2014年10月18日土曜日

最近買った株 Black Rock他

待ちに待った調整局面。どこまで下がるかは神のみぞ知る、ですが。。。

S&P500の直近最高値が9月中ごろの約2019、そこから約10%の下落が、いわゆる調整局面の底値付近だろう、というのが一般的な見方です。▲10%1817辺りになります。確か水曜日にザラバで1820台まで落ちたと思います。
「投資のプロ」の相場観はそんなロジック?に基づいているんじゃないでしょうか?

「投資の素人」の私も、1800近くまで来たら出動しようと、ニュートンがリンゴを待つがごとく、この半年ほどは待っていました(たまにガス抜きに小さく買いを入れることもある)。

一方、FRBFOMCは確か10月の2829日、アメリカの中間選挙は114日なので、まだ日があります。したがって少し買い出動が早かった可能性も残っています。
しかし、買うと決めていた銘柄が、自分のバイイングポイントに来たので、買った、という次第です。

買い
Black RockBLK
ご存じiSharesシリーズでETFを運営している資産運用会社です。今や世界最大の預かり資産(Asset Under ManagementAUM)の運営会社です。当社はもともとプライベートエクイティで有名な、Black Stone社の債券運用部門だったのが、分離独立した会社です(StoneRockの違いはなんなのだろう?)。

出発が債券運用で、その後メリルリンチの債券運用部門や英バークレイズからiSharesを含む運用会社を買収して巨大化しました。さすが根がM&A会社だけあって、M&A戦略を得意としています。

現在のAUM46兆円にも上ります。内訳は、債券31対 株式57、パッシブ運用 対 アクティブ運用の比率は 66 対  34iSharesをパッシブ扱い)と比較的おとなしい???運用会社です。もっとも最近は不動産とかオルタナティブとかアクティブに頑張っていますが。

さて、この「草食系」の運用会社は、1999年のIPO以来の株価パフォーマンスは、S&P500を上回るアクティブネスを発揮しています!!! 
面白いでしょ。パッシブ運用で成長した会社の株価がアクティブ運用顔負けのパフォーマンスです。
今後もEPSは年率10%前半台の成長が期待できると経営陣は言っています。



ビジネスモデルは単純です。AUMの増加が信託報酬の増加、すなわち売上高の増加につながります。売上高が増加すれば、規模の利益が働きやすいビジネスなので、利益率が改善していきます。

コストは人件費と複雑な金融商品を管理運営するシステムがメインです。営業利益率は40%近くに上ります。

不況になれば株式ファンドはAUMが減りますが、債券ファンドは資金が流入しやすくなるので、比較的不況抵抗力があると思います。

皆さん、ETFやインデックスファンドに投資するのが、「スマート」なんでしょ?AUMは着実に増加しています。

ただし、業績は安定成長が見込めるものの、ミスターマーケットさんは、この株を金融株とレッテルを張っていらっしゃるので、株価の乱高下がゴールドマンサックス並に激しいのが玉に傷ですが、それだけバイイングポイントが多いともいえましょう。

もう一つは金融当局からの規制がファンド等の運用商品や経営方針に影響を与える可能性がある点が留意点でしょうか。

経営陣は株主還元に熱心で、自社株買いと配当に積極的です。営業利益率40%で、投資はシステム投資がメインですので、FCFは潤沢で、使い道はM&Aがなければ自社株買いと配当に回しています。そりゃ、BLK自身が自分たちのファンドの投資先に株主還元を積極的に迫っていますので、自らの資本政策もしっかりしているんでしょう。

資産運用会社といえば、老舗のFranklin Resources社(BEN)があります。こちらはどちらかと言えば、アクティブ株式投信がメインの会社だと思います。同社の株価リターンも確か長期で見ればS&P500をアウトパフォームしていると思います。

BLKBENの最大の違いは、配当利回りです。これが選択の決め手となりました。BENでもBLKでも、ファンドを買うより、ファンドの運営会社の株のほうが、パフォーマンスがよい、というのが面白い。



こちらもご参照

それ以外、

Master Card (MA
ご存じ、クレジットカード業界世界3強の一角です(VISA、アメックス、マスターですね)。VISAよりも多少、米国外ビジネスが強いので、こっちにしました。

Apple Payがクレジットカード会社を活用した決済システムを採用するそうなので、代替脅威は当面なくなりました。

ネットワーク効果と言って、利用者が増えれば触れるほど、当該商品・サービス・仕組み等は次の利用者を呼び込んで、その商品・サービス等は強くなっていくという「経済の濠」の典型例です。

配当利回りは私の銘柄中、唯一の1%未満(0.6%)ですが、BLK同様Cash Cowなビジネスで、自社株買いや増配には積極的です。

沢井製薬
かつて80円台でせっせとドル買いしていた身には、こうもドル高になるとなかなか買いづらい。安い円で安い日本株を買うのが得策と思いました。

候補にはニトリ、亀田製菓、サンマルク、三菱鉛筆、セコム、ABCマートなどを考えていましたが、ジタバタしていると、ニトリのように株価がピヨーンと上がったりするので、愚図愚図してしまいました。

今回、沢井製薬を買った理由は、「国策に売りなし」(ジェネリック薬の浸透は医療政策の最優先政策の一つ)という相場格言と金融とヘルスケアの保有比率を上げる、というポートフォリオ全体の方針に従ったからです。

厚生労働省や財務省はジェネリックの取扱量を先進国並みに引き上げることに躍起になっている点が追い風。さらに当社は、特殊な国日本で国内シェア第一位。

向かい風は工場等設備投資が必要で(ただしR&Dはそんなに必要としない)、FCFはそんなに期待できない点、ジェネリックはもともと価格勝負の側面があるので、数量が増えるほど売上高が伸びない点など。

ヘルスケアセクターでは、アメリカの医療機器、バイオ系、なども候補に挙げていましたが、「国策に売りなし」という相場格言に乗ってみよう、と落ち着きました。ゼネコンだけが国策銘柄でもありませんしね。 すでに調剤薬局ではジェネリックの採用に躍起になっていますし。

これで今年の投資予算の8割以上を費やしてしまいました。もう一段下がるようなら、MA辺りを買い増しすると思います。

今後は年明けの利上げ相場に備えて、じっと待っていたいと思います(思っているだけですが)。

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2 件のコメント:

  1. はじめまして。
    いつも企業分析の記事を見て感心しています。今回はタイムリーなことにアルファを求める男たちを読んでいてBGIのことが書かれていたのでコメントしました。
    自社運用資産が大きいと運用ファンドの買いと売りをつきあわせてコストをゼロにできる社内取引所をもっているようなものだ、と書いてあってなるほどと思ったものです。
    まさに大きいことは良いことだの企業ですね。

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  2. FDG金星人さん、コメントありがとうございます。
    >自社運用資産が大きいと運用ファンドの買いと売りをつきあわせてコストをゼロにできる社内取引所をもっているようなものだ
    確かになるほどですね。
    私もその本を読んでみたいと思います。

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