2017年12月27日水曜日

東芝再建 予想通り迷走中? しかし、アクティビストと東芝経営陣は息が合っているかも?



12月上旬に増資を引き受けた上位投資家
東芝再建、動き出した物言う株主 「相当の還元を」 2017/12/27 (日本経済新聞電子版)

以前も少しふれた、東芝の6000億円増資。

東芝の第三者割当増資に関して雑感 GEと東芝あなたならどっちに投資しますか?

(いまさら聞けない)東芝のこれまでの経緯


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東芝は、来年の3月末までに債務超過を解消しないと上場廃止になってしまうリスクと金融機関の自己査定上、融資継続を拒否されるリスクを回避するために、稼ぎ頭の東芝メモリの売却を決め、投資ファンドに売却することを決めました。

上場廃止はともかく、金融機関の融資引き揚げリスクは死活問題だったのでしょう。
(債務超過先→貸出債権の銀行内格付けが下落し、貸出金に貸倒引当金の設定が必要→銀行の業績に大きくヒット→追加または更新でも融資は出来ない→東芝の息の根が止まる)

先日、訴訟問題に発展した東芝メモリの合弁相手の米ウェスタンデジタル社とは和解したものの、独禁法審査をパスする(特に中国)のに時間がかかりそうで、3月末までに売却を完了して債務超過を解消することが難しくなったようだ。

したがって、「止む無く」6000億円の増資をPlan Bとして実行し、来年3月末の債務超過回避を確実なものとした。

この時期の東芝に、そのような増資に応じる(成長事業の半導体が売却されることを知っていたはずなんですけど)投資家で、海千山千のクセモノ揃いで、私も注目しているところです。

(以下、上記日経新聞電子版を抜粋)

 外資系投資銀行の幹部は息をのんだ。エリオット、サード・ポイント、エフィッシモ――。東芝が11月19日に発表した増資の引受先リストに「物言う株主」がずらりと並んでいた。「こわもての株主をここまでそろえるとは。うちにはできない」
 東芝社長の綱川智(62)は、米ゴールドマン・サックスの力業で60もの投資家から6千億円を集める増資を決断した。債務超過を解消し上場維持する選択肢は「他になかった」。この選択がどんな代償をもたらすのか。綱川らは自ら招き入れた新株主に戦々恐々とする。
 無理もない。物言う株主らは世界の有力企業に「ノー」を突きつける。エリオット・マネジメントは韓国サムスン電子に3兆円の株主還元を求めたほか、著名投資家ウォーレン・バフェット率いる投資会社の買収案件を白紙に追い込んだ。米アルミ大手のトップも辞任させた。 
 水面下では新株主の“東芝戦略”が動き出した。「増資で上場廃止リスクが消えたのだから、ドル箱のメモリー事業の売却話を何とかつぶせないか」「それが無理でもメモリー売却で株主資本が1兆円を超えるので、相当の株主還元を求めたい」。あるファンド関係者は証券会社との打ち合わせを始めた。増資前からの株主である香港のヘッジファンドはすでに売却撤回を求める書簡を綱川に送った。

(抜粋終わり 赤字はこちらで付加しました)

個人的雑感

「ナニワ金融道」の帝国金融のような街金から融資を受けた、中小企業のオヤジ、のような悲惨な末路をたどらないでほしいです。

「外資に日本の技術を売るな」なんてセコイことを言っていたけど、結局「札付きの外資」に売ってしまった近視眼的な世論もバカみたい。

しかし、コーポレートガバナンス、株主と経営陣の状況が好転???するきっかけになれば、「雨降って地固まる」という前例になると長期的に日本の株式市場の活性化につながる、これはいいことだ。

(東芝のようにならないよう、経営戦略は早めに手を打とう、という考えに発展すればいいなあ。病気と同じですね。大丈夫と思っていると手遅れになってしまう

失敗を次に生かす、それしかないでしょう。

半導体事業(東芝メモリ)は株主総会の特別決議をとってまで分社化したんですけどねえ。それを後出しじゃんけんの新参投資家が覆せるのかって気もしますが。

しかし、売りたくないのは、ほかならぬ東芝経営陣じゃないかな? 稼ぎ頭だもんなあ。

意外とモノ言う株主と東芝経営陣は息が合っているかもしれませんねえ(個人的邪推にすぎませんが)。

「株主が(東芝メモリを)売るなって言ったから売るのを辞めました」

これも立派なガバナンス???

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