2018年1月22日月曜日

2018年楽天新春セミナー 窪田真之氏 2018年日本株投資戦略 日経平均はピークアウトの予感?



窪田氏も恒例化しつつありますね(笑)。セミナー内容の記事はこれでラストです。

楽天セミナーは、ざっくり
①マクロ経済と経済政策について→竹中平蔵氏、
②日本株の見通し→窪田氏、
③米国株の見通し→堀古氏 という役割分担があり、

その間を埋めるように、ゲストスピーカーが招かれるようなイメージがあります。

窪田氏と堀古氏は、相場全体感を解説しつつも、どちらかといえば個別銘柄投資っぽい解説を中心にするので、ゲストのうち必ず誰かはインデックス・ETF関連のスピーカーを呼んでいるようです(会社別の個別ミニセミナーのようなものも別途ある)。

今回は草食投資隊の三名のようでした(私は聞いていない)。


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さて、そんな窪田氏のお話。

窪田氏は確か大和投信のファンドマネージャー歴25年だったか、で今は楽天証券のストラテジストとして、個人投資家向けに、日本株の個別株投資の指南をされています(大型株の推奨がメイン)。

楽天証券のサイトで「3分でわかる 今日の投資戦略」 を毎日寄稿されています。私もよく見ます。すべて同意できるわけでもありませんが、動向や解説を参考にしています。

彼のメインメッセージは、2019年に世界景気は息切れするので、2018年のどこかで日経平均はピークを打つはずだ、という弱気派で意外でした(景気の半年先に株は動く)。

証券会社の人で、強気相場の中で、先行き相場が弱い、という人にはめったにお目にかかれません。その辺は良心的でしょう。

2019年にリセッション入り、というのはあちこちのエコノミストは予想しています。そんなに根拠がはっきりしていないのですが、「さすがに、アメリカの景気も一段落するのだろう」という景気サイクルからの発想が多いようです。

私もなんとなくそんな気がしています。自動車販売台数も高原状態ですしね。

(「いやいや、これからまだ成長するんだよ」というニューノーマル論者もいますね。)

ただ、証券会社に勤務して、「株が下がるから注意」では、仕事にならないので(こんなこと言及していません。私見です)、日本株は割安で、優良株で割安なものは長期で持つようにしろ、成長有望株は短期売買で値ざやを稼げ、という「コア・サテライト」戦略を提案していました。

日本株は割安だ、というのはPERや配当利回りなどのファンダメンタルズを指してそのように言っていました。

また、現在の日経平均は、日本企業の構造改革が外国人に評価された結果であり、バブルではないとも。

私見
なんとなく一般的な解説で少しがっかりしました。また、PERが割安なのは、将来性がイマイチという裏返しではないか?

→参考記事

惑わされてはいけない! アメリカ株のPERは日本株のPERよりなぜ高いのか?

この記事でも紹介したように、日米株式相場では時価総額をリードする企業の将来性に対する評価が全く違っています。

日本だと自動車、通信、銀行(通信・銀行は規制業種)が時価総額の上位ですが、アメリカはアップル、グーグル、アマゾン、マイクロソフト、フェースブックなどIT系の勝ち組が時価総額上位です。

また、自動車・銀行などの「景気敏感株」は、景気がちょっと弱くなるとたちどころに利益が減少するため、EPSも大幅に減少します。従いまして、日本株の製造業や金融のPERはあまりアテになりません。

配当利回りと言っても、工業系の銘柄は、景気下降局面では配当の維持に苦慮するので、あっさり減配する傾向が強いです。

日本企業の構造改革といっても、日立ぐらいしかピンとこない。パナソニックやソニーは景気がいいから、業績がいいという感じ。

また、最近大流行りの、会計不正(例:東芝)や品質不正(三菱グループの数社、日産、神戸製鋼、東レ他多数)など、『大企業病』が蔓延していて、大丈夫か? と思ってしまいます。

したがって、日本株をこれから長期で保有する場合、利益や配当の安定性とPERの割安ささらにはコンプライアンスも吟味して決める必要性があります(米国株もGEとかおかしいのもある)。

メガバンクをずっと買い推奨されています。海外での利益成長を買っているようです。

これは堀古氏の推奨と同じですね。ただし、堀古氏の金融に対するカタリストは、規制緩和という政治マターですが、窪田氏の場合は銀行の経営戦略に基づくものです。

私は子供名義で三菱UFJグループを多少500円台で買って持っています(数年来の彼の意見を参考にしています)。

成長銘柄に関しては、竹中氏のIndustry 4.0に引っかかる業種がいいと、これも連係プレーができていたように思います。

金融とIndustry 4.0の買い推奨自体は、長期保有でなければ、納得感があるものでした。

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