2012年8月20日月曜日

七転び八起き 日経ヴェリタス8月19日発売


に掲載していただきました。
似顔絵は、写真を撮ってもらって、日経新聞のお絵かきの方に書いてもらいましたが、似てないなあ。
(もっとも私が、記者の方に「イケメン」に書くように注文したからかもしれない。何も注文しなかった方がイケメンだった可能性がある?? 実物がイケメンではないから仕方ない?? ブツブツ)

当たり前ですが、ブログの自己紹介と記事内容は概ね変わりませんが、今後とも同じ投資方針でやって行こうと思います。今のところ、アレコレ思うところもありますが、まあまあの投資成績ではないかと思います。銘柄・銘柄数やセクター別分散などを勘案すれば、S&P500かダウ平均並みのパフォーマンスは許容範囲内です。
受取配当の増加の方がメインですから。

日本人が外国株式投資をして意味があるのか(配当メインだったら円建てじゃなければ意味がない)という意見もあるようですが、通貨がドルか円かというような問題点よりも、Sustainableに成長出来、結果的に増配できる企業であるか否か、という投資対象に対する本質的な価値を投資判断にしていきたいと思います(しかし、これを貫くとすべて外国株になりかねない)。

株式市場で株を売買するのではなく、株式市場を通じて持続的に成長できる企業の一部を出来るだけ割安で保有する、というスタンスです。「良いビジネスを安く買う」に尽きます。

この意識が腹落ちしているか否かというのは、これまでのサラリーマン人生で自然と身に付いたものだと思いますので、あまり他人と議論しても仕方ないように思います(しかし、偶然にもピーター・リンチやウォーレン・バフェットと言った人たちと共通する概念。一方、ジム・クレイマーやケン・フィッシャーと言った人たちはこうではないようだ。したがって人それぞれ)。

ちなみに通貨の問題点は、過去の年平均円高率(360円の固定相場制から変動相場制に移行して以来、概ね3%)以上の株式リターン+配当リターンでカバーできれば長期で考えれば、お釣りが来ますし、一株配当の増配率も3%を超えていれば、なお問題がないと言えます。

米国株(英国・カナダ株も一部混じっていますが)に投資することは、国内での投資より3%以上リターンが見込めるのであれば、OKで、過去の実績はそれを上回っています。相対的に効率的な金融市場がなせる技で、どうせ投資するなら投資家の言い分が通りやすい市場、対象企業に投資する方が筋ってものでしょう。


今後ともよろしくお願いします。

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2012年8月15日水曜日

純資産とキャッシュフロー


株の価値をどこに見出すのか?という論点。

BPSBook Value per Share;一株純資産)が重要だ、という人
EPSEarning per Share;一株純利益)が重要だと言う人
CFPS(Cash Flow per Share;一株当たりCF…当期純利益+減価償却費をCFとみなす)が重要だと言う人

いろんな論点がありますね。
日本人は、バブル崩壊以降、「債務超過」という四字熟語にかなり敏感になっている様に思われます。特に銀行の自己資本が債務超過に陥ると、預金が保護されなくなるのでは、という疑心暗鬼辺りが発端だったのではないでしょうか?

また、法律などでも、債務超過の会社に風当たりが強かったりします(例:会社分割した場合の片方の会社が債務超過だと分割が無効の恐れがあるとか)。
証券取引所などでも、3期連続債務超過は上場廃止基準だったような気がします。

法律的な債権者保護の考え方が強いのかもしれません。あっちでも、こっちでも「保護」という言葉に日本人は弱いようです。

しかし、会社が潰れるときは、債務超過が直接の原因ではなく、資金繰りが原因であることは、リーマンショック時の欧米金融機関を見ても一目瞭然です(流動性危機と言っていましたよね)。

私はかれこれ3年半もFord Motorの株を保有していますが(米3大自動車メーカーで唯一政府支援を受けずに自力再生した、という枕詞はもう忘れられてしまいました)、最初の2年間ちょっとは債務超過でした。けど気にしていませんでした。自動車部門は手元流動性現預金>借入金の状態だったからです(下記は連結なので、金融部門の借り入れが入っている)。
皮肉なことに、債務超過時代には株価はウナギ登りだったのですが、資産超過になった途端に、株価が下落して、わがポートフォリオの問題児化しております・・・。





Fordの株価推移(私は09年の3月ごろ、$6ぐらいから投資を開始しました)
もちろん、債務超過の状態がよいと思っているわけではありませんが、それ以上に近未来の業績や資金繰りを気にしていると言えると思います。最近の株安は欧州債務危機が要因と思われます(Fordは欧州で結構シェアを持っている)。



純資産をあまり気にしない例:その2
IBMを見てみましょう。



IBMにもベンダーファイナンスを供給する部門がある(それほど大きくない)ので、やや負債が多い感じがします。純資産は日本基準で考えると薄いと思われます(自己資本比率17%しかありません)。巨額の赤字を出したパナソニックで29%、ソニーは15%で、かろうじてソニーより上。

しかし、一方で、FCF(経営陣の裁量で株主還元が出来る元手となるCF)は、毎期純資産の5070%にも及び、純利益並みになります。2012年度は154億ドル(約1.2兆円)に上ります。

このFCFを活用して、ガンガン自社株買いを行うので、自己資本比率は常に20%前後にとどまっています(自社株買いを行わない場合、当期の純資産は、前期の純利益-配当となるので、純資産は増加する)。

純資産額横ばいでも、利益が増加して(かつ、発行済み株数が減少するので)株価が上昇するため、PBR11倍(時価総額約$228B18兆円÷$20.1B1.6兆円)にもなります。
ROEも純利益は逓増するものの、純資産は横ばいであり、78%($15.8B÷$20.1B)という数値になっています。

IBMの指標(PBR11倍、ROE78%)はやや出来すぎのレベルだと思われますが、おおむね米国の大手企業はROEの数値はある程度意識して決算を作るはずですので、純資産も戦略的に作っていくはずです。

自己資本比率の高低の評価は業種によりますが(業績安定性のある業種ならある程度低くても許容されるが、業績が不安定な業種の場合は、高めが望まれる)、BPSが良いのか、CFPSが良いのかは、
「掌の1羽の鳥か藪の中の2羽の鳥」のどちらを選択するのか、
あるいは単純に
Show me the Money!!
の考え方か、によると思いますが、(私も含めて)投資家は1羽の鳥を好んでいるようです。

(注:投資が嵩む業種ではBPSは積み上がりますが、CF貧乏という状態に陥りやすい。「株式投資の未来」においても投資は『資本を食う豚』と揶揄されており、やはり人気は低い)

資本の再配分をどう考えるかという経営者の意識の問題でしょう(しかし、バフェットさんによると、単なる一演奏者がいきなりオーケストラの指揮を執るのは難しいと言っている通り【一介の従業員だったものがCEOになった途端に資本配分がうまくなるはずがない】、あちらの国でも簡単にはいかないようです。

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2012年8月4日土曜日

7月の投資状況




総資産・・・年末比12.3% (前月比+0.3%)

予想受取配当金増加率・・・年末比14.5% 指数151.6

Yield on cost・・・5.10

Yield(配当利回り)3.79


83日の雇用統計を含んでいます。これがなかったら、今月は確実にマイナスでしたね。



今月の売買

売り:朝日インテック(一部)

買い:キヤノン

朝日インテックはあと1単元を残すのみ。もう少しでEXITが完了する予定。当初のターンアラウンド目的は果たせたと思います。2008年の秋に買ってから約3.5倍まで粘りました。

キヤノンに切り替えることにより、配当は約3.5倍になります。しかし、そのキャノン、落ちてくるナイフをつかんだような格好。ちょと早まってしまいました。


増配発表(注:REITについては、決算時に結果的に増配、減配ということがあり得ますが、こういったものは減配だけ反映し、増配は無視)。

Kinder Morgan Inc.KMI) El Pasoを買収して、北米最大の天然ガスパイプライン会社になりました。+9.0% 買ってすぐ増配発表。今期は1月にも増配を発表しているため、昨年の2Qと比較すると、+17%だそうです。

2015年までに、平均12.5%の増配を予定している模様です。

株価もほぼ底値付近で買えたようです。5月に買ってからすでに+10%になっています。もう少し買い増しを予定。



プレミア投資法人はまた分配金の減少予想をしています。これもPFの癌のような存在。



予想受取配当金増加率


朝日インテックとキヤノンが入れ替わり、配当金受取額もアップしています。

しかし、REITのジリ貧や円高でやや苦戦しています。

経済指標的にはお約束の?不況モードですが、株価はしっかり動いていますね。金融緩和期待による下支えが効いているみたいです。

3日の雇用統計がちょっとよかったですね。


株を買うタイミングとして

1.業績は良いが、株価は悪い 2009年のような感じ

2.業績がイマイチで、株価が堅調 今回


となった場合、個人的には1だと、買いやすいのですが、今回のような2だと、ちょっと気持ち悪いですねえ。

8月はポートフォリオの入れ替えを考えています。減配気味の銘柄や低い配当利回りの銘柄から、より配当の確実な銘柄へのスイッチを進めていくことで、ポートフォリオ全体の配当利回りの改善を図っていくつもりです。

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