2014年8月30日土曜日

8月の投資状況


 ジャクソンホールは無風状態だったので、結構順調なひと月でした。10%超えました。Kinder MorganConsolidationのインパクトも大きかった。


EUの先行き不透明感もあり、米国債は利回り低下が激しいですね(AAA1%台のドイツ国債当たりと比較すれば、AAだけれども米国債は「高利回り」なんだって。FRBが買わなくても欧州の投資家が買っているのかな?)。

ちなみに長期債AAAのマイクロソフトの配当利回りは2.6%、ジョンソン・エンド・ジョンソンも2.8%です。

米金利低下にもかかわらず(短期債はよくわからんが)、円安が進んでいるので、やや面食らっています。もちろん、黒田さんは追加緩和和しないけど、インフレ率2%台の達成までガンガン緩和し続けます、と言い切っており、FRBはそろそろ店じまいです、と言っているのでドル高バイアスが強いのでしょうね。

日本経済の方は、やっぱり消費税増税の反動が大きいじゃない!! この影響でインフレ率の伸びに影響があれば、ある程度円高に振れるんじゃないかなあ?100円前後か?
消費税率10%がなければ出来なさそうな、政府の大盤振る舞いのような政策がチラホラ出てきていますので、気が重たいなあ。。。

店頭表示価格が税抜きで表示されていて、レジで税込みでXXX円です、とか言われると、「え~!!」って思っちゃうけど、増税の実感がわいてくる瞬間だと思いませんか?

米国経済は楽観論が広がりつつありますね。そんなに楽観できるものでもないような気がしますが、世界では相対的に堅調だという事だと思います。決して絶対的に良いとはいえなさそう。

今月の売買
売り買いともありません。

配当

今月の増配
Altria Group +8.3
主力銘柄であるAltriaが恒例の増配です。増配率も期待通り。一番計算できそうな銘柄です。電子タバコも期待通り?? 規制の話がチラホラと。
9月はPMが増配をすると思いますが、増配率は期待できないなあ。

9月の相場はどうなるんでしょうね。

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2014年8月25日月曜日

投資雑感


(アメリカの)景気が安定軌道になってきて、投資家が株式市場に強気になって来れば、なかなか(都合の良い)投資機会も訪れません。

7月は積極的に買いましたが、8月は多分何もしないで終わるでしょう。

しかし、Kinder MorganConsolidationAltria GroupMO)の増配など、寝ていてもよいニュースもありましたので、投資し損ないましたが、それだけで終わりそうです。

特に、MOについては、投資簿価(ドルベース)に対する配当利回り(Yield On cost)はついに10.5%10%台に入り、文字通り配当マシーンとなっています(円ベースだと、交換レートが90円台前半ぐらいになるので、もっと上がる)。

今年に入っても株価の上昇率は市場平均(S&P500)と比較すると、ディフェンシブ銘柄が多いので、パッとしない面が否めませんが、マイペースで投資機会を探っていきたいと思います。

機をうかがっている銘柄は

Black Rock (資産運用 i Shearsの運営会社ですね)

Master Card(クレジットカード)

Diageo   (ギネスビール、ジョニー・ウォーカー等の英国の酒類製造業)

Franklin Recourses (資産運用、ジョン・テンプルトンが自分の会社を売った先)

Nike (スポーツ・ウェア ずっと買いたいと思っているが、結局買っていない)

HSBC Holdings (要するに香港上海銀行)

Toronto Dominion Bank(カナダ第二の銀行、カナダと米国東南部のリテール中心)

等です。

自分のPFにはハードアセットで稼ぐ会社(パイプラインや通信会社)が多いので、仕組みやノウハウ、ブランドで稼ぐ会社および金融関係の比率を上げようと考えています。

金融関係(特に銀行)は長い間HSBC一本で来ていましたので、そろそろ比率を上げようかと。HSBCTDは配当を非常に重視していると思いますので、よいかなと。

また、カナダ経済はアメリカと数珠つなぎの様で、アメリカのような住宅バブル崩壊になっていないし(高止まりしていますが)、まだまだ移民が入ってきますので、慢性的な住宅不足になっているようです(現地報道では、毎年のように住宅バブル崩壊論が語られていますけど)。

カナダは全般的にアメリカと比較すると、寒くて経済活動に適した土地が少ない(注:寒くても鉱物資源の埋蔵量は豊富ですが)・連邦政府の権限も弱くて政策が進みにくいなど物足りない面もありますが、アメリカの悪いところもそれほどなく(貧困差など)、総合的にはなかなかいいんじゃないか、と考えています。それでいてオーストラリアの様に中国経済と一蓮托生といったリスクも少ない。連続増配投資を考えると投資対象はアングロサクソン系の経営が無難という考えは私の中では動きませんねえ。

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2014年8月17日日曜日

Richard Kinderさん、動く



発表があって、1週間も経過してしまいましたが・・・。

という記事を4月12日に書いて、約4か月。Kinder Morganがついに動きました。
当時から、事業ストラクチャーがややこしいので、簡潔にしろ、という投資家やアナリストの声が大きく、何らかの動きを予想させる会社側の文言もありましたが、この時期に来ました。

結局、KMIKMPKMREPBを買収して、KMI1社にすべての資産を集約させることになるようです。上場企業はKMI1社のみ。

KMPKinder Morgan Energy Partners)、EPB(El Paso Pipeline Partners)MLP(Master Limited Partnership)形態を破棄するようで、株式会社形態のKMIに包含されます。
私は元々日本人であり、MLPに投資をすると、将来アメリカに確定申告するのが嫌だったので、その必要性のないKMIKMRしか保有していなかったので、MLP議論にはあまり関心がありませんでした。

しかし、ストラクチャーがややこしいだけでこんなに株価が割り引かれていたのか、と思うぐらい、株価はみな一気に跳ね上がってしまいました。
私はKMRのリターンのおいしさに気づきはじめていたので、やや残念でしたが・・・。
しかし、KMR株は全株KMIに株式交換してもらえますので、余計な税金がかかりません。

統合後のKMIは年率10%の増配を予定している模様です(今なら配当利回り4%、2015年度の予想配当利回りに換算すると4.8%前後)。

しかし、留意点として、
l  統合後のKMINet Debt/EBITDA倍率が5.0~5.5倍とガイダンスしている点(現在3.8倍程度)。
l  引き続き、成長資金を増資と負債で調達する可能性が高い点(株式会社形態でMLP形態の資金調達の可能性)。この点と絡めて、必要な更新投資・修繕費のねん出と配当の関係(従来同様の懸念は残る)。
l  統合後のMLP買収戦略に対し、MLPの株主には税務メリットが薄いため、その分を上乗せした買収価格提案を強いられる可能性、即ち、払う買収プレミアムが高すぎる懸念。
l  更に、旧KMPEBPKMRの株主(Unit Holder)は株式交換でKMI株をもらいますが、彼らはMLPだから投資したのであって、株式会社の株を好まない可能性。
等が考えられます。
2015年はいよいよ利上げムードとなることが必定でしょうから、統合直後に負債比率のやや大きいKMIの株や、上記のMLPだから保有している人たちが嫌気をさして、株価が軟調に推移する可能性は十分あり得そうですね。

但し、こういったテクニカルな点を除けば、2015年ごろから、次々と既受注済み案件が完成し、資金回収が始まりますので、業績はそんなに心配しておりません。2017年ごろには日本向けLNG案件もKMIグループ内でパイプラインなどを請け負っているので、長期的には日本とも関係してきそうです。

Pros & Cosを十分に考えましょう。

ちなみに、オーナーのRichard Kinderさんは、この統合で持分が22%11%に希薄化されるようです。その本気度合が伝わってきますね。

彼は、あのエンロンで確かCOOをやっていました。しかし事業戦略で経営陣と対立してしまったために、COOを解任されました。

Richardさんの訴えた、エンロンの戦略とは、天然ガスパイプラインの運営など、CFの確かな事業に集中すべし、というもので、当時の経営陣は金融エンジニアリングを活用したビジネスがよいというものでした(そうです、デリバティブです)。

そこで彼は1998年ごろに、自分で天然ガスパイプラインの会社を買収して興しました。当時天然ガスパイプライン会社は誰も見向きもしないようなビジネスだったようです。したがって、M&Aを繰り返して、大きくなったようです。

Richardさんを解任したエンロンのその後の運命はみなさんご存知の通りですね。
彼は、米国エネルギー業界のバフェットと言われているそうです。

Kinder Morganの会長として彼の報酬は1ドルのみだそうです。彼の収入の大半は、22%保有するKMI株からの配当金です。株主目線で経営するんだ、という彼の強い気持ちの表れと考えられています。

オーナー企業はあんまり好きではありませんが、投資家向け資料の中で、オーナーの強い決意を感じるような文言をよく見かけるので、ちょっと尊敬してしまいます。

こんなことを言っています。



大体の意味ですが
l  北米エネルギーインフラをコア資産とした安定したフィービジネスに特化しろ
l  コストコントロールは、金は投資家のものであり、経営者のものではない、そのように扱え
l  自社努力と買収の両方で魅力的な投資案件を探せ
l  バランスシートの健全性を保持しろ
l  投資家に透明性をもって説明しろ
l  簡潔を旨とせよ

といった感じでしょうか。サラリーマン経営者では出てこなさそうな感じの文言と感じました。

COOCFOもテレカンを聞いている限り、頭の切れそうな人に感じたので(タダのイエスマンなのかもしれませんが・・・)、人もいると思います。

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2014年8月2日土曜日

7月の投資状況


81日までの集計です。
トレーダーさんの夏休みを前に調整局面に入ったかもしれませんね。偉い人が休む前に大きなポジションは取れないんでしょ?? 8月下旬のジャクソンホールまでは、軟調かな? という事は仕入れ時か?個人的には強気相場は半分ちょっと過ぎたあたりだと思っています。

我がPFも最後の数日間で影響を受けてしまいました。日本株のうち、NTTや沖縄セルラーが堅調に推移したこともあり、総資産合計では、S&P500と同じレベルまで上がりました。

今月の売買
売り:なし
買い:Enbridge(買い増し)、P&G(買い増し)、Black Rock(買い増し)
これで、今年のNISA口座はおしまいです。

Enbridgeはやっと中心銘柄に近いポジションまで来ました。決算はこれまで堅調なようです。
P&Gはなんだかんだで年に1回は買い増ししているような気がします。コカ・コーラでもペプシコでもコルゲートでも何でもいいんですけど、確実に年率7%程度増配が見込める銘柄がP&Gなのです。

Black Rockも中心銘柄近辺までさらに買い増す予定です。


配当

今月は新規がありました。

増配
Kinder Morgan Inc $1.68 → $1.72 (+2.4%)
昨年末($1.64)比8%増配が予算なので、もう少し上がると思います。

予想受取配当金額は昨年末比やっとプラス2.5%圏内に浮上しました。
Yield On Costは、遊んでいたCashを株式に回したので、7.9%台まで浮上しました。

8月は今年のニューマネーの投入を考えています。アメリカのGDP成長率が+4%と急回復したため、大きく円安になりましたが、米国10年債金利はまだ2.5%程度です。貢献度が大きかったのはブレの大きい在庫や輸出なので、改定値でまた議論が出る可能性も残っています。

個人的には、もう少し円高になると思いますけど(黒田日銀総裁お墨付きで、日本のインフレ率も夏場は踊り場かやや勢いが落ちるといっていますので)、さてどうなるのか。


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