2014年10月26日日曜日

投資の目的を再認識


週末に時間があったので、不動産投資で成功?して、11月から脱サラで大家業を目指す、という人が講師を務める不動産投資セミナーに参加しました。

私が、今すぐ不動産投資をやりたいか、と言われれば、そんなことは考えていません(しかし、やってみたい気はある)。

ただ、彼が私と同じ年で関西出身のサラリーマン(今月で退職されますが)ということで、大変興味を持った次第です。

話を聞いていると、サラリーマンとしても、たぶん、優秀な方だったんだと思います。自分が不動産投資の収入で(注:不動産投資にかかる経費や金融機関への金利元金返済後のキャッシュフロー)、サラリーマンとしての年収が超えたら、サラリーマンを辞める、ということを目標に不動産投資を積み重ねたそうです(逆算して投資をスタート)。

初めての物件を買って約4年で達成できたので、さっぱりやめるのです、とおっしゃっていました。

彼は不動産投資を始めるにあたって、目標をクリアにせよ、という事を盛んに言っていました。

それがなければ、海外物件、新築デザイナーズマンション、地方の高利回り物件などちょっといいな、と思う物件は手当たり次第買ってしまいそうになるから、つまり投資の軸がぶれるとイケないと。

また、目標が、老後の年金にプラスアルファしたいだけなのか、脱サラで自由人になりたいのか、では投資にかかるリスクの取り方が変わってきます。前者だと、思い切った大物件を保有する必要もないが、後者なら億単位の物件の保有は必須、など。

 

これを聞いて、自分の投資目的を再認識した次第です。

 

将来、配当金がその時の収入の上乗せ分となって、生活を少しでも豊かにできるように投資をしているということです。公的年金がもう一つ分ぐらいできれば、という感じです。

もちろん、数億円の資産が積みあがる、というのはうらやましい限りですが、将来その資産を取り崩して生活する、というのがどうもイメージできないんです。勿体なくって資産を取り崩す(株を売る)というのが本当にできるのか?(やらなければ生活できないので、たぶん崩すんでしょうが)。

一方、配当成長投資は、資産を取り崩す必要性がありません。配当をそのまま使えばよいだけです(そういえるぐらいの資産残高にはしなければなりませんが)。

また、理論的に(為替の乱高下があるので、毎年というのは難しいが、長期的には)、受取配当金が年々増加することになっています(投資銘柄が確実に増配するという前提がワークする限り)。

最後に残った資産は相続税でも、子供にでもくれてやればいい。

この目標の立ち位置に帰ると、FacebookTeslaなどの銘柄には投資する気が起きません。

また、自分のポートフォリオの上位銘柄(フィリップモリスやIBM)はここ2年ほど、株価は全く上がっていません、むしろ数%下落しています。したがって、全体パフォーマンスはすこぶる良くない(円安なので、円ベースで見た場合はなぜかTOPIXを上回っている。そのドル高がグローバル米国企業の業績の足かせにもなっているんですけど)。

もちろん、イライラしますが、増配を継続する限り(配当据え置きは許すが配当カットなどしない限り)、ホールドしていく、というのが基本路線です。

一方、中長期的に安定的な利益成長が見込め、配当政策に積極的であると想定される新興企業(といってもそれなりの業績がありますが)は、成熟大企業とのポートフォリオミックスで、取り込んでいきたいと考えています(最近買ったBlack Rockなどですね)。

グーグルなんかそうならないかなあ、と見ていますが、あの創業CEOはあまり株主フレンドリーとは言い難い采配ぶりなので、当面無理ですね。

とまあ、自分の投資方針の根幹を言い聞かせながら、最近の保有銘柄の低調な決算を甘受する、というややストレスが残る投資状況です。

(ただし、ここ数年新規で買った銘柄は良いリターンを上げているので、それが救いなんですけど、従来から保有する銘柄のウエイトが大きいので、寄与度が小さい)

 

しかし、冒頭の不動産投資家氏は、借入金が5億円近くあるそうです。不動産投資は借金でキャッシュフローを買う、と言ってしまえばそれまでですが、どこまで「自由人」なのかはその人の気持ち次第かって気がしました。

もちろん借金の返済は、法的にはご本人の「名義」で返済するのですが、実質は「不動産は賃貸派」と言っている面々が返済しているんですね。これも不思議ですね。


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2014年10月23日木曜日

IBMをどう考えるか、ポートフォリオ決算


第三四半期決算の前半戦。自分のPFでいつもドキドキさせられるのがテクノロジー関連株、IBMとシスコです(内容が悪かったら一晩で10%程度の株価が吹き飛ぶ)。そのIBMの決算はひどかった。そしてやっぱり2日で10%がとんだ。

実は、そろそろ業績の下げ止まり感をひそかに期待していただけにちょっとショック。

しかし、ハードウエア部門は1年前からひどかった。

私はIBMがハードウエアのローエンドをレノボに売却したことと、半導体製造部門に追い銭を払ってでも売却したことは、経営戦略的には正しい判断だと思っています。半導体事業については、ずいぶん前から売却交渉があったことをニュースで知っていました。

ハードウエアからソフトウエア&サービスに、よりハイバリューなビジネス分野に投資する、という方針に沿っています。

しかし、アウトソーシングサービスとソフトウエアも減収減益になってしまったことは懸念すべきことかな、と感じてしまいました。


会計的、CF的には将来、出血が止血された印象を受けますが(今回売却した半導体事業は2013年は約700億円の赤字事業)、業績をけん引しそうな成長分野もまだ見られないというのが心配で、肝心なのは今後のことですね。



そもそもIBMを保有した理由は、ソフトウエア&サービスでのSolidな成長が見込めること、たとえコケても自分で自分を変えられる能力がある会社だと思ったこと、です。
 

現在前者の見通しがぐらついてしまったものの、少し時間がかかるかもしれない。決算発表では、ITバックオフィスのアウトソーシングといったどちらかと言えば、ローマージンなビジネスはクラウドと競合するような感じになっているそうで、価格下落のプレッシャーがあるといっていました。


一方、IBMはクラウドがダメだといわれていますが、そのIBMもクラウドはやっていて、まだまだ規模は小さいながらも同分野の前年対比売上高増加率は50%に達するそうです(2014年度は現在の売上高を年換算した場合、$3.1Bになるそうです。四半期の全社売上高は$22.4B)。

昨年クラウドベンダーのSoftLayerというベンチャーを買収し、アマゾンなどの追撃態勢を整えています。

元々顧客基盤はしっかりしていますので、しっかりした技術が手に入れば、同分野でもまだまだやれると思います。

IBMの買収戦略はメガファーマのそれと同じで(米国の大企業のM&A の大半はこのパターン)、優れた技術や製品力をもつ事業を買収し、自分たちがすでに築き上げたグローバルなチャネルで拡販していく、というものです。


したがって、今後は落ちていくアウトソーシングのローマージン事業とクラウド事業・アナリスティック(ビッグデータ)、セキュリティ、モバイルといった彼らにとって成長分野の売上高と利益を相殺しあうような状況がしばらく続くと考えられます(初めのうち、売上高は伸び悩むはず)。「しばらく」がどの程度の期間かはわかりませんが。


ただし、五月雨的に人員削減を行っていて、なんとなく営業的にガタがきていると思われるようなコメントも見受けられた点が心配です。また、今後も成長分野で必ずしも良いパフォーマンスが得られるか否かわかりません。


ソフトウエアは、ミドルウエア部門は堅調な伸びでしたが、Information Management部門が少し悪かった。コメントでは単なるパッケージソフトが伸び悩んでいるようだった。


会社側は2015年の利益目標を1月に発表するといっていますが、EPS$20という目標は撤回してしまいました。半導体製造部門の譲渡関連の費用やリストラ関連が来年まで続くからだそうです。
 

さて、今後のIBMへの投資方針をどうするか、という点ですが悩ましい。とりあえず再成長できそうな感触がなければ、買い増しはない。

 

IBMへの投資テーマは、継続増配、たとえコケても自己改善能力がある、という点です。今のところ来年の減配や増配据え置きの懸念は小さい(自社株買いが少なくなるけど)。


自己改善能力はまさしくこれから検証しなければならない。

1:ソフトウエア&サービス(コンサル部門)が安定成長路線を今後も取れそうか?

2:成長分野の伸びが本物か?(他社比較、たとえば、オラクルと比較してもこれまでは見劣りすることは事実だと思う。アナリストもアクセンチュアと比較して弱いと指摘していた)

これらが、2015年の、たぶん5月ごろに開催されると思われる、Investor’s Dayにどのように織り込まれているかを確認することとする。いつも投資家にはクリアな説明をする会社なので、そこで成長性を再評価することとする。


Struggling(「もがく」とでも訳すのか)していることは確かだが、CEOは変化への対応スピードを加速化させる、と言っているので、巨象がまた踊ってくれるか、当面見守ることとする。

赤字部門は売却したので、ソニーやパナソニックのような大幅な赤字に陥ることはない代わりに、しばらく一進一退かもしれない。NTTAT&Tのような感じかも(固定電話の落ち込みをワイヤレスでカバーしていますね)。

 

現状では、悪材料出尽くし感がまだないので、株価は非常に軟調さが予想される(空売り天国)。

しかし、株式市場では今や誰も期待しなくなったIBMの業績にちょっと火がつくと、株価は急転するはず。アップルとの提携はこれから売上高に反映されるなど前向きな話も残っています。


売りの規律を守るのも難しいものです。したがって、売らなくてもいい銘柄を買ったつもりだったんですけどね。まあ、売らなくてもいい、というのはあり得ないかな。しばし辛抱。

 

フィリップモリス:こちらもIBM同様に、ドル高に悩まされていて、会計的な決算はあれだけ自社株買いをやっても減益だった。しかし、現地通貨ベースの各国のビジネスは持ち直しつつあり、トンネルの中に光がさしたような感じがした。すなわち、西欧(特にスペイン)、ロシア、日本、インドネシア等の主要マーケットで下げ止まり感が見えてきました。


北アフリカ、東欧は堅調で、11月にはついに電子タバコがテスト販売されます。テスト第一弾は日本の名古屋のようです(なぜ名古屋だったのかは不明。こういうのって、日本でやるのなら新しいものが好きな大阪でやるのがマーケティングの定石だったような記憶がある)。


しかし、マクドナルドの中国問題(ロシアも政治的な問題を抱えるが)、原油価格の急落によるシェブロンの決算(春先からある程度予想していたが)、EUの景況感減速で新車販売台数の伸び悩みに直面するフォード(想定外)、香港の混乱でちょっと気持ち悪いHSBC(想定外)などポートフォリオ銘柄に問題が山積していて、相場上昇ほど気分は上昇できません(もちろん自分のパフォーマンスも上昇していない)。

P&Gとかはそろそろトンネルを抜けてくれることを期待していますが、どうかなあ。

うまくいっている銘柄(JNJMODOWENBKMIKDDIなど)と上記のうまくいっていない銘柄が相殺しあって、市場平均かちょっとその下、という感じですね。

 

一喜一憂しながら決算時期を過ごす、いつものパターン、と言ってしまえばそれまでだが。。。しかし、その一喜一憂が個別銘柄投資の面白いところなんですね。

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2014年10月18日土曜日

最近買った株 Black Rock他

待ちに待った調整局面。どこまで下がるかは神のみぞ知る、ですが。。。

S&P500の直近最高値が9月中ごろの約2019、そこから約10%の下落が、いわゆる調整局面の底値付近だろう、というのが一般的な見方です。▲10%1817辺りになります。確か水曜日にザラバで1820台まで落ちたと思います。
「投資のプロ」の相場観はそんなロジック?に基づいているんじゃないでしょうか?

「投資の素人」の私も、1800近くまで来たら出動しようと、ニュートンがリンゴを待つがごとく、この半年ほどは待っていました(たまにガス抜きに小さく買いを入れることもある)。

一方、FRBFOMCは確か10月の2829日、アメリカの中間選挙は114日なので、まだ日があります。したがって少し買い出動が早かった可能性も残っています。
しかし、買うと決めていた銘柄が、自分のバイイングポイントに来たので、買った、という次第です。

買い
Black RockBLK
ご存じiSharesシリーズでETFを運営している資産運用会社です。今や世界最大の預かり資産(Asset Under ManagementAUM)の運営会社です。当社はもともとプライベートエクイティで有名な、Black Stone社の債券運用部門だったのが、分離独立した会社です(StoneRockの違いはなんなのだろう?)。

出発が債券運用で、その後メリルリンチの債券運用部門や英バークレイズからiSharesを含む運用会社を買収して巨大化しました。さすが根がM&A会社だけあって、M&A戦略を得意としています。

現在のAUM46兆円にも上ります。内訳は、債券31対 株式57、パッシブ運用 対 アクティブ運用の比率は 66 対  34iSharesをパッシブ扱い)と比較的おとなしい???運用会社です。もっとも最近は不動産とかオルタナティブとかアクティブに頑張っていますが。

さて、この「草食系」の運用会社は、1999年のIPO以来の株価パフォーマンスは、S&P500を上回るアクティブネスを発揮しています!!! 
面白いでしょ。パッシブ運用で成長した会社の株価がアクティブ運用顔負けのパフォーマンスです。
今後もEPSは年率10%前半台の成長が期待できると経営陣は言っています。



ビジネスモデルは単純です。AUMの増加が信託報酬の増加、すなわち売上高の増加につながります。売上高が増加すれば、規模の利益が働きやすいビジネスなので、利益率が改善していきます。

コストは人件費と複雑な金融商品を管理運営するシステムがメインです。営業利益率は40%近くに上ります。

不況になれば株式ファンドはAUMが減りますが、債券ファンドは資金が流入しやすくなるので、比較的不況抵抗力があると思います。

皆さん、ETFやインデックスファンドに投資するのが、「スマート」なんでしょ?AUMは着実に増加しています。

ただし、業績は安定成長が見込めるものの、ミスターマーケットさんは、この株を金融株とレッテルを張っていらっしゃるので、株価の乱高下がゴールドマンサックス並に激しいのが玉に傷ですが、それだけバイイングポイントが多いともいえましょう。

もう一つは金融当局からの規制がファンド等の運用商品や経営方針に影響を与える可能性がある点が留意点でしょうか。

経営陣は株主還元に熱心で、自社株買いと配当に積極的です。営業利益率40%で、投資はシステム投資がメインですので、FCFは潤沢で、使い道はM&Aがなければ自社株買いと配当に回しています。そりゃ、BLK自身が自分たちのファンドの投資先に株主還元を積極的に迫っていますので、自らの資本政策もしっかりしているんでしょう。

資産運用会社といえば、老舗のFranklin Resources社(BEN)があります。こちらはどちらかと言えば、アクティブ株式投信がメインの会社だと思います。同社の株価リターンも確か長期で見ればS&P500をアウトパフォームしていると思います。

BLKBENの最大の違いは、配当利回りです。これが選択の決め手となりました。BENでもBLKでも、ファンドを買うより、ファンドの運営会社の株のほうが、パフォーマンスがよい、というのが面白い。



こちらもご参照

それ以外、

Master Card (MA
ご存じ、クレジットカード業界世界3強の一角です(VISA、アメックス、マスターですね)。VISAよりも多少、米国外ビジネスが強いので、こっちにしました。

Apple Payがクレジットカード会社を活用した決済システムを採用するそうなので、代替脅威は当面なくなりました。

ネットワーク効果と言って、利用者が増えれば触れるほど、当該商品・サービス・仕組み等は次の利用者を呼び込んで、その商品・サービス等は強くなっていくという「経済の濠」の典型例です。

配当利回りは私の銘柄中、唯一の1%未満(0.6%)ですが、BLK同様Cash Cowなビジネスで、自社株買いや増配には積極的です。

沢井製薬
かつて80円台でせっせとドル買いしていた身には、こうもドル高になるとなかなか買いづらい。安い円で安い日本株を買うのが得策と思いました。

候補にはニトリ、亀田製菓、サンマルク、三菱鉛筆、セコム、ABCマートなどを考えていましたが、ジタバタしていると、ニトリのように株価がピヨーンと上がったりするので、愚図愚図してしまいました。

今回、沢井製薬を買った理由は、「国策に売りなし」(ジェネリック薬の浸透は医療政策の最優先政策の一つ)という相場格言と金融とヘルスケアの保有比率を上げる、というポートフォリオ全体の方針に従ったからです。

厚生労働省や財務省はジェネリックの取扱量を先進国並みに引き上げることに躍起になっている点が追い風。さらに当社は、特殊な国日本で国内シェア第一位。

向かい風は工場等設備投資が必要で(ただしR&Dはそんなに必要としない)、FCFはそんなに期待できない点、ジェネリックはもともと価格勝負の側面があるので、数量が増えるほど売上高が伸びない点など。

ヘルスケアセクターでは、アメリカの医療機器、バイオ系、なども候補に挙げていましたが、「国策に売りなし」という相場格言に乗ってみよう、と落ち着きました。ゼネコンだけが国策銘柄でもありませんしね。 すでに調剤薬局ではジェネリックの採用に躍起になっていますし。

これで今年の投資予算の8割以上を費やしてしまいました。もう一段下がるようなら、MA辺りを買い増しすると思います。

今後は年明けの利上げ相場に備えて、じっと待っていたいと思います(思っているだけですが)。

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2014年10月14日火曜日

「サラリーマンがゼロから純資産5億円を築いた私の投資法」ふりーパパ著 を読んで








著者のふりーパパ氏は、実際にお会いしたことはありませんが、ちょっと憧れる存在の方で、エンジュクという投資日記サイトで連載されているブログはここ数年毎日欠かさず読んでいます。


その方が本を出版する、というので楽天で予約して、先日到着して早速読破しました。

ふりーパパ氏(当然ペンネーム)は、大学卒業後リース会社(東京リース?)に就職され、そこで金融の実務に携わり、その後、会社の元先輩から外資系証券会社(たぶんクレディ・スイスじゃないか)にヘッドハントされ、脱サラ後、今は悠々自適の投資ライフを送っていらっしゃいます。確か2014年からはニュージーランドに移住されている、という方です。

年齢はおそらく50代半ばだと思いますが、サラリーマンに疲れた人なら、うらやましく思う経歴ですね。

株式、不動産、FXを重ねて投資歴合計30年で5億円という事のようですが、初めの数年間はやはり浮き沈みがあったようです。

この本は、そんなふりーパパ氏(You Tubeからは実物が拝見できます)がこれまでどのような投資を行ってきたかが書かれています。

この本を読むと、彼が大学を卒業した1984年から今まで、政治経済的に何が起こったのか、その結果景気がどのように変動したのか、そういった中、どのように仕事や投資に向き合っていったのか、などが書かれています。

これからバブルが始まる、バブルの絶頂、湾岸戦争前後、バブル崩壊後(住専問題、地下鉄サリン事件)、日本の金融恐慌、小泉政権時代の好景気、リーマンショック、東日本大震災などなどといった時事的な出来事が出てきます。バブル前後は実に詳しく記載されているので、ちょっと懐かしかったですね。

彼の株式投資手法は、1990年過ぎから、ウイリアム・オニール氏の成長株投資にテクニカル分析を加えた「テクノファンダメンタル投資法」(とふりーパパ氏が名づけている)がメインです。
経営上のエポックメイキングな出来事により、新高値を取った株式を追いかけて、半年から1年で2から5倍の株式リターンを狙うようなイメージです。

彼が成功した株に

シマノ(1992年ごろ)、ニチハ(93年)、ユニ・チャーム(93年?)、メイテック、ローム、村田製作所(94年)、フルサト工業(96年)、カッパ・クリエイト(98年)、AOL99年)、NOVA03年)、レインズ(焼肉の牛角ですね)、シノケン(03年)、サイボウズ(05年)、EMシステムズ(06年)、ワッツ(06年)、鬼怒川ゴム工業(10年)、スカイマーク(10年)、JIN11年)

等が上がっています。

よく見れば、今保有していても十分イケそうな銘柄(例、シマノ、ユニ・チャーム、村田製作所)も入っていて、興味深いです。




彼は、自分の型にはまった株を買って、利が十分乗ったら売り切るパターンですので、景気がピークになったり、株価が高値圏にあるときには、株に手を出さないようです。

これがまさにリスク管理と思いました。

そして相場が暴落すると、手に持っているキャッシュで、不動産を買い漁る(当然不動産市況も底値になっている)、給与収入の余剰や不動産の家賃収入でまた株式投資を再開する、というのがパターンの様です。

私のようなBuy & Holdタイプの投資家は、株価が下がれば、ミスターマーケットと心中しかないな、と半ば覚悟しているのですが、ふりーパパ氏の様に、市場にいるときといないときがはっきり分かれるように自分ができるかは非常に疑問です。

但し、新高値を追いかける成長株投資法というのは再現性が高いようで、彼がエンジュクで主催する投資塾の受講生の反響はものすごくいいようです。今ではエンジュクの看板講座のようになっていることから、株の初心者でも結果が出しやすいのかもしれません。この投資塾から億り人が出たそうです。

ふりーパパ氏は自らの投資歴をこの本で、サラッと書かれていますが、カードローンで数百万円引き出して、信用で株を買ったなど、かなりギャンブラーな側面も持ち合わせているようです。このような側面はブログでは全く想像つきません。

また、かなり投資の勉強に時間を費やしていたようにも思われます。
不動産投資に踏み切ったり、外資系証券に転職したり、ニュージーランドに移住をしたりと、結構行動力もおありです。


その辺のところを勘案して、自分の参考にすればいいと思います。成功した投資家の話って、やっぱり面白いですねえ。読む価値は十二分にあると思います。

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2014年10月13日月曜日

ネットショッピングとバリュー投資

少し気が早いが、11月の下旬から、アメリカではクリスマス商戦が本格的にスタートする。小売業ではこの時期の売上高が平常月の倍以上になるらしい。さまざまな統計期間が昨年との売上高の対比を発表している。

近年、そういった実店舗の売り上げに明らかに影響を与えているのが、いわゆるネットショッピングです。アマゾンの同期間中の売上高などが話題となります。
さて、私もご多分に漏れず、ネットショッピングをするほうで、その取引金額は年々増えていると思います。

特にもう3年以上前にiPadを買ってからの増え方が大きいです。タブレットだと簡単にネットに接続できますね。また、クレジットカードのポイント還元にこだわるようになり、楽天カードを作ってからは、楽天でのショッピングが増加しています。

買う内容も、数年前まではアマゾンで本、CDDVDを買っている程度でしたが、最近では家電(Wi-Fiルーター)、食品(まとめて買うと送料込でも安くなる)、家庭用品、衣服などその幅が広がっていっています。

ネットショッピングの良い点は
  • 品揃えが豊富である(ネットサーフィンすれば、かなりの確率でニーズに合うものが探せる)
  • 店員などに気兼ねなく買い物ができる(説明文を読めば、かなり商品への理解は可能)
  • 相対的に価格が安い(同レベルのスペックのものなら、実店舗と比較して、固定費が安い分価格に還元されやすい。楽天の場合、楽天カードやキャンペーンをうまく活用できれば、割引率が大きくなる)


といった点だろうか。

ネットショッピングの気になる点は
  • 実物を手にしない不安
  • 決済・配送など売り手への信用・サービス不安


といった点かな? しかし、「気になる点」は経験を積むことで解消されていきます。

店員に疑問点を聞くことができない不安、というのもあるかもしれません。その場合、ショップに電話なりメールで問い合わせができます。HPの記載が不十分(例:サイズの測り方)、誤記や不明点を電話します。小規模経営のショップなら責任者がメール・電話の対応をしてくれます。
そうすれば、ショップの雰囲気もわかったりします。
(しっかりしたショップならそういうこともありませんが)

さらに、実店舗で試着、下見をして、ネットでクリックして注文という事も可能です。事実、オーダースーツができるお店では、生地選びや採寸は実店舗でやってくれるところがあります。この場合、代金決済だけネットになります。

楽天の場合、レビュアーがショップや商品の感想を書いている場合があります。そのレビューを読めば、多くのヒントを得ることができます(具体的に良い点、悪い点を指摘しているレビューは参考になりやすい)。これでサービス面や信用面への不安が和らぎます。

アマゾンやYahoo!も本以外の商品への販促を強めていますので、サービスは全体的に良くなる一方です。

最近、大手量販(ケーズデンキとか洋服の青山とか)も楽天でネット販売をするようになりましたが、私はやはり個人経営か少人数の中小企業が経営する特色あるショップで買い物するのが楽しいです。
こちらの細かいニーズを満たしてくれるショップが結構あるので、買いたいもののイメージがはっきりしている場合はネットショッピングしやすいです。

また、楽天やYahoo!に出店していないが、評判の良いネットショップなどもありますが、こちらは経験値を積まないとなかなか手が出せないかもしれませんね。

さて、最近具体的に何を買ったのかをご紹介
なんと、スーツを買いました。



昨年、同じショップでハリスツイードのジャケットを25千円ぐらい(ビームスあたりだと5万円~6万円ぐらいだと思う)で買い、なかなか良いものだったので、そのショップには好印象を抱いていました。

今回、スーツを買おうと思って、ネットで調べていると、同じ店から、ゼニアというイタリアの生地を使ったスーツが、なんと17千円という破格値で在庫処分を行っていました(元値は推定38千円程度。百貨店等で買えば8万円は下らないだろう。ただし買ったのは中国製)。

自分のスーツのサイズを徹底的に調べて(伊勢丹、ユナイテッド・アローズ、ビームス、ヨーカドー、スーツセレクト、青山、ユニクロ等などで試着しまくる)、同じようなサイズだったので買いました。
こんな感じのものです。

仕立てにこだわる人なら、オーダーすると思いますが、そこまでこだわりもなく(今まで量販店で買ったスーツでも45年着ていましたので)、中国製で十分です。
着心地はゼニアというだけあって、なめらかでいい感じです。サイズも問題ありませんでした。

スーツなんてどうやって送ってくるの?
「ハンガー便」という配送方法があります。

配達員さんが左のビニール袋に入ったスーツをそのまま手渡ししてくれます。

ズボンの裾上げはどうするの?
二つ方法があると思います。一つは買ったショップで裾上げしてから送ってもらう方法。もう一つは裾上げを近所のリフォームショップでやってもらう方法。
いずれにせよ、自分の股下が何センチかを測ればよい。今持っているスーツのズボンを測るとか、ユニクロで試着するとか。ユニクロのズボンは股下2センチ単位で売っているはずなので、かなり正確に測れます。
サイズの測り方は、たいていショップのHPに記載があります。

万が一サイズが間違っていればどうするのか?
すそ上げ前なら、返品対応してくれるショップが大半です。私は昨年ツイードジャケットを交換してもらいました。

また、ショップによっては、事前に試着用のスーツを送付してくれるところや、該当商品を試着させてくれるショップも登場しています。試着して気に入ったら買うってすごいサービスです。

こういったショップは、地方の中小零細ショップが多く、こちらのニーズの把握やサービス面など、ものすごく行き届いていると感じます。顔は見えませんが、頑張っている小さなショップの経営者ってなんとなく応援したくなりますね。こちらも良いものをリーズナブルな価格で買えますし。
ちなみに私は今回、スーツを岐阜のStyle Editionというショップで買いました。試着可能というショップは福島の会津若松のTrad House Fukiyaというショップです。




とまあ、こんな感じでネットショッピングを楽しんでいます。
もちろん、ららぽーとやアウトレットモールなどの実店舗へショッピングに行くこともよくありますし、そういったショップで買うこともあります。しかし、価格面ではネットに軍配が上がってしまいそうです。

どうしても、「フェアバリュー」以下の価格で買おうとする心理がこういった行動の原理になっているような気がします。割安価格で買おうとする分、そのための下調べをしっかり行うという点は投資に似ているようです。

上方修正投資法やスイングトレードなどがありますが、やっぱり自分にはバリュー投資が向いているような気がしました。


株式投資の方は、そそそろ出動すべき時期が来ましたね。

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