電子タバコに関する意見を匿名さんより受けています。
将来的にもしも電子タバコが一大ブームになってしまったら、今のタバコ銘柄は収益が減っていって配当も減るリスクが高いですよね。
ご感想をぜひお願いいたします。
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私の「単なる私見」は以下の通りです。
現状
たばこ業界は寡占化が進んでおり、大手資本はCFが潤沢で巨大(JTを含む)。
EUや米などの先進国の厚生当局およびタバコを目の敵とする医師を中心とした団体は、たばこに関する規制が非常に厳しい。
一方では、日本を含めた各国の財政状態はひっ迫しており、たばこ税は重要な税収源。
したがって(こういった規制や税当局との折衝に順応するノウハウやコストが追いつかない)、現在中小資本あるいは国営のたばこ会社は大手(フィリップモリス、ブリティッシュアメリカンタバコ、JT、インペリアルタバコ)に事業を売却している。
むしろ大手企業は規制当局・税当局とある時はタッグを組んで、「お墨付き」でたばこを販売する戦略をとることもある(例:不法タバコの撲滅に協力するなど)。
このような中で、新規参入は非常に難しい。
私見
これがそのまま電子タバコにも当てはまる可能性がある。
電子タバコは従来のたばこより害が少ない(少なくともサイドスモークの可能性はぐっと減る)と言われていますが、新商品であるゆえに、規制当局はまだしっかりとした判断がつかない状態である。
たとえ、新興企業が勢いよく販売しても、どこかで規制に引っ掛かって失速する可能性がある。
それは過去のたばこ規制の歴史を見ても、アンチタバコグループの人が電子タバコをフリーハンドで認めるとは思えない(医薬品指定にする動きなど。それに大手たばこ企業がバックアップして、参入コストを引き上げるなど)。
さらに、たばこの販売チャネルは限られており(Webでの電子タバコ販売は難しくなるのではないか。未成年向けに販売できないようにするのは無理がありそう。電子タバコは未成年に将来本物のたばこに誘引する悪影響があるなどと証明するのは難しくなさそう)、そこに割って入るコストは膨大。
結局伸び悩んでいるうちに大手に買収される可能性(またはグーグルがユーチューブを買収したように、将来の敵を早めに摘む可能性)。
既にたばこ大手は電子タバコ対策を打っている(世界2位のブリティッシュアメリカンはすでに参入済み。全米2位のレイノルズタバコや3位のロリラードは先行販売しているし、1位のアルトリアもこの秋ごろから大々的に販売するといっている。ちなみに、ブリティッシュ、レイノルズそしてアルトリアもベンチャーの電子タバコ会社を買収した。世界1位のフィリップモリスはアルトリアの作る電子タバコを世界展開する業務提携を締結済みでイタリアに工場を新設すると発表。JTも数年前に話題作りのために国内で販売していた、等)。
アルトリアでは、電子タバコの利益率も十分魅力的であるといっているが
未知数。販売コスト(販促費等)がかさんで、マージンを圧迫する可能性がある。
電子タバコのシェア争いが過熱化すると、既存タバコ企業の利益率が圧迫されるというのが私が考えるダウンサイドストーリーです。
(既存のたばこや噛みタバコの営業利益率は40%を超えている)
IT業界と違って、急進的な企業が一気にトップ企業になるのは、ありえないとまで言い切れませんが、現時点では想像つきません。
(そのIT業界でも、よっぽど突飛なアイディアで臨まない限り、大手に買収されて消えて行っていますね)
電子タバコがタバコ会社に長期的にプラスになるのかマイナスになるのか、今は不確実であるが、仮に現在のたばこより、健康への害が小さいとなると、業界全体にはポジティブになるような気はします。
既存たばこ会社の配当が伸び悩むリスクは否定できませんが、減るリスクはあまり想定していません。
既存たばこ会社の配当が伸び悩むリスクは否定できませんが、減るリスクはあまり想定していません。
ただし、味は本物に比べると物足りないというのが現状の電子タバコの様です(ただの蒸気ですから)。
投資判断は個人責任でお願いしますね。
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