2014年3月22日土曜日

アメリカの雇用


よく、リーマンショックで失われた雇用のうち、90%を回復したといわれることがあります。

これは、リーマンショック後に雇用統計の非農業部門の雇用者数の増減のうち、マイナスになった数の累計が約900万人で、プラスに転じた月からの雇用者の増加数の累計が約810万人を超えたという意味だと思います。

 

しかし、アメリカは毎年人口が300万人程度増加し続けており、このうち約60%が労働参加すると単純に考えれば(若い人なので、もっと多いかもしれない)、毎年さらに180万人程度の新規雇用を創出しなければいけないはずです。

 

もっとも、職を失った900万人のうち、解雇になった後、現役引退した人も含まれているかもしれない。

 

しかし、大雑把に考えて、900万人のうち、600万人程度(アメリカの労働参加率をざっくりと65%程度と考えると)は職を求め、さらに初めて労働者になろうとする年間180万人程度の若者の4年分720万人(2009~2013年)を単純合計すると、1320万人のうち、職を得たのが800万人、という計算になるのではないだろうか?

 

但し、たとえばハーバードの学生がマクドナルドでバイトしていて、卒業後首尾よくJPモルガンに就職したような人(そんな人いるのかな?)は、雇用統計上はプラスマイナスゼロになるのかな?

あれって、臨時雇用者数も参入されていたりするからなあ。

 

さらに、リーマンブラザーズでバリバリに稼いでいた金融マンが、今はタクシードライバーってTVで出てきそうな人もいるので、「職の質」の問題もある。

 

したがって、雇用の実態がどうなっているのか、という点はマクロ経済ではよくわからないような気がします。

 

それでも米国経済は成長し続け、株価もそれなりに上昇するのでしょう。

 

個別株投資とは直接関係しないので、別に気にしなくてもいいんですけど、時折そんなことを考えたりします。

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3 件のコメント:

  1. いつも拝見して勉強しております。
    私も今配当利回りの高いタバコ銘柄への投資を考えていますが、PFを拝見したらタバコ銘柄の割合が多いので、今流行ってる電子タバコについてはどうお考えなのか教えていただけませんか?
    将来的にもしも電子タバコが一大ブームになってしまったら、今のタバコ銘柄は収益が減っていって配当も減るリスクが高いですよね。
    ご感想をぜひお願いいたします。

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    1. 電子タバコに関しては、不確実要因と思っています。
      ビットコインのように野放しで普及することはないと思います。
      既存のタバコ会社のマネーパワーは、凄まじいのと、各国の厚生当局のアンチタバコ政策はすごいので、新規参入は厳しいと思います。
      よって資本の論理が勝つと、希望的観測を持っています。
      ただし、電子タバコの利益率が、既存のタバコを下回る懸念があり、その点に懸念があります。

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  2. ご返答ありがとうございます。

    >ただし、電子タバコの利益率が、既存のタバコを下回る懸念があり、その点に懸念があります。

    この部分がわからなかったのですが、電子タバコの利益率が減って、電子タバコ専業会社が倒産すればフィリップモーリスなどの既存のタバコ会社が一安心ではないのでしょうか?

    私も既存のタバコ会社のマネーや参入障壁は心強いですが、この電子タバコ専業の会社にシェアの大半を奪われたら、既存タバコ会社はどうなるんだろうと心配しております。
    電子タバコのシェア拡大に対する既存タバコ会社の収益はどうなんでしょうか。

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