2012年5月22日火曜日

いまさらのNTT投資






電話会社への投資はAT&TNTTドコモ、そして沖縄セルラーの3社でした。
先月、426日号の「日経マネー」では(ちなみに、少しだけ私のインタビュー記事が掲載されています)、沖縄セルラーを推奨??しましたが、こっちはなかなか株価が下がらず、NTTドコモに買い妙味が出てきたと思っていました。気が付くとNTTも年初来安値。

当初はドコモの買い増しを検討していましたが、ここまで下がればNTTも妙味があるように思い、ドコモ売り、NTT買いで入れ替えました。結局同じカタリストであるにもかかわらず、増配妙味はNTTが上。


NTTの連結決算内容



ほとんどドコモの会社なんですね。

保有株にNTTと言うと、中小型の割安バリュー銘柄を得意とされる読者層にバカにされるかもしれませんが、「灯台もと暗し」のように思いました。

1)バリュエーションが安い
NTTに限らず株価は皆、安いのですが、万年JASDAQに放置されるような銘柄ならいざ知らず、実績PER9.4倍と一ケタ台(予想PERはな・な・なんと7.6倍!)。今期配当予想160円、買い付け株価3465円で配当利回り4.62となっています。ちなみにPBR0.54倍って、超メタボ資本。前回チェックした時はまだ3%台だったが株価下落と増配で一気にすごい配当利回りに。

2)配当余力がある
3期連続増配となっていますが、配当性向が34%でまだまだイケる(電話会社ならグローバル見地から見て50%は当たり前!!)。

3)野心的な中期「成長」計画
向こう3~5年でEPS(一株当期利益)を60%伸ばす、と中計で宣言しました。仮に5年で60%増加でも年率10%ちょっとの「成長」になります。それで現在PER9倍台です。
大方の御察しの通り、「成長」の大半は政府保有株の自社株買い償却だと推定されますが、日本企業でEPSにこだわって成長目標を掲げる点を評価します(売上高を伸ばすとは言えない事業環境ですからねえ、だからこういった質的充実が望まれる)。
これでメタボな資本を改善して欲しいものです。



4)将来戦略がやや課題




電話会社からIP系やSI等のソリューション系に収益構造を転換させる戦略を辛抱強くホールドしてくつもりです。思えばNTTデータやドコモあるいはインターネットイニシアティブなどを買おうと思って調べると、当然ながら大株主にNTTがドンと居座っているのですね。初めはこれらの株を別々に買おうかなんて思っていましたが、総本山のNTTを買うことで「分散投資」され、かつ、手数料なしの「NTTグループ投信」になると気付いて、総本山への投資を決めました。

まあこういった、企業のアウトソーシングニーズを取り込んで収益構造を改善して言って欲しいものです。こういうニーズはIBMCiscoの業績にも通じるんですよね(例:プライベートクラウドにはIBM、データセンターはCisco)。IBMとは競合する可能性もある。



(尚、「成長」を括弧で示すのは、EPSDPSに成長余地があるからです。売上高や営業利益だけが成長ではないと思っています。もちろんそれらはEPSの成長の非常に大きな条件ではありますが、多少売上高が伸びなくても株主還元が出来るということも重要だと思います)


正月実家に帰った時に、両親から「どんな株を買ったらええんや」と聞かれ、「NTTでも買ったら」と(私は年配者が安心するだろうと真面目に)答えると、「えー!エヌティーティイイ~!!」と未だバブ
ル時代のトラウマが残っているようです。

唯一の心配事は、東京電力があっけなく逝ってしまったので、逆風に晒された時の官僚型企業の対応能力です。

内外電話会社比較


銘柄
NTT(日)
AT&T(米)
Vodafone(英)
FTE(仏)
配当利回り
4.61
5.2%
3.60%
14.2%
配当性向
34
73.6%
36.9%
93.7%
予想PER
7.5x
13.1x
9.6x
6.8%
PBR
0.5x
1.89x
1.01
0.96x

FTE;フランステレコム
NTT以外のデータはYahoo! Finance USAより。 

健全性と割安感から言えば、NTTに分が在ると思います(それでもAT&Tも好きですけど)。

ちなみにAT&Tは携帯子会社を100%保有しています。
Vodafoneは携帯専門会社で、新興国等手広く事業をやっています。
FTEは今もっともホットなユーロ国家、フランスの渦中にあり、スペイン勢や地元の競合に押されているようです。2年ほど前は配当利回り9%ぐらいだったのですが・・・。


応援よろしくお願いします!!

にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿