1.概況
結果は総資産ベースでは月間で▲10.8%、年初来+4.4%、予想受取配当金増加率は年初来+12.2%、総資産の配当利回り(税前、円ベース)は3.73%、Yield on Cost(同)は5.01%となりました。
S&P500は▲8.9%、TOPIXは▲11.9%でドル円レートは約2.8%の円高になりました。したがって、2012年は今月に入ってS&P500に投資している方が、円ベースでも有利であったことを意味しています(指数上昇分1.6%+ドル高分1.4% > TOPIX暴落率▲2.7%)。
米長期金利は欧州からのお金が「安全資産」の米国債に振り替わり、益々下がって1.47%となり、バーナンキさんがQE3をやらなくても、ギリシアだ、ユーロ崩壊だ、という話題が代わりに緩和してくれたのではないか、と思いましたけど…。切り札を依然温存。
先月、5月は 「恒例 の欧州危機の強化月間になる」 といった主旨のことを冗談半分で書いたら、図星となってしまいました。こんなに一気に下がるとまでは思っていませんでした。
米経済の減速感も出てきました。昨晩の雇用統計には失望しました。けど第2四半期が谷ではないかと思っています。勝手に・・・。
期待のフェースブックは、空振り三振といったところか。長嶋茂雄さんもデビューでは三振したなあ。けど、ザッカ-バーグさんの 「株価なんて興味ないよ」 という雰囲気がよくないような気がしますけどねえ。証券会社や証券取引所以上に罪が重いと思います。
翻って我が日本では実質成長率4.1%と復興需要で盛り上がっているのに、株価はギリシアだ、スペインだ、と一向に冴えませんねえ。GDP成長率に持続性がないと見切られているからでしょうか?日銀さんが相変わらず、市場から背を向けているからでしょうか?内需関連は業績が好調ですねえ。既に復興需要という薬が切れることを織り込んでいるのかな?
と、こういったマクロ経済感にもかかわらず、4月に(マイポートフォリオの)各社は増配を発表しており、配当利回りでみた日米株は益々お求め安くなってきました。株価は下落して、Undervalueに、配当利回りは一株配当のアップと株価の下落でOvervalueと言う感じです。
日本国債金利は益々下がって、配当利回りとのギャップが広がったのではないでしょうか?
10年金利は 約0.8%
JT 約2.7%(予想利回り、以下同じ)
NTT 約4.7% 、 JR東日本 約2.6%etc…
と財務省が発行する日本国債の長期金利とその財務省が過半数出資するJTの配当利回りの差が今の債券相場と株式相場のギャップを面白く反映しているように思います(もっとも仮にJTが破綻しても財務省が出資額以上の責任を取るわけでもありませんが)。
JTやNTT以上に日本国国債には「信用力」があると考えるのが金融業界の「常識」なのでしょうが…。こういった元国営企業さんが配当を下げる可能性と国債の格下げの可能性を天秤にかけると、常識が覆るような気がいたします(この考えの方が「常識」かもしれない)。
2.今月の売買
静観を予定していましたが、結構下がったので、動きました。まだ陣形の半分程度しか整っていませんでしたが、攻撃スポットに入ったからです。
売り:REIT-ETF(1343、一部)、NTTドコモ(全株)、TransCanada(全株)
買い:NTT、Kinder Morgan Inc. (ともに新規)
詳細はブログに書いたので省略。KMIは配当利回り3.8%で下げ止まるとみていましたが、4%で参戦出来た。
エントリーポイントに配当利回りを活用することは、中長期的に成功するような気がします。
タイミングが正しいか否かはちょっとわかりませんが、投資銘柄に対する知識を蓄えることでカバーするよりほかないと思います。「良いビジネスを安く買う」 終始一貫してこれをやり抜くしかありません。
企業在庫は低い水準にあるので、不況になってもそれほどマイナスマグネチュードも大きくない。
3.予想受取配当金増加率
NTTが減配するリスク・増配するチャンスと、REITの分配金の下落リスク・増加チャンスを天秤にかけた場合、NTTへのシフトは中長期的に見た場合は合理的だと判断しました。
(配当性向35%を目処にしていて、EPSを60%増加させると言っているので、単純に考えてもDPSも60%増加させるというメッセージではないか?NTTの年間支払配当額の総額は今と同じでいいはずだ)
4.6月に向けて
既に、先陣は出撃してしまいました。後詰の準備をしていますが、臨機応変な対応が望まれます。
雇用統計ショック+欧州危機が尾を引くのか、金融緩和政策で巻き返すのか?
秋以降は政局流動的で「財政の崖」が争点になりそうな気がしています。
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