2012年12月20日木曜日

長期投資で受取配当を効率よく増やそう その4





X A + B + C – D – E ± F

X=受取配当金の総額
A=(ニューマネーで)買った株式のもたらす予想配当額
B=受取配当金を新株購入に再投資した場合の予想配当額
C=保有株式の増配
D=保有株式の減配
E=保有株式を売却した場合の予想配当額の減額部分
F=外国株における為替影響額


三番目はAを如何に大きくするのかです。Aの予算そのものは各人の所得や家庭環境で差が出てしまうため、一般化できません。しかし、いくつかの手段があると思います(「ニューマネーで」という部分をかっこ書きに変更させていただきました。後述します)。

Aを大きくするためには、
1:給与がアップした結果、運用できる資金が増加する。
2:節約・あるいは不稼働資産を売却した結果、運用できる資金が増加する。
3:配当利回りの低い株を売却し(つまり高値で売却)、配当利回りの高い株を買う(安値で買う)、つまりAEとなるような銘柄の入れ替えを行う。

等が考えられます。
しかし、不稼働資産の売却や銘柄の入れ替えは一時的な収入によるトレードであり、給与アップや節約等による継続的な投下資本のベースを増やすことが長期的なXの増加の最大のドライバーになると思います。

(不稼働資産の売却:私は皇太子さんの結婚記念金貨を118千円で売り抜けました。金が入っているので、「不稼働」か否かは意見が分かれますが、売却当時は金が高値圏だと判断しました)

しかし、これは結構難問です。日本人の平均所得はデフレが原因か否かわかりませんが、年々減少傾向にあります。そして、今後、社会保険料の負担増加で可処分所得の減少が見込まれる世帯の増加が予想されています。
負担増の衝撃 年収800万円で実質手取り43万円減 編集委員・田村正之(日本経済新聞電子版。閲覧には会員登録が必要かもしれません)

勿論、働き盛りの30代から40代で、昇進による所得増加と言うのはありますが、ベースアップは望み薄です。

若い世代なら、株式投資よりも「自己投資」で、ベースサラリーをアップさせる方が近道の可能性も高いかもしれません(しかし、仮に定年まで同じ会社で働くという一般的な前提の場合は、自己投資のリターンも先が見えてしまう…。私の場合は転職を前提としていましたので、それなりのリターンだったかもしれない)。

節約は、運用資金のねん出というより、もはや上記社会保険料負担増加の対策としか言いようがないですね。生活防衛のための節約。
保険を切って、運用に回す、というのはアリだと思います。そもそも、保険って保険目的事項が発生した場合、「プロ」が運用した資金を充当してもらえるというのが基本線ですので、自分である程度運用できる人から見たら、「高コスト、低リターン」なプロに資産運用を代行してもらうことには、あまり意味のないことかもしれません(これは医療保険に言えることですね)。

不思議と、資産や所得の低い人ほど保険商品が有効になるという関係にあります。
もちろんこれは生保に関してであり、自動車事故や火事等に備える損保は、まあ入っておくことにこしたことはありません。

ただし、節約で年間1万円をセーブすることは、1単元約30万円の株式で約3.3%の配当利回りに相当するので、決して侮ってはなりません。

配当利回りの低い株式を売却して、配当利回りの高い株式に買い替える、というのは、これも言うは易し、であり実行は、色々複雑になると思います。乗り換える先の株式は継続的に増配が期待できることが前提です。
私の場合、2012年はREITETFからNTTや沖縄セルラー電話といった通信株に乗り換えました。
REITETFの分配金は継続的に続落しており、今後も一度は回復する可能性があるものの、長期的な賃料の下落やリテラシーの低いREIT増資等もあり、単位当たり分配金は下落基調にあると判断しました。売却当時に予想した予想分配金利回りは4.1~4.3%程度でした。

一方、沖縄セルラーは連続増配を行っていましたし、スマホやLTEなどで今後も通信料金の改善が見込まれていました。NTTEPSの成長を経営目標に掲げており、これは増配期待が出来そうだと判断しました。 これらの通信株の平均購入価格に対する12年度の予想配当利回りは4.3~4.6%のレンジで、増配期待がありますので、購入価格に対する予想配当利回りはもう少し高くなります。さらに、株式会社のCEOは一般論では減配を嫌います。
REITは利益がないと分配金を自動的に削除してしまいます。
したがって、REITETFを売却して、通信株を買うことで、全体の配当金収入を増やすことに成功しました。
留意点としては、一方が割高で、一方が割安になるという事象が同時に発生することが少ないということでしょうか? 上記のケースの場合、NTT株の「買いごろ」を模索するのに合計半年程度かかっています(まだ一部買いそびれている)。乗り換え時期を誤るリスクが残っています。


応援よろしくお願いします!




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