週末に時間があったので、不動産投資で成功?して、11月から脱サラで大家業を目指す、という人が講師を務める不動産投資セミナーに参加しました。
私が、今すぐ不動産投資をやりたいか、と言われれば、そんなことは考えていません(しかし、やってみたい気はある)。
ただ、彼が私と同じ年で関西出身のサラリーマン(今月で退職されますが)ということで、大変興味を持った次第です。
話を聞いていると、サラリーマンとしても、たぶん、優秀な方だったんだと思います。自分が不動産投資の収入で(注:不動産投資にかかる経費や金融機関への金利元金返済後のキャッシュフロー)、サラリーマンとしての年収が超えたら、サラリーマンを辞める、ということを目標に不動産投資を積み重ねたそうです(逆算して投資をスタート)。
初めての物件を買って約4年で達成できたので、さっぱりやめるのです、とおっしゃっていました。
彼は不動産投資を始めるにあたって、目標をクリアにせよ、という事を盛んに言っていました。
それがなければ、海外物件、新築デザイナーズマンション、地方の高利回り物件などちょっといいな、と思う物件は手当たり次第買ってしまいそうになるから、つまり投資の軸がぶれるとイケないと。
また、目標が、老後の年金にプラスアルファしたいだけなのか、脱サラで自由人になりたいのか、では投資にかかるリスクの取り方が変わってきます。前者だと、思い切った大物件を保有する必要もないが、後者なら億単位の物件の保有は必須、など。
これを聞いて、自分の投資目的を再認識した次第です。
将来、配当金がその時の収入の上乗せ分となって、生活を少しでも豊かにできるように投資をしているということです。公的年金がもう一つ分ぐらいできれば、という感じです。
もちろん、数億円の資産が積みあがる、というのはうらやましい限りですが、将来その資産を取り崩して生活する、というのがどうもイメージできないんです。勿体なくって資産を取り崩す(株を売る)というのが本当にできるのか?(やらなければ生活できないので、たぶん崩すんでしょうが)。
一方、配当成長投資は、資産を取り崩す必要性がありません。配当をそのまま使えばよいだけです(そういえるぐらいの資産残高にはしなければなりませんが)。
また、理論的に(為替の乱高下があるので、毎年というのは難しいが、長期的には)、受取配当金が年々増加することになっています(投資銘柄が確実に増配するという前提がワークする限り)。
最後に残った資産は相続税でも、子供にでもくれてやればいい。
この目標の立ち位置に帰ると、FacebookやTeslaなどの銘柄には投資する気が起きません。
また、自分のポートフォリオの上位銘柄(フィリップモリスやIBM)はここ2年ほど、株価は全く上がっていません、むしろ数%下落しています。したがって、全体パフォーマンスはすこぶる良くない(円安なので、円ベースで見た場合はなぜかTOPIXを上回っている。そのドル高がグローバル米国企業の業績の足かせにもなっているんですけど)。
もちろん、イライラしますが、増配を継続する限り(配当据え置きは許すが配当カットなどしない限り)、ホールドしていく、というのが基本路線です。
一方、中長期的に安定的な利益成長が見込め、配当政策に積極的であると想定される新興企業(といってもそれなりの業績がありますが)は、成熟大企業とのポートフォリオミックスで、取り込んでいきたいと考えています(最近買ったBlack Rockなどですね)。
グーグルなんかそうならないかなあ、と見ていますが、あの創業CEOはあまり株主フレンドリーとは言い難い采配ぶりなので、当面無理ですね。
とまあ、自分の投資方針の根幹を言い聞かせながら、最近の保有銘柄の低調な決算を甘受する、というややストレスが残る投資状況です。
(ただし、ここ数年新規で買った銘柄は良いリターンを上げているので、それが救いなんですけど、従来から保有する銘柄のウエイトが大きいので、寄与度が小さい)
しかし、冒頭の不動産投資家氏は、借入金が5億円近くあるそうです。不動産投資は借金でキャッシュフローを買う、と言ってしまえばそれまでですが、どこまで「自由人」なのかはその人の気持ち次第かって気がしました。
もちろん借金の返済は、法的にはご本人の「名義」で返済するのですが、実質は「不動産は賃貸派」と言っている面々が返済しているんですね。これも不思議ですね。