2013年5月19日日曜日

格差について

マスコミはある程度、不満の吐け口代行業のような側面を持ち合わせている、という前提に立てば、

「アベノミクスで株価が上昇しても、我々庶民にはその実感が無い」

というニュースを流して、均衡というか、バランス感覚をもった存在を示すことは意味があるように思います。

ただ、資本主義市場において格差社会はある程度当然の帰結であり、今も昔も格差はつきものであった点も知る必要はあると思います。
その格差が、生まれ持った差別的な側面(中世ぐらいまでは世界各地で身分制度が正当化されていた)なのか、制度は平等になっても個人の努力の側面なのか、等は変遷していると思います。

あまりにもマクロ過ぎましたが、身体や家庭環境で皆と同じ土俵に上がれないような人を除き、124時間は全員に平等にあり、それをどのように活用するかで、経済的側面以外でも格差は生じるのではないでしょうか?

勉強に時間をより割いた人は、試験の成績がいい。
化粧やファッションにより時間を割いた人は、その道の知識が他人より多い(私にはネイルアートなんてさっぱりわかりません)。
野球やサッカーにより時間を割いた人は、そういった競技のスキルが高い。
友達作りにより時間を割いた人は、他人より友達が多い。

お金儲けにより時間を割いた人は、お金が貯まる?
例えば、株式投資に時間を割いた人は、株式投資のスキルが高い。

もちろん、時間の割きかた(正しい努力の方法や個人の集中力、吸収力には差がある)によりさらに格差が出てくるかもしれない。例えば、いくら毎日サッカー漬けの生活を送ってもワールドカップ選手になれるとは限らない。サラリーマンがそこそこ努力しても大会社の社長にはなれない。

投資に限って言えば、「複利の法則」という誰にでも平等な理論があります。
例えば、今年に入ってTOPIX40%程度上昇しています。
年初の所持金が100万円の人が全額TOPIX連動ETFにでも投資していた場合、140万円になっています。
同じく、所持金が1000万円の人の場合は同じ商品に投資していたら、1400万円になります。
同じく、所持金が1億円の人の場合は、同じ商品に投資していたら、14000万円になります。

同じリターンを得ても、40万円、400万円、4000万円と得た利益の絶対額に大きな差がつきます。
40万円の利益の人と、4000万円の利益の人では、差が大きいのは仕方ない。消費行動に差が出ても仕方ない。

「庶民」がタンス預金しか持たなかった場合、Nothingになる。しかし、タンス預金は過去20年近くのデフレ経済下(金融危機時代を含む)では最も安全かつ、割のいい所持金の保管法だった。
その間株をやっていた人は(特にTOPIXのインデックス)ボロボロになっていた。

そのように考えると、ある程度フェアな結果だと言ってもいいのではないか。但し、日本においては、資本主義である以上、投下資本のリターンが長期では生まれ続けると信ずるに値する政策や経営管理(ガバナンスを含む)が今後もっと改善して欲しいと思います。そのうちの前者がアベノミクスでしょう。
後者は今、SONYがアクティビストファンドからコロンビアピクチャー株を一部IPOさせろ、と言われていますね。こういった株主価値を上げそうな提案に如何に真摯に取り組むか、今、試されていると思います。

やや話がそれましたが、24時間をどのように活用するかで、なにがしか他人と差がつくのは仕方ない、と思います。株式投資における資産効果の恩恵は、One of themだと思います。カネに直結するので、話題になりやすい。


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