プロクターアンドギャンブル社(P&G)は、昨日、四半期配当を7%引き上げると発表。実に58年連続増配ということになった。一株当たり配当の年換算では2.57ドルという事になります。
(Business Wire)
58年前と言えば1956年になります。1956年に何があったのかを調べると
*日ソ国交回復 (日ソ共同宣言)
*メルボルンオリンピック
*桑田圭祐さん、竹中直人さん、長淵剛さん、といった芸能人が生まれた年です。
P&Gの母国アメリカでは
*アイゼンハウワーが大統領に就任
*エルビスプレスリーが Heartbreak
hotel をリリース、1位になる
第二次大戦、朝鮮戦争が終わり、西側諸国は復興が始まりつつあり、アメリカ経済は戦後の復興の繁栄に沸いていた時期ですね。
ダウ平均も、当時の史上最高値を強気で更新していました。
もっともその後
*ベトナム戦争
*オイルショック
*ブラックマンデー
*湾岸戦争
*ITバブル
*リーマンショック
等がありましたが、ずっと増配を続けていたことになります。
(P&GのAnnual Report より)
株式分割調整後の1株配当の年換算額の推移
1956年に0.01ドルで、2013年に2.29ドルとなっています。この間のGAGR(年平均成長率)は9%を超えるそうです。
注:
2013年2月の四半期配当は0.562ドル
2013年2月は 0.6015
2014年5月は 0.6436
となる予定です。
そして、配当を実施した年数を数えると、なんと123年連続とのことです(1890年からずっと無配はない)。
*肝心なのは今後
現在、私も含めた平均的な投資家のP&Gに対する期待値は、年増配率は6%~8%といったところでしょう。現在の配当性向は60%を超えています。
また、P&G自身も、為替やM&Aを考慮しない売上高のOrganic Salesの目標値を3%~4%程度に置いていて、EPSも8%前後の成長を考えているようです。
そうです、アクティブな投資家から見れば、退屈な銘柄です。
私にとっては、決して期待を裏切らない鉄板銘柄の一つです。
会社は現在、CEOを一代前のCEOだったラフリー氏に戻し、経営を立て直しています。
(新興国に広げすぎた反省があって、欧米でのシェアを奪回することにやや軸足を戻している)
彼が、バフェットさんの当時のお気に入り銘柄だった、剃刀のジレットを買収して、売上高を倍増してから成長が鈍っているのです。
しかし、この会社も100年以上の歴史があって、その都度、逆境を乗り越えていますので、またノーマルな成長路線を回復してくれると信じています。
この会社は日本市場で大変苦戦しながらも、経営陣が総取組で、シェアを確保し、売上高を伸ばしたあきらめない企業です。
ニーズがうるさく花王やライオンと言ったライバルに競り勝って、日本でヒットした商品は必ず世界で通用する、ということを身をもって体験していますので、そういった意味では日本をかなり重要視している会社です。
歴代CEOのうち、特に最近の3人のCEOは日本を管理した経験のある人たちです。
増配が途切れることは、可能性が全くないとは言いませんが、低いでしょう。その時には取締役会は総辞職でしょうね。会社自身も増配記録を誇っていますから。
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