2013年8月8日木曜日

日米、株式相場概況の比較とヘッジファンド

毎日、一応、その日の相場がどうだったのかを確認するために、日本、アメリカとも株式・債券および原油などの相場動向の記事をブルームバーグやロイターで確認しています。
携帯のアプリで歩きながら読めます。

最近気付いたのですが、アメリカの相場は、単に経済ファンダメンタルズや企業決算、あるいはFRBの金融政策、最近はすっかり静かになりましたが、オバマ政権の政策(オバマケアの時にはヘルスケアセクターは全くの鳴かず飛ばずだった)あるいはユーロ問題といったことが話題となり、その動きを代表する様な投資家のコメントを添えることが大半です。

一方、日本では、もちろん、ファンダメンタル、金融・経済財政の政策、決算、米国の動向に加え、「誰が売買したのか」がなぜかよく取り上げられている様な気がします。

外国人投資家
個人投資家
年金他

特に、外国人投資家でも「ヘッジファンド」が日本人は好きなようです。まるで、ヘッジファンドが日本全体を動かしているかのような書き方が目につきます。
そして政治家や経済評論家(御用系の人たちが特に)たちの中には、「ヘッジファンドはけしからん」とコメントしたりするときがあります(最近はさすがにそんなこと言う人は減ったけど)。

というより、マスコミが「ヘッジファンドはけしからん」という言質を取るために、そういうことを言いそうな人に意図的に取材している様な気がしますけどね。
アベノミクス相場の開始前に、内閣府がヘッジファンドを呼んで、アベノミクスを説明したとかいう話が流れたりしましたね(あれ、ホンマカイナ???)。

アメリカの株式全体を述べる人に、「ヘッジファンドが仕掛けたから、暴落した」といった人を私は、ブルームバーグ、ロイター、CNBC、モーニングスター、WSJMarket watchYahoo! Financeなど様々なメディアでいろんな記事を目にしてきましたが、記憶にありません。

ヘッジファンドというより「マネー・マネージャー」と呼ばれる人が、どんな銘柄を売買した、それはなぜか、何がお勧めと言ったか、そういったことは話題になります(毎四半期ごとにバフェットさんが売買した銘柄がニュースになりますね。ジョン・ポールソンが中国株で大損したとかも)。

ヘッジファンドの運営を管理している人がマネー・マネージャーだったりしますが、彼らに相場全体を動かす力はないと考えられていると思います。
元ヘッジファンド・マネージャーのジム・クレイマーが著書「株式投資大作戦」で、もっとも相場を動かすインパクトがあるのは、投資信託会社だ、と書いていますよね!

後は、かならず、強気派と弱気派を概ね公平に扱っていると思います。もっともどっちの意見とも聞いていると、判断迷っちゃいますけど。

日本だと、弱気一辺倒の記事になりやすい。日経新聞の夕刊に「ウォール街ラウンドアップ」というコラムがあり、アメリカの相場の雰囲気を伝えようとしています。私は概ね毎日この記事に目を通しますが、ほとんどいつも悲観的なトーンになっています。

ダウ平均が7000ドル台でも15000ドル台でも、大体いつも「一見よさそうに見えるアメリカ経済にも、こんな罠が潜んでいる」という論調です。
ダウ平均が倍以上上がっているのに、何言っているんだよ、って思いますが。
ただし、この記事は「大機小機」と違い、記者名が実名表記されているので、潔いと思います。

本屋さんでも、『外国人投資家の動向に注意するのが株で儲けるコツ』、という類の書籍が目につきます。

外国人投資家、というとなんとなくミステリアスで、自分たちとは考え方も違うし、もっといろんなことを知っているはずだ、と思っているんでしょうか?(動かすカネのケタが違うのは事実だろうが、日本に向けるカネの量は、一ファンド辺りはそんなに多くないはずだし、日本人の専門家以上の知識や分析眼を持っている人もごく少数。だいたい頭の良さは同じようなもの)

また、彼らは徒党を組むようなことはあまりせず、皆、独自の判断で売買していることの方が多いと思います。ジョージ・ソロスが買ったから俺も買おうなんて思っている人は多分ごく少数。

したがって、日本の株式相場がヘッジファンドに支配されることなどないと思っています(アメリカ、英国に次いで、世界第3位の株式時価総額の市場を操れるほどの力もない)。
それが証拠に、アメリカの相場は日本の相場よりもずっとボラティリティが小さい。

もっとも、日本もアメリカも、こういった説明記事が必ずしも正しいとは限らないので、鵜呑みにしないようにしています。

それと、日本の年金もヘッジファンド(ヘッジファンドの定義があいまいだが)に出資していたりしますので、ヘッジファンドが儲けることは日本にとっても良い面もあると思います。
ヘッジファンドが、極端な増配を求めるケースがしばしあります。経営者はヘッジファンドの要求を拒否していますが、少しずつ配当性向を引き上げていますよね。JTの株主である、私はものすごくそう思います。


非効率な日本の株式市場の効率化への貢献度もあると思われますので、我々投資家にとっては、歓迎すべき存在のはずです(しかし、株主総会で年配の個人投資家が、盲目的に経営陣を信任するようなインタビューをしばし、TVで見かけますが、私にはあれは理解不能です)。


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