2015年2月26日木曜日

バロンズ

バロンズはアメリカの投資新聞として有名です。ウォールストリートジャーナルの系列紙のようです。

最近、アメリカ株投資もすっかり日本で市民権を得たようで、マネックスや楽天で外国株投資を行うと、バロンズのダイジェスト版の日本語訳がタダで読めるようになっています。
(私もしばし読んでいる)

そこに書かれていることは、市場関係者のその時の生の声の最前線のような感じで考えられていることも多く、受験勉強に例えると、「豆単」、「シケ単」(若い人はわからないかもしれませんね)のように知らなければ遅れてしまうような存在であるかのように扱われています。

しかし、私はバロンズのダイジェスト版を読むことはあっても(平均すれば月1回~2回、1回前半台程度)、読み物とする程度です。

だって、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」だから。

ピーター・リンチのファンの方なら、バロンズがあまりあてにならないことはよく承知されているかと思います。

今も行われている、バロンズのラウンドテーブル(おおむね年末に翌年の相場の予想をその時の第一線級のファンドマネージャーを集めて議論させる企画)で、いろいろ話し合いが行われていましたが、外れまくっていたとリンチ氏は著書で語っていましたね。

(個人的な意見では、ジム・ロジャーズの意見がもっとも外れていたような気がする。彼は80年代当時でも、この世の終わりのような見方をしていましたが、2010年を過ぎても世界経済は成長を続けていますね。リーマンショック後にドルは崩壊したと散々言っていましたが、今のドル高はどうなんでしょうかね)

もちろん、当たっていた時もある。2009年か2010年にアルトリアグループを強く買い推奨していたと思いますが、当時(たぶん20ドル前後)の株価で買っていたら、大もうけできたと思います。アルトリアの現在の株価は50ドルを超えていますし、この間平均すれ4.5%以上の配当利回りがあったので、トータルリターンでは素晴らしい投資になったはず。

また、Kinder Morgan2回に渡ってDisりましたが、その当時から株価は3割ぐらいアップしましたよ(バロンズがDisったおかげで、3社が合併したのかもしれませんが)。

もちろん、紙も推奨がどれぐらい当たったかを記事で組んだりしているようです(当然、Outperformしていたように組んであるはずだが)。

したがって、「バロンズがこんなこと言いました」と誰かが言っても、話半分に聞くのがよいと思います。その辺のアナリストレポートと同じです。


少なくとも判断に迷った時(特に売り時)に、バロンズに依存して売買するのはあまり良いアイディアとは思えません。自分の売買判断基準を信じるべきだと思います。

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