2017年11月11日土曜日

バブルから半値戻しと言われている日経平均の推移からの雑感



日経平均がバブルのピークから半戻し、という記事をよく見かけるので、見てみました。
まずは、我々日本人が普段目にする日経平均のチャートです。
出所:世界経済ネタ帳
86年から92年のいわゆるバブルを除けば、ざっくりと10,000円~20,000円のレンジバウンドな推移、と言ってよいのではないでしょうか?(40年もレンジ相場かよ


スポンサーリンク



出所:楽天証券
これはドル建ての日経平均を楽天証券が作成したものです。ガイジンはドル建てで投資するので、ドル円相場に関係ない、とか言っていたので、比べてみようかと。

あんまり関係なさそうに見えるけど。。。

ただし、日経平均のピーク時約40,000円からは半分戻しになっていますが、ドル建てだと270.62ドルが200ドルに戻しており、ピークから74%も戻っていますね

だからと言って、ドル建ての方がボラティリティは小さかったのか、と言えば、そうでもなさそうです。

ITバブル崩壊時には197.87ドルから80ドルぐらいになっていますから。円建てでは19,000円が8,500円に下落していますので、下落率は各々60%、55%と似たり寄ったりの急落ぶりですね。

年足なので、臨場感に欠けますが、同じ時期の日経平均円建てとドル円レートをプロットしてみました。
世界経済ネタ帳のデータを基に自作
これを見て気づいたことは、必ずしも円安が株高を招くわけではない、ということでしょうか。

特にバブルのピークに向かう過程(86年~90年)では、ドル円が250円から130円台まで一気に円高になっていますが、株価も一気に上昇しています。今の常識?では考えられません。

94年~96年にかけても円高が進んでいますが、日経平均は2万円台を回復しています。

98年ごろのITバブルでも少し円高気味です。

00年ごろは、おそらく銀行のバランスシート不況(不良債権の最終処理問題)日本売りで株安(ITバブルも崩壊)で円安の株安だった。

02年~06年の小泉構造改革時代は円安で株高になったが、従来と比較すると、さほど大きな円安ではなかった。

リーマンショック後はご存じ、円高株安で日経平均は撃沈状態。

アベノミクス以降はまた円安株高の状態。

もちろん、日経平均と一括りに見ても中身(構成企業の寄与度)が変わっていると思いますので、一概に言えませんし、PERもバブル期は60倍とかピーターリンチもあんぐりしたといわれていますから(確か彼は西武鉄道で儲けたはずだが、PERがむちゃくちゃであまり日本株に乗り気ではなかったはず)、EPSベースでみれば、それなりに日本企業の実力も上がっているのかもしれません。

80年ごろからの日経平均のEPSの推移を調べてみましたが、簡単に見つからなかったので、楽天証券の記事から、リーマンショック後のS&P500とTOPIXのEPSの推移を調べていましたので、見てみました。
出所:楽天証券
これを見ていると、2009年のリーマンショックと11年の大震災の影響を除くと、それほど変わりありません(17年以降は予測ですが)。

もっともS&P500は500社限定で、TOPIXは構成企業が増えているんじゃないか? かつ、S&P500はインテル、マイクロソフト、グーグル、フェースブック、アップルなど次々と指数全体をけん引する「時代の寵児」のような人気企業が出現します

こういった面を考えると、TOPIXがS&P500と足並みをそろえるような上昇というのはちょっと合点がいきませんが、日経平均も長年の10,000円~20,000円のレンジを抜けるきっかけになっているかもしれませんね。

投資判断は、個人でお願いしますね。
応援お願いします。
にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ
スポンサーリンク








0 件のコメント:

コメントを投稿