2017年11月18日土曜日

ソニーの業績回復に関する雑感



なんだかんだ言って、みんなが気になるこの会社。それがソニー。

私も実はテレビはブラビア、DVD(ブルーレイ)もソニーで、かつてのVEGA(フラットな真空管TV)時代からずっとソニー製のAVを使っている。

(それ以前は、独身でひもじかったので、AIWA製のテレビデオを使って、確かアメリカのサッカーワールドカップを見て、イタリアのバッジョを応援していた)

そのソニーの業績回復が進んでいる。正直この景気回復局面で、業績が駄目だったら、本当にダメということになってしまうけど、、、。

したがって、厳しい見方をすれば、持続性のある業績か否か、という点がポイントなんでしょうね。

今期予想の営業利益6300億円は1998年3期の約5200億円を抜いて、過去最高益のようだ。実に20年ぶり。

ちょっと覗いてみました。


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なんともシクリカルですねえ。98年3期の5202億円を凌駕して、6300億円を計上する見込みのようです。実に21年ぶり。

何で稼いでいるのか、セグメント比較をしてみました。

98年と今ではセグメントが変更になって、わかりづらいですね。私見ですが、特にエレクトロニクス関連はこうなるんじゃないかと括ってみました。

18年3期の半導体、ホームエンタテイメント&サウンド(AV)、イメージングプロダクツ(ビデオカメラ他)、モバイルの5つがエレクトロニクス関連。後は同じ。

そう考えると、エレクトロニクス関連はほぼ横ばい、ゲームと金融が利益を押し上げる要因となっています。

ただし、ROEは98年には13%ありましたが、17年3期は3%に満たない状況です。

株主資本比率は、98年に約29%、17年3期は15%弱とこちらはかなりきつい状況です(金融などが入っていますからね)。

ソニーの復活は日本人としてもユーザーとしてもうれしい反面、持続性が問われます。

特に、ボラティリティが高そうな半導体で1500億円と全体の24%近くたたき出しているので、まだまだ不安定かな、とも思えます。ゲームも流行り廃りが激しいですし。

ソニーの方でも「recurring:リカーリング、繰り返し」をキーワードに事業戦略を立てているらしいので、かつてよりは業績ボラティリティはマシかもしれませんが。

アメリカでは、コングロマリットと言えば、General Electricが代名詞でしたが、今回大きく業績を悪化させました。

私が以前保有していた、Dow Chemicalはデュポンと合併し、さらに機能別に3社に分割されます。

P&Gも株主からはToo Bigと言われ、ひょっとして会社分割も可能性が出てきました。

かつ、アメリカの場合、各セグメントが世界シェアナンバー1、ナンバーツーの集合体でないと、なかなか投資家向け説得力がありません。

(ナンバー1、ナンバー2戦略といって、奇しくも、GEのジャック・ウエルチが提唱したコングロマリット正当化戦略)

ソニーの場合、ゲームや金融が成長すればするほど、こういった圧力が高まる可能性が出てくるのではないでしょうか?

各事業になんとなくブランド力があるように見えますが、ブランド力が経営数値に反映されているとは言い難いですから(利益率とかは凡庸)。

それでもソニーの業績が回復すると、どこかなんとなく、ほっとしてしまいます(投資対象にはならないですけど)。

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