「日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい」
この本、人気があるようですね。私は本屋で立ち読みしただけです(ちょっと釣ってますね)。
しかし、このようなニュースが相次ぐと、筆者のおっしゃるとおりだと思います。
30%希薄化増資、というのがリーマンショック直後に野村證券を始め、日本の大手金融機関や重電メーカーではやりました(欧米ではどひんしゅくな希薄化水準)が、それを超えていること、マツダって2009年にも1000億円を増資して、3年で2回目ですよ。またまた「構造改革」ですか。
投資に使うのは結構ですが、構造改革=リストラはどうするのでしょうかね。円高抵抗力をつけるのだったら国内工場に大ナタを振るうのでしょ?えっ?地域の雇用??
この会社の役員にはメインバンクさんはどう関与するのか?
オリンパスには関与するそうですが。
オリンパス
東京電力
そして、多分
マツダ
どれもこれも日経平均採用銘柄に留まるのでしょ???
ケーキよりも甘い日経平均採用基準だ!!
筆者と趣旨は違っても「日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい」と言わざるを得ません(具体的な推奨は控えますが)。
一方、IPOはなかなか審査基準も難しく、上場企業数も上がりません。
ゆるい基準でIPOさせた後のガバナンス不全を批判するより、こういったゾンビ企業の姿勢のほうが市場を歪めてしまいかねません(入試に厳しく、留年基準に緩い教育と同じ感じ)。
さらに、もっと言えば、オリンパスに増資したい人はまあ、わからないでもないが、マツダの増資に応じ「ざるを得ない」投資家って、このために有望な何かを売って、買うのでしょうから、株式投資の原則から大いに外れていると思います。
1000億円もあったら、中堅企業のIPOが15社以上は賄えるはずです。そういった企業の成長ポテンシャルに賭けるほうが、ゾンビを作るより経済の活性化になるはずです。
こういった銘柄を組み入れている投資信託を買っている人は(TOPIXのインデックスは回避不能だが)、よくよく考えたほうがいいでしょう、自分の運用会社のダメさ加減を。コストが安いとかそんな問題ではないと思います。
株式投資は儲ければそれでいいと思いますが、それでも(普通に考えられている)市場原理を逸脱したようなダマシが通用し、それが国を代表する「指標銘柄」に残るというのは、なんか残念ですね。株式市場の「建設的発展」には程遠い。
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