2013年12月27日金曜日

12月の投資状況【速報値】

年末は早々に実家に帰省することにしましたので、12月分はさっさと仮締めしておきたいと思います。

株の方は正直11月とあまり変わらないと思うのですが、円安と配当で押し上げられているようです。
 
米国株は今年、散々な出来で、S&P500の上昇率の半分以下という感じです。しかし、アベノミクス円安という追い風が吹いたので、まあまあの結果になりました。
 
このようなUnderperformは今年限りにしておいてほしいですねえ。
高配当株は金利上昇と共に売られるというのは理解できますが、それ以外にも個別銘柄の被弾が多く、見る目がないのか、我慢の時期か、来年以降捲土重来を期するより他ありません。
 
それでも円換算すれば50%のリターンなので、よしとすべきです。
 
12月の売買
売り買いともありません。
 
12月の配当状況
 

12月の増配
Enbridge 11%の増配発表。予定通りですね。当社は配当性向70%がメドです。投資家の期待が増配なので外せませんね。
 
予想受取配当は、年初来+36%、Yield On Costはついに7%台に達してしまいました。円安がどこまでも続くことの影響が大きい。出来すぎです。
 

主な低パフォーマンス銘柄(外国株)の推定原因
 
最終的な円ベースのパフォーマンスにはニュートラルだったんですが、米国のグローバル企業のうち、日本で稼いでいる企業の業績に円安は大きく影響していたと思います。

フィリップモリス
 
日本のドル高円安、アジア新興国におけるたばこ税引き上げによる反動減。EU諸国の失業率の高さ等。日本は同社の営業利益の8%~10%ぐらいあると言われています。
2014年のガイダンスも期待以下だった模様。しかし、悲観はすでに織り込まれている。あとは、アッと驚くポジティブサプライズがあれば・・・。

IBM
 
ハードウエアの販売が急落。特に中国等の新興国。アメリカの議員が中国の通信機器メーカーである華為(Huawei)を人民解放軍のスパイ呼ばわりしたことに対し、中国政府のアメリカに対する「倍返し」ではないか、という陰謀説がある(さらに米国のドイツ、日本にスパイ疑惑が重なる)。
 
アマゾンにCIAのシステム入札で負けるなどクラウドへの対応に十分な技術がないのではという疑惑(その後内務省ではIBMが落札できたが、CIAの方がIT企業にとってインパクトは大きい)。
 
売上高の10%程度を占める日本の円安ははっきり影響が大きいと思う。但し、円ベースの日本市場は好調に推移しているが、日本IBMの売上高伸び率よりも円安の方がはるかに大きい。

フォード
 
リーマンショック後のフォード再生の最大功労者であるアラン・ムラ―リCEOがマイクロソフトのCEOに転出するとの噂があったことが株安要因に(時期的に、マイクロソフトのCEO就任は難しくなった)。ムラ―リさんは2014年いっぱいの退任は既定路線。
米国車で唯一公的資金に頼らず、会社を再生させた名CEOとして歴史に名を残すでしょう。
 
その後、12月の半ばに2014年度の業績ガイダンスが市場予想よりも弱気だったので、株価は10%以上暴落してしまった。
 
2014年末までにベルギー・ゲンク工場を閉鎖し、EUのリストラが完了するので、2015年以降の赤字要因はなくなります。これがアップサイド要因。株価には織り込まれていないはず。
 
優秀なCEOの退任という要因があるものの、株価は割安水準に逆戻りしたと信じています。
 
次期CEOの最大候補者はマーク・フィールズ氏です。そうです、マツダの元社長だったあの青年です。現在COOだから当然でしょう。最近はアナリスト向けのテレカンなどでも受け答えして、徐々に投資家向けに慣らしています。

Kinder Morgan
 
ストラクチャー上、借入金等が多いため、金利上昇局面では、株価はプレッシャーを受けやすい。
生産量が思ったより増えないため、長期ガイダンスを下方修正(年平均配当増加率は10%~12%と示していたが、9%~10%に引き下げた)。
 
加えて、Hedge Eyeという独立系アナリストから、メンテナンスコストを削って配当をねん出しているというレポートが重なり、売り浴びせられる。
 
当社の企業構造が複雑である点は変わらず、株価の重しとなっている(株式会社の下にMLPがぶら下がっている。PERでは異常値の様な高い数値になる等)。
 
しかし、毎年9~10%の増配が見込めるKMIの配当利回りが4.6%程度であるということは魅力的な価格である点は変わりがない。シェールガスだけではなく石油・石炭・LNGおよびメキシコへのガスの輸出などポテンシャルは十分高い。
 
CEOであり創業者でもあるリチャード・キンダーさんは、役員報酬はたったの1ドル(年間)で、主要収入源は自分が保有するKMI株からの配当収入であるという折り紙つきのオーナー。情報開示の透明性も十分だと思います。

米銀で、金融危機直後に、申し訳程度に1年だけ、報酬1ドルとしたCEOはいましたが、リッチーさんは万年1ドル給料です。

マクドナルド
 
アメリカではバーガーキングやウエンディーズ等が復活している。EUは不景気、日本は危機的状況。中国は鳥肉騒動で外食産業がダメ。良い材料は今のところない。
 
しかし、全て株価に織り込まれているはずと思っています。景気回復と共に外食機会の増加による増収を見込むよりほかない。
 
正直、メニューやサービスのマンネリ化を打破して欲しい。

シスコ
 
上述した中国の「倍返し」が要因なのか、長期業績目標を下方修正してしまった。決算の度に株価が乱高下する。新興国での受注が減っている。
 
ウォ-ルストリートでは、チェンバースCEOの交代を求める声が、一段と大きくなった。彼も、シスコの快進撃を支えたが、CEO20年ぐらいあるはずで、マイクロソフトの株が伸びややんでいた状況に似ている。しかも中国を逆恨みする様な発言がひんしゅくを買っている。
 
さらに、通信機器のスイッチをソフトウエア制御で出来るようになると、当社の製品は売れなくなるという懸念が充満しており、株価の重しになっている。ただし、当社側はその対策を打っている。
したがって、株価は割安だと思う。

AT&T
 
電話やパイプラインのような公益的な銘柄は、今年は散々。
 
ソフトバンクがスプリントを通じてドイツテレコムUSを買収するカモ、という報道があるが、AT&TがドイツテレコムUSの買収検討をした際に(最終的に独禁法的にM&Aはダメになった)、スプリントとドイツテレコムUSの合併では、無線技術が違うので、シナジーはあまり見込めない、という話であったが…。孫さん、どうするのかな?
 
CNBCでもソフトバンクの快進撃は話題になっていて、関連記事をよく見かけます。
 
現時点では自社株買いが唯一の成長要因だが、ボーダフォンやテレフォニカ買収などEUの同業者買収のうわさも多い。
 
電話会社もついに国境を超えた再編の時代に入ったのかもしれませんね。

 
Enbridge 
 
これもパイプライン会社なので、株価はほとんど上昇せず。金利と株価が逆相関する。
2010年の原油流出事故の補償費等が予想以上となったため、資金繰りがややタイトになってしまった。
 
しかし、米国ノースダコタのバッケンシェールのシェールオイルをシカゴに運ぶパイプライン計画がGoサインとなり、明るい材料もある。
 
また、カナダのオイルサンドを運ぶパイプラインもアメリカ企業とうまく提携して、建設許可を取り付けたりしているので、Key Stone Exellの許認可に手間取っているTransCanada社よりも優位に事業を進めていると感じます。
 
アメリカのシェールオイルが増産されると、カナダのオイルサンドが打撃を受けるのか、という点は、それほど気にする必要はないだろう。
 
シェールオイルは軽質、オイルサンドは重質で、同じ油でも用途が違うので、バッティングしない。
オイルサンド重質油はテキサスの湾岸に位置する世界最大の石油コンビナート群で渇望されている(なお、オイルサンドは正確には原油ではなく合成油と表示されている)。


以上が今年低パフォーマンスだった持ち株たちですが、来年は頑張ってくれるでしょう。株価が伸びなくとも、配当が伸びれば、合格点です。


以上、本年もご愛読ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。


応援よろしくお願いします
 
↓  ↓  ↓
にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ
にほんブログ村



 

2 件のコメント:

  1. はじめまして。
    勝手にリンクさせてもらっている者です。
    いつも参考になる記事をありがとうございます。
    MOなかなかいいですね。営業キャッシュフローマージンもじりじり上がっているみたいだし。お金ができたら買おうかな?
    米国株は手数料も高く、為替取引でもコストがかかるので、ある程度まとまった額で買わないと手数料負けするところが…
    それと、課税が2重で、取り返すのに確定申告が必要なのが、欠点ですね~

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。
      ご自分の投資目的と銘柄を一致させる事が大事だと思います。

      削除