2014年12月4日木曜日

配当利回りについて考える

しばし、配当狙いの投資家は配当利回りが高いことに目が行きがちです。私も実際目が行きます。
また、新聞、雑誌の記事には、高配当利回り銘柄の特集が組まれたり、「高い配当利回りには落とし穴がある」といった記事も目にします(業績悪化懸念があり、減配の恐れを指している)


しかしながら、ここで私が実践するDividend Snowball Investingはそんな単純なものではありません(というか彼らが配当投資というものを理解できていないだけ)。
一番大事な目線は、対象企業の(できれば一株当たりの)キャッシュフローの持続的成長可能性を見ている、ということです。

一株当たりのキャッシュフロー(できればフリー・キャッシュフロー=営業CF-投資CF)が増えそうか否か、それに対して株価が安ければ配当利回りが高くなりますし、株価が高くなれば配当利回りが低くなります。
CFが増えそうか否か、をどうやって判断するのか、と言えば、業績予想をどう考えるか、に尽きます。
どうやって業績予想を考えるのか、と言えば、経営者の発言や事業計画の妥当性、取り巻く業界環境の調査などが必要になります。


 
したがって、配当利回りが高い銘柄はダメ、とひとくくりで考えるわけではなく、あくまで個別対応ということになります。なぜかって? 個別銘柄投資でしょ? そりゃ当然じゃないですか?

実は、配当株投資は、受験英語でいえば長文総合問題のようなものです。文法も和訳も英訳も内容一致選択も全部入ってくると思います。財務分析も業界分析も業績予想もみんな込みです(これがファンダメンタルですから考えてみれば当然ですかね)。
なおかつ、配当利回りに注目して、買っていくタイプって、基本的にバリュー投資家や逆張り投資家でしょ?企業分析は当然ですよね?

ただし、連続増配株に関して言うと、元々Economic Moatがある企業が多いので(できればMoatMorningStar流にいえば、Wideが好ましい)、業績、CFとも安定していますし、米国企業は株主第一がモットー(軽視するとCEOの首がすぐに飛ぶ)なので、総合問題と言ってもそんなに難しいことはないと思います。

とは言っても、マクドナルド、コカコーラ、P&Gなど鉄板連続増配銘柄と言えども、業績が踊り場になったりすると、あれこれ言われますので、気になってしまいますけどね。

Kinder Morgan Management LLCなんて配当利回り7.6%くらいで買ったけど、半年で年率30%超も上がって、KMIに吸収されましたので、「8%超えたら倒産だ~っ」て、一概に当たりませんから(KMR7%台でしたが)。

また、私が初めてAltria Groupを買ったときの配当利回りは9%台だったんですよ(20091月から2月のドン底の時でしたが)。

あくまで個別で考えましょう。当たるも八卦、当たらぬも八卦、ここがバリュー投資家(いや、ファンダメンタルズ重視の投資家)の腕の見せ所でしょう。

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