2014年12月14日日曜日

マクドナルド(MCD)の既存店売上高が伸び悩む、その理由を体感しました


長ったらしいタイトルになりました。

11月下旬のある日、有明のビルのフードコートでランチを取りました。

モスバーガー、すき家、丸亀製麺他サラリーマンが気軽に買える店が並んでいました。隣のビルにはマクドナルドやサイゼリアがありました。

しかし、その日私が選んだランチは、モスバーガーの向かいにあったサブウエイでした。
(一番混んでいたのは丸亀製麺だった)

サブウエイは世界ナンバーワンの店舗を持つファストフード(英語ではQuick Service Restaurant と言っていたような気がするが)チェーンです。日本ではサントリーがFCとして展開しています。

サブウエイの良いところは、アメリカのデリカテッセン(惣菜屋がサンドイッチを作っている感じ)がチェーン化した感じで、自分で自分の好きなサンドイッチが作れる点、生野菜が多く比較的健康的である点、目の前で作ってくれる点、価格もリーズナブルな点だと思います。

但し、マクドナルドやモスバーガーより待ち時間が多いと思います。

自分でマクドナルドの株を持っていながら、マクドナルドを選ばずにサブウエイを選んだあたり、理由を考えると、サブウエイの低カロリー、健康的、比較的オリジナルサンドイッチが食べられる、価格も同等

という点を頭の中で何となく評価していたように思います。

ちなみにサブウエイで食べよう、と意思決定した瞬間は、一人の腹減った男としての思考回路で考えていて、決して投資観点な発想の入り込む余地はありませんでした。

この4つの特徴は、先の第3四半期決算カンファレンスの時に、MCDCEO、ドン・トンプソンがまさに今の顧客が望んでいる点で、MCDも変わっていかなければならない、と反省していた点でした。

以下は、マクドナルド社の2014年第3Qの決算時のテレフォンカンファレンスのトランスクリプトSeeking Alphaより)からの抜粋したものです。


We have listened to our customers and we’ve listened to our customers around the world and better understand what their future experience should look like. Customers want to personalize their meals with locally relevant ingredients. They also want to enjoy eating in a contemporary inviting atmosphere. And they want choices; choices in how they order, choices in what they order and how they’re served.

These things make up the McDonald’s experience of the future, and we‘re building the future today. Our efforts to create this experience in our restaurants build upon the investments that we’ve already made including the Made for You operating platform, modernized decors and leading edge point of sale and mobile technologies, all brought together in a visible, tangible way to enhance convenience for our customers.

簡単に訳しますと(かなり意訳が混じっているので、原文のほうがいいかもしれませんね)

MCDでは今後の顧客の期待について世界中の顧客から耳を傾け、より良い理解を得た。
顧客は地域に関連した食材を用いて自分に合った食事を楽しみたいと考えている。また、現代的な雰囲気での食事を楽しみたいとも思っている。さらに、注文やサービスを選択したいと考えているようだ。

これらの発見事項はマクドナルドの将来に役立つし、我々は今日、将来を作っていかなければならない。すでに構築中のMade for Youの業務プラットフォームを含めて、今後も投資していかなければならず、レストランの外装や店内設備も顧客の利便性に合わせて近代化しなければならない。

以上、簡単な訳

(ちなみにこの後、MCDCEO Don Thompsonは、対策として、ドライブスルーの際、会計をアップルペイで清算できるようにするとか、すでに実施していますが、Free-Wifiの導入、あるいは豪州やフランスでは、おそらくMade for Youのことでしょうか、選択肢をたくさん持たせたメニューの展開を図っているなどと言っていました。

日本の業績悪化は、とりあえず中国騒動の巻き添えを食ったという点でアナリストは解釈しているようですが、大きくはCEOが言った点が欠落しているからだろうと思います。今後は世界統一的な管理から、地域密着型のメニューなどに変わるんでしょうかねえ?日本でもカニクリームコロッケとかとんかつなどのバーガーが出ていますね)

サブウエイでは、サンドイッチのパンが選択できる(焼くか焼かないかも選択できる)、基本的なサンドイッチの種類が豊富(15種類ぐらいあったと思う)、目の前でサンドイッチを作ってくれる、野菜が新鮮(のように見える)、ドレッシングも選択できる、ポテトの味も選択できる、当然飲み物も選べる。

一方のMCDジャンクフードの帝王のように刷り込まれているので、不健康の先入観がある。実際は脂っこいメニューが多い点やソースのまったり感などが強調されている可能性がある。しかし、印象とは恐ろしい。


上の写真は当日の「日替わり」でしたが、サンドイッチ、ポテト、コーヒーで620円(税込)でした。
カロリーはサンドイッチ269キロカロリー+オーブンポテトS 159キロカロリー=428キロカロリー(コーヒーはブラックなので)でした。

仮にマクドナルドで、エビフィレオサンドセットを頼むと842キロカロリーになるそうです。フライドポテトM454キロカロリーと高い!

サブウエイとマックでは、摂取カロリーがほぼ倍近く違うことがわかりました。

最近はすっかりカロリー摂取を意識するようになったので、この差は大きいなあと思っています。


さて投資に関して、
残念ながら、サブウエイは非上場企業なので、投資できません。

しかし、マクドナルドはCEOの口から、素直に顧客の声に耳を傾けて、その対策を練っていく必要性を認めている点(日本のリーマン社長にはなかなかできないはず)で、自分たちの弱点をしっかり理解している点は評価すべきかなと思いました。

まあ、この戦略が功を奏するのに時間がかかることは、CEOも認めているので、株主の私としてもちょっと辛抱して待ってみるとするか、と考えた次第です。

市場では、全然成長させることができない、現CEOの力量を疑う声も多いですが(連敗中のサッカーチームの監督がすぐに解任の噂を書き立てられるのに似ている)、こうやって決算カンファレンスを読んでいると、よく理解している人と思うのです。

(しかし、CEOは億円単位の報酬をもらっていて、全米の最低賃金でクルーをこき使っているとか悪口も書かれたりしていますね)

日本でも、Made for Youのようなものができるのでしょうかね。ちょと楽しみでもありますが。
できればフライドポテトをサブウエイのようにオーブンポテトにしてもらうといいのですが。

サンドイッチを食べながら、そんなことを考えたランチタイムでした。
(あっ、「選択できるのがいい」、って言ったくせに、「日替わり」をオーダーしていたな。。。)


IBMやマクドナルドに最近ではシェブロンも、再成長路線に戻るには時間がかかるなあ~。長期投資も辛抱ですね。

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