2022年6月18日土曜日

日本企業(通信キャリア)の役員報酬を比べてみた NTT、KDDI、ソフトバンク

株主総会シーズンとなりました。総会の招集通知がどっさり送付されてきました。しかし、この郵便物も今年で見納めかもしれません。各社続々とWebで開示すればよい、という風に定款変更を求めてきています。

最後にちょっとじっくり読んでみよう、と思って招集通知をめくっていました。

私の主力保有セクターに通信キャリアがあります。特に日本のキャリアはNTTKDDI、ソフトバンクとすべて(のぞく楽天)保有しているため、比較していました。

けど、やっぱり役員報酬を比較してしまいますね。特にソフトバンク(9434)の役員報酬が抜けていたので。


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これが今回送付された招集通知に記載があった役員報酬部分です。

ソフトバンク

ソフトバンク招集通知書より

代表取締役社長執行役員(社長でも執行役員かよ)は基本報酬120百万円、株式報酬380百万円となっており3年に一度250百万円の株式報酬があるようです。業績次第ですが、3年目は最大750百万円に上ります。

これは招集通知なので、1億円以上の役員報酬をもらっている役員の個別開示まではなかったので、1年前になりますが、有価証券報告書でどうなっているのか探ってみました。

ソフトバンク有価証券報告書より

宮内氏は今期から代表取締役会長に就任し、宮川氏が社長に就任するようです。報酬体系が少し違うので正確な比較ではないですが、それでも社長レベルで5億円相当の報酬と考えられます。


KDDI

KDDIは招集通知を見る限り、役員個別の報酬開示がなかったので、昨年の有価証券報告書を見ました。


KDDI有価証券報告書より

高橋氏が社長で、2億円程度とソフトバンクの半分以下です。基本より、変動部分(賞与や株式)の方が多いです。

 

そしてNTT

こちらも昨年の有価証券報告書を抜粋してみました。


NTT有価証券報告書より

常勤取締役12名に合計387百万円となっており、1億円以上の個別開示者はいませんでした!!!

 

3社比較まとめ

上記をざっくりまとめてみました



役員報酬に関する決定方針でも、ソフトバンクは「事業規模が概ね同程度以上の国内外企業経営者の報酬に比して高い競争力の水準であること」とはっきり記載があり、イメージとしては、『要求水準は高いけど、やったらしっかり報いるからな』というのが伝わって来て、意欲的ですね。

NTTは、役所っぽいと言ってしまえばそれまでですが、あまり派手な報酬を出すと、総務省辺りからの風当たりなどを考えるのでしょうかね(この前も接待疑惑とかで叩かれましたね)。

KDDIは母体のKDDNTTの国際版ですが、もう一方の母体である京セラ・トヨタの影響もあるかもしれませんね(しかし、京セラの社長は1億円程度だった)。結局、NTTKDDIの中間ぐらいか。

業績連動報酬に関しては、細かいところまでチェックしていないが、そもそも通信キャリアって、異変(大震災とか)がない限り、業績は安定的(というかPredictable)でり、普通は保守的な計画を開示するので、半導体や自動車のようなシクリカルな産業と違って、KPIは達成可能性が高いと思います。

ということは、業績連動部分はかなりの確率でゲットできそうです。

個人的にはソフトバンクの方針はガッツがあっていいと思いますが、肝心の株価がIPO水準(1500円)をやや下回ってウロウロしていて、株主の利益と連動していないのがどうかな、と思います。

NTTは「脱公務員」を目指して、もう少しアグレッシブでもいいような気がします。

最後に、従業員の平均給与はどうなっているのでしょうか?平均年収.JPとキャリネコいうサイトで調べました。

データも限定的ですし、NTTと言ってもドコモ(平均870万円とか)や固定通信の東日本、西日本とかいろいろあるし、完全な比較はできないことは承知ください。

ただ、従業員はNTT有利、偉くなったらソフトバンク・KDDIが有利という感じでしょうか? 

サラリーマン投資家、のこのブログの立場としては、ここ数年役員報酬のアップ感が大きいですが、従業員の報酬アップは総理大臣が経済界にお願いしてやっと上がる、という変な状況になっています。サラリーマン投資家が株を買って、雇用者でもある役員にハッパをかけて、配当を増やすなど給与以外の報酬を探る、ということで議決権を行使していきましょう。

 


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