国会で植田次期日銀総裁候補が答弁していました。
コンビニ弁当が450円だったのが500円になっているのでインフレを実感した、という発言が「庶民」を感じさせますが、さすがに日銀総裁になっても、コンビニ弁当でランチを済ませるのでしょうか?
ちょっと笑った一幕でした
さて、「金融政策の正常化」という趣旨のニュースが流れています。
これは、ざっくりとした説明ですが、日銀が金利を低下させて(金融緩和させて)、お金を借りやすくして、経済を活性化し、デフレから脱却を狙う政府の後押しをするために、日銀が期間10年の国債を買うことで実施しています。
日銀が10年の国債を買い占めるので、10年国債の金利は下がります。しかし、日銀は10年の期間ばかり買うので、他の期間の国債金利は「市場価格」になっており、このため弊害がある、というのが問題視されています。
(出所:JP Press)
上の図は、横軸が国債の期間です。例えば5年国債なら2023年1月末で0.2%、40年なら約1.8%となっています。
本来、この金利は期間が長くなればなるほど、比例的に右肩上がりになります。期間が長くなれば、すこしずつ金利が高くなるという意味です。
しかし、2023年1月末時点では日銀が10年の国債ばかり買うので、8年、9年の金利の方が10年より高いという逆転現象が発生しています。
もしこれを、比例グラフのような右肩上がりにしようとすれば、10年国債の金利は0.8%~1.0%くらいが適当かと思われます。
新しい日銀総裁の課題は、このイールドカーブを如何に経済に打撃を与えずに修正するかということです。
この修正は市場が待ち構えているはずなので、時期はわかりませんが、円高要因になります。
植田氏は国会で、「すぐにはその必要はない」といったそうです。
日米双方の金融政策がPivotを迎えているので、要注意ですね。
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