2023年2月25日土曜日

植田日銀新総裁とイールドカーブ

 

国会で植田次期日銀総裁候補が答弁していました。

 


コンビニ弁当が450円だったのが500円になっているのでインフレを実感した、という発言が「庶民」を感じさせますが、さすがに日銀総裁になっても、コンビニ弁当でランチを済ませるのでしょうか? 

 

ちょっと笑った一幕でした


さて、「金融政策の正常化」という趣旨のニュースが流れています。

 

これは、ざっくりとした説明ですが、日銀が金利を低下させて(金融緩和させて)、お金を借りやすくして、経済を活性化し、デフレから脱却を狙う政府の後押しをするために、日銀が期間10年の国債を買うことで実施しています。

 

日銀が10年の国債を買い占めるので、10年国債の金利は下がります。しかし、日銀は10年の期間ばかり買うので、他の期間の国債金利は「市場価格」になっており、このため弊害がある、というのが問題視されています。


(出所:JP Press

上の図は、横軸が国債の期間です。例えば5年国債なら20231月末で0.2%、40年なら約1.8%となっています。

本来、この金利は期間が長くなればなるほど、比例的に右肩上がりになります。期間が長くなれば、すこしずつ金利が高くなるという意味です。

 

しかし、20231月末時点では日銀が10年の国債ばかり買うので、8年、9年の金利の方が10年より高いという逆転現象が発生しています。

 

もしこれを、比例グラフのような右肩上がりにしようとすれば、10年国債の金利は0.8%~1.0%くらいが適当かと思われます。

 

新しい日銀総裁の課題は、このイールドカーブを如何に経済に打撃を与えずに修正するかということです。

 

この修正は市場が待ち構えているはずなので、時期はわかりませんが、円高要因になります。

 

植田氏は国会で、「すぐにはその必要はない」といったそうです。

しかし、2022年はドル円相場が20円程度上下にブレました。10円程度はすぐにでも円高になってもおかしくない「嵐の前の静けさ」かもしれません。

日米双方の金融政策がPivotを迎えているので、要注意ですね。


応援お願いします。
にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ
スポンサーリンク








0 件のコメント:

コメントを投稿