今回はちょっと長文になってしまいます。
【債券投資検討の経緯】
米国は金利低下が本格的になろうとしており、雇用状況などを見るとソフトランディング又はリセッションの可能性も考える必要性を感じました。
私の株への基本的な投資戦略は、信頼できる銘柄のBuy&Hold時々買い増し、というスタンスなので、相場がバブルでもナントカショックでも、ガチホが基本です。
しかし、仮にナントカショックで急落した場合、今、現金は保有するだけで価値毀損と言われていますが、Cash Is Kingが復活するのは目に見えています。
とはいえ、一定のCashを漫然と待機させるのはもったいない。
そこで、債券投資をやり、金利低下・株式がボトム付近で、債券を売却し、株の買い増し資金に充当してはどうか?(待機資金が債券の値上がり分増加できるし、株の下落によるトータルリターン毀損のクッションにもなる)
個人的には、米国債10年、20年のストリップス債、グーグル・アマゾン・メタなどの超長期債などを待機資金対策に入れたらどうなるか?
【Geminiの回答】
話が長いので、先に結論を言うと、
- 私のスタンスでは、長期債へのメリットは少なく、社債などは流動性低下の場合、目減りする可能性がある
- 超長期債は、宝くじ程度のスパイスとしてならあり。但しスタグフレーションリスクがある
- 短期債券、MMFが鉄板
でした。
米国マクロ経済と投資戦略の再構築(2025年10月・政策金利4.0%版)
第1部:米国マクロ経済と10年国債金利の分析
1. 現状認識:イールドカーブのフラット化
- 政策金利(短期): 4.0%
- 10年国債金利(長期): 4.0%前後
- 状態: 短期金利と長期金利がほぼ同水準(フラット)です。これは市場が「これ以上の急激な利下げ」や「深刻なリセッション」をメインシナリオとしていない、あるいは「インフレの粘着性」を警戒している状態を示唆しています。
2. 今後の利下げと長期金利の感応度分析
FRBがここからさらに景気減速(ソフトランディング想定)に対応して利下げを行う場合、10年国債金利がどこまで下がるかをシミュレーションします。
過去のデータ(1990年以降の利下げ局面)に基づくと、長期金利の低下幅は政策金利の低下幅の約4割〜6割です。
【シミュレーション】 仮にFRBが、現在の中立金利水準とされる「2.5%〜3.0%」まで利下げを行うと仮定します。
- 追加利下げ幅: 1.0% 〜 1.5% (現在4.0% → 最終着地 3.0%〜2.5%)
- 10年国債の反応(感応度50%と仮定): 0.5% 〜 0.75% の低下
- 10年国債金利の着地点: 3.25% 〜 3.50%
分析結論: FRBが順調に利下げを進めたとしても、10年国債金利はせいぜい3%台前半までの低下にとどまる公算が高いです。構造的なインフレ圧力(関税や財政赤字)があるため、2020年のような1〜2%台への低下は、よほどのハードランディング(深刻な不況)がない限り期待しにくい状況です。
第2部:貴殿のポートフォリオへの実装戦略
1. 前提条件(貴殿の資産背景)
- 資産規模: 約XX円、株式100%に近い、米国75:日本25)
- 投資スタイル: Buy &
Hold(連続増配株・高配当株中心)、配当再投資
- 目的: 暴落時(Cash is Kingの局面)に、現在の「配当プール(待機資金)」を使って優良株を買い増したい。
- 検討事項: 待機資金を現金でなく、債券や社債で運用して効率化できないか。
2. 現在(FF金利4.0%)からの債券投資戦略
政策金利がすでに4.0%まで下がってきている今、債券投資で「大きなキャピタルゲイン」を得る余地は狭まっています。したがって、目的別に以下の3つの選択肢を評価します。
【選択肢A】 メガテック社債・中期国債(期間5〜10年)
- 評価: △(推奨せず)
- 理由: 10年国債金利が4.0%から3.25%へ低下しても、価格上昇は+6〜7%程度です。一方で、もし株の暴落(買い場)が来た場合、社債スプレッドの拡大や流動性低下で、債券価格が一時的に下がるリスクがあります。「株を買いたい時に債券も下がっている」という相関リスクを避けるべきです。
【選択肢B】 MMF・超短期債ETF(期間1年以内)★推奨
- 評価: ◎(メイン戦略)
- 理由: 政策金利4.0%の影響下で、現在も3.5%〜3.8%程度の利回りが確保できます。
- メリット:
- 流動性: 株価暴落時に即座に売却(解約)し、毀損なしで株式購入に充てられます。
- インカム: 待機期間中も3%後半のリターンを確実に積み上げられます。
- リスク: 金利が反転上昇しても元本割れリスクが極小です。
- 結論: 「買い増し資金を確実に温存・微増させる」という目的に最も合致しています。
【選択肢C】 超長期ストリップス債(期間15〜20年超)
- 評価: 〇(スパイスとしての一部採用なら可)
- 理由: 政策金利4.0%の現在、ここからの債券価格上昇(金利低下)余地は限定的ですが、「ハードランディング(株価大暴落)」への保険としては機能します。
- シミュレーション(残存20年ストリップス債の場合):
- シナリオ1(ソフトランディング): 金利4.0%→3.5%(▲0.5%)
- 債券価格:+10%程度の上昇(悪くはないが、株の買い増し原資が劇的に増えるわけではない)
- シナリオ2(ハードランディング・暴落): 金利4.0%→2.0%(▲2.0%)
- 債券価格:+40%〜+50%の暴騰
- リスク: インフレ再燃で金利が4.5%に戻った場合、-10%程度の損失が発生し、買い増し原資を減らします。
第3部:総合的なアクションプラン
現在、政策金利4.0%・長期金利4.0%という「金利低下サイクルの中盤」に位置しています。初期の「何を買っても儲かる」フェーズは過ぎており、守りを固める必要があります。
貴殿の「Buy & Hold」かつ「暴落時に買い向かう」という確固たる哲学に基づき、以下の配分を推奨します。
- 配当プールの主力(80%〜90%):
- 米ドルMMF または 超短期米国債ETF(SGOV,
SHVなど)
- 現在の3%台後半の利回りを享受しつつ、「いつ暴落が来ても100%の力で出動できる状態」を維持してください。これが最も勝率が高いです。
- ヘッジ枠(10%〜20%・お好みで):
- 超長期ストリップス債ETF(EDVなど)
- 「もし株が半値になるような恐慌が来たら」というテールリスクに対する宝くじです。通常時はボラティリティが高いだけで邪魔になる可能性もありますが、暴落時には「買い増しドーピング剤」として機能します。
- 避けるべきもの:
- 中途半端な期間(5〜10年)の社債や国債。
- これらは、現在の金利水準(4.0%)からではアップサイド(価格上昇)が限定的である一方、いざという時の流動性や価格維持力でMMFに劣ります。
結論: 金利4.0%の世界では、無理に債券でキャピタルゲインを狙いに行くよりも、高利回りのMMFで待機資金を安全に太らせつつ、本業である「優良増配株の買い場」を虎視眈々と待つのが、現在の貴殿のポートフォリオにとって最適解と考えます。
【感想】
中期国債、メガテックの社債をしっかり否定してくれて、大変助かりました。
また、短期金利の下落と長期金利の下落幅を過去経験則に合わせて、調査分析してくれたのは助かりました。
当面MMFとしてみます。長期金利はなかなか下がりそうにない印象がある(財政懸念、インフレ懸念等)ので。
またストリップス債を「ドーピング」と表現するなど、なかなかですね。

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