2015年4月22日水曜日

アメリカ企業業績 ドル高のインパクト IBMのケース

分かっていたこととはいえ、ドル高痛いですねえ。もっともドル高円安に進む限りは、円ベースの資産残高にはどちらかと言えばポジティブな影響を与えますので、悪くない話ではあるが。

さて、私のポートフォリオの今や劣等生に成り下がった?? IBMの第一四半期決算がありました。

内容は、成長部門である、クラウド関連(ビッグデータとかアナリスティックとか、セキュリティとか、モバイルなど)は大きな成長(前年比30%の売り上げ増加だって)を遂げていますが、従来型部門(IT部署の業務肩代わりアウトソーシングとか)の売上高が下がって、差し引きゼロベースだってさ。

但し、もうからない部門から儲かる部門へのシフトは引き続き継続するようで、利益率は改善しています。

しばらく、レガシーな下請け業務の減少と成長部門の売上高増加が相殺しあって、業績トレンドはこう着状態でしょうか?

私はこの第4四半期か、来年の第一四半期頃から、売上高が増加に転じてくれるのでは?という淡い期待を抱いております。

本題の、IBMの決算に対する為替の影響度ですが、以下の資料が参考になるでしょう。


同社のIRプレゼン資料から
417日のスポットレートが、たとえば、1ユーロ0.93ドルがこのまま続けば、2015年決算には、マイナス22%ユーロ安になる、ということになります。

英ポンド、日本円がその他の通貨の例として掲載されています。

円がわかりやすいですね。417119円のドル円がずっと継続すると、2015年は12%のドル高になるという意味です。

そして、17日のレートがずっと続けば、IBMの売上高に通年で▲7%のインパクトがあるという意味です。

第一四半期では、為替の影響で、実に▲8%の影響があった、と言っています。

ただ、IBMはハードウエアのローエンドモデルのビジネスを売却したり、半導体部門の売却をしたり、リストラ中なので、実質的な売上高というのがつかみづらい状況にあります(経営陣は、売却事業と為替の影響を除いた売上高の伸び率は、第一四半期の対前年同期比率では、0%だった(つまり横ばいだった)と言っています。

会計上の収入が▲12%で、実質的に0%って言われても、ピンとこないなあ。


2.3兆円売上高があって、3,500億円の営業利益(税引き後)という感じでしょう。
この実態でも、「再建中」(実際再建中なんだけど、ソニーなんかと同列の表現で書かないでほしいな)とか書く日本のマスコミさんの認識のなさったら。

お金があれば、秋ごろに買い増ししていきたいなあ(株価が$160ドル付近をうろついていたら)と思っていますが、今は他の銘柄を優先させています。

FRBが利上げすれば、ドルはまだ一段と高くなるのでしょうか?もうかなり織り込んだように見えますがねえ。1ドル=1ユーロを目指す(1ユーロ=120円になるということ)とも言われていますが、果たして。
現状で推移すれば、2016年は実力ベースの決算がIBM以外の米国多国籍企業で見ることができるでしょう。

フィリップモリス、IBM、シェブロン、マクドナルド、P&G、ジョンソンエンドジョンソン、ダウ・ケミカル、フォード他、グローバル企業にとっては厳しい時期がまだ続きそうです(しかし、だからこそ買いチャンスのような企業もある)。

ドルはアメリカの経済の強弱に合わせて強かったり弱かったり推移してくれますが(つまり、アメリカ経済が不況ならばドル安に動きやすい)、日本円は全く逆になってしまう(日本の景気が悪くなれば、円高になる。円高になるから景気が悪くなるのか、因果関係はよくわかりませんが)。

日本ってホントついていない国?なのでしょうかね(バブルの時は、円高で国内消費が絶好調だったのですが、それ以外は円高=不況のトラウマが大きいですね)。

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