IBMは四半期配当を$1.10→$1.30と約18.2%増配しました。
これで、同社は20年連続増配という事になります。
$1.30×年4回=$5.20/年のDPS(Dividend Per Year 一株当たり年配当)になります。
4月28日終値は1株$173.92でしたので、約2.99%の配当利回りになります。
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感想
IBMの配当利回りが3%になるのか、とため息。
経営陣は株主還元を強化することで、将来業績への自信(カラ元気?)、噂されている「モノ言う株主」対策、株主に株価下落のお詫び? を示しているのでしょう。
一方、配当性向は以下のようになると思います。
IBMが今期示したガイダンスに基づく
GAAPベース(会計ベース)のEPS $14.17~14.92 (真ん中は約$14.5)
非GAAPベースのEPS $15.75~16.50 (同 約$16.1)
5.20÷14.5=35.8%、5.2÷16.1=32.3%
従来IBMの配当性向は、20%→25%と移行していきました。30%を超えました。
これは、マイクロソフト(約51%)、インテル(約44%)、シスコ(約38.9%)などと比べると、まだ低いです(ただし、オラクルはまだ20%程度しかない)。
一方、IBM得意の?自社株買い原資はその分抑制されざるを得ません(経営陣は2015年のフリーキャッシュフロー:営業CF-投資CF、は前年と同程度と言っていました)。自社株買いはIBMのEPS成長戦略の大きなツールでした。
前回、5年で非GAAP EPS(Operating EPS)を“At Least”$20にするという計画を撤回した後、IBMはEPSの成長率を年7~9%程度というほとんどアルトリア並みの低いバーに引き下げました。
しかしながら、不思議なことに、アメリカの景況感がソフトパッチ気味になってきた、この1か月(つまり一方的なドル高からややドルが下落し始めた今日この頃です)で株価は底打ち反転傾向を見せ始めました。
それもそのはず。
Appleとのモバイルアプリ提携やツイッターとの提携など、前向きのプロジェクトも発表されています(注:アップルのクックCEOはかつてIBMに勤務していたこともある)。
ワトソンという人工知能をヘルスケア領域でビッグデータの解析をさせる、という話も出てきました。
クラウド領域では、買収したSoftLayerを梃に拡大しています。
従来型のビジネスから成長分野への切り替えが、どれぐらいのスピードで進むかが今後の焦点でしょう(つまり、従来型ビジネスの下落スピード<成長ビジネスの拡大が売上高の増加に寄与するのかということ)。
ちょっと買い時期を逸してしまったかなあ(といっても金がなかっただけだが)。
よくある話ですが、期が変わると(今回は1Q→2Q)、突然それまでダメだった銘柄に見直し買いが入ったりするんですね。
AT&Tやフィリップモリスも総じて(2・3月頃より)高くなっています。
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