2015年4月17日金曜日

アベノミクスと所得格差

こんな記事があった。

ほとんど、結論ありきで記事を書こうとするから、こんな感じになるのかな?




要するに、都心に住んでいる人は、2013年度の課税所得は不動産所得や株式売却益が増加したので、大きく増えて、一人当たり所得が多くなった。

地方に住んでいる人は、そういった資産価格上昇の恩恵を受けていないので、課税所得の伸びが小さかった。

したがって、都心と地方に住む人の所得格差が広がった。これはアベノミクスの副作用だ、
といった内容だ。

都心として東京都中央区を取り上げている。所得が一番低い地域として、熊本県球磨村を挙げている。

中央区に住む人には会社経営者、医者、弁護士などが多いと思う。サラリーマンでも所得水準が高くなければ、家賃をはじめとした住居費が賄えないだろう。

球磨村に住む人は・・・。HPで見る限りのどかで古き良き日本といった感じがしました。


球磨村の棚田だそうです。美しいですね。

仮に、所得格差の原因が不動産所得や株式売買益であるとすれば、どこに住むかは関係ないはずです(地方に住んでいても、海外に住んでいても、都心の不動産売買はできるし、ネットがあれば、株式売買はいつでもできる。あのウォーレン・バフェットはアメリカの田舎であるネブラスカ州に住んでいる。確か日本の不動産王は福井県に住んでいる、とかテレビで見たことがあったなあ。)。

住む場所で所得格差が決まってしまう(従来以上に格差が広がる)というより、各人の関心やリテラシーで格差が出てしまうはずなので、ミスリードを招く記事だと思います。

健康においても、関心が高く、日ごろから取り組んでいる人は、年齢がいくつになってもものすごく健康的な方がたくさんいらっしゃいます。一方で、健康管理の悪い人は、若くしていろんな生活習慣病にかかってしまいます(もちろん健康管理だけの問題でもありません。生まれつき遺伝子が異常だったりして、若くして難病を患ってしまう方もいらっしゃいますが、ここでは一般論を指しています)。

ITリテラシーでも、私はどちらかと言えば、ダメなほうですが、よく学んでいる人はアフィリエイトで食っている人もいますし、全くダメな人はたぶんワードもエクセルもうまく使えないでしょう。

株式投資や不動産投資においても、まじめに取り組んでいる人はもうかっているはずですし、やっていない人や中途半端な人は、恩恵に授かっていないでしょう。

北海道猿払村はホタテ漁が好調だったので、所得水準が上がった、と記載されていますので、地方だから駄目だ、とも言いきれないはずです(記事では例外扱いされていますが、ニッチな市場でうまく運営すれば、高所得が稼げるよい例だったと思います。こういった例をもっと取り上げたほうが建設的だと思いますが)。

アベノミクスで地方に住む人が、都会の人より損している、という内容は、そういった結論を最初から言いたいがために、その結論に合いそうな例が出たときに、恣意的に書いている、としか思えません。


ジャーナリズムなら、もっと本質的な内容を書いてほしいと思います。これじゃ、ただの煽り屋と同じで、タブロイド紙並の内容と言えましょう。


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