2019年2月16日土曜日

会社四季報の達人が教える10倍株・100倍株の探し方 を読んだメモ






熱心な投資家さんはすでにお読みのこの本。読書メモです。10倍は簡単ではないと思いますが、3倍ぐらいだったら十分使えそうに思いました。


  1. 本書で何が得られるのか?
  • 「会社四季報」を読みこなす・使いこなすことで、値上がり株の見つけ方のスクリーニングができる
  • そのために、「四季報オンライン」の有料会員にはなったほうがいい


I. 気になる銘柄のリスト(エクセルなどで作成)

  • 四季報読破後に、気になった銘柄の「気付き」をまとめる。①四季報のコメント、②業績の異変、③チャートの転換の3点がメイン
  •  気づきが一時的か継続的なのかは、定期的に確認するよりほかない
  • 「風が吹けば桶屋が儲かる」式の連想ゲームで、気付きから日本社会に起こっている変化などを汲み取る
        例)東京オリンピックで大化けした銘柄
住江織物:当時、生活様式の洋風化により、自宅にカーペットを敷くことになった、自動車の普及率が徐々に上がっていった・自動車化などで、本命の建設会社より株価が上がった

II. 10倍株探し4つのポイント


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1. 上場5年以内

  • 上場後若い企業が望ましいし、10倍株の実績としても多い

2. 急成長

  • ① 売上高増加率が年平均20%以上:4年で約2倍の売上高になる、持続性がありそう

いかにして成長するのか

(ア) 業界内シェアをアップさせる
     差別化要素の有無(低価格、高品質、技術力、ノウハウ etc.)

(イ) イノベーションですでにあるマーケットを新しい商品で置き換える
   技術革新など(TV:ラジオ、白黒、カラー、液晶、4K・8K、有機ELなど。自動運転システム、無人レジなども)。大きなマーケットを置き換えるGame Changerにも注目。

(ウ) 新天地で販売していく
   グローバル化 海外売上高比率50%を超える場合や良品計画などサービス業の海外展開も当てはまる

3. 営業利益率10%以上

  • 人件費をコストと考えるか、人を人財と考えるか? 後者の方が望ましい


4. オーナー経営者で筆頭株主であること(Capが小さい場合)

  • 成長期の企業(事業が軌道に乗っているとき)はトップダウンで迅速に意思決定が行われ、すばやく行動に移せるため、機制をせんじる事が可能。
  • ただし、オーナー経営者と筆頭株主が別の場合で、筆頭株主の人物像が把握できない場合は控えたほうが無難
  • オーナー一族の名義が並んでいる場合は相続対策の可能性もある

5. さらに

  • 増資・株式分割を行っている
  • 事業拡張期の増資はむしろ歓迎すべき
  • 株式分割は流動性が高まるので、投資家層が広がり、価値も高まりやすい


III. お宝銘柄を見つけるための常識・非常識
1. PER、PBRの高さは気にしなくとも良い
  市場が期待している証拠

① PERの高い・低いについて

  • どんなことにも2つの見方が存在する。「視点」の相違。
  • 売り手と買い手の視点は真逆である。その銘柄の本質を見抜いて判断したいもの
  • 株価が上がるかどうかはPERの高い・低いではなく、上がるための(下がるための)きっかけ「カタリスト」があるかどうか? カタリストがあるのに割安な銘柄は買い。
  • カタリストを見つけること。カタリストとはテーマであり、経営方針、中期計画、新製品等への期待であり、増益である。


2. 四季報春号と夏号の間に注目

  • 企業の決算(3月末が7割)は3月末で、その後5月中旬までに決算発表が行われる。
  •  四季報春号では、3月末決算予想と翌期の予想を3Q時点の見通しで四季報予想を立てている。
  • しかし、夏号までの決算発表で各企業は、翌期の会社予想を発表しており、四季報予想(春号)と3末決算を受けた翌期予想で乖離がでる。会社予想のほうが強気の場合、株価は割安を示すこととなり、上昇しやすい。

3. 相場が下落したときに注目すべき銘柄
① リターンリバーサル狙い

  •  日経平均やTOPIX以上に下がった銘柄

② 下落相場でも業績がしっかりしている銘柄(業績上方修正など)
③ 自社株買いを発表した銘柄(経営者の業績への自信の現れ)

IV. 銘柄の分類

1. 成長株     上記4つのポイント
2. 優良株・割安株 従来どおり
3. シクリカル株  景気循環株

V. 株価チャートの見方
1. ローソク足チャート

  • ローソク足が黒の場合、月初寄り付きが上、引けが下
  • ローソク足が白の場合、月初の寄り付きは下、引けが上
  •  期間中の高値が上ヒゲ、下値が下ヒゲ


2. 移動平均線

  • 12ヶ月、24ヶ月の移動平均線。過去の平均で遅行指標でトレンドを確認する程度
  •  直近のローソク足は白が多いか、黒が多いか?
  •  移動平均線は上向きか、下向きか
  • ローソク足は移動平均線の上にあるか、下にあるか
  • 白の足が多く、移動平均線が上向きかつローソク足が移動平均線の上にあれば上昇トレンド
  • 黒の足が多く、移動平均線も下向き、かつローソク足が移動平均線の下にあれば、株価は下降トレンド

3. トレンド変化
① ゴールデンクロス:12ヶ月移動平均線が24ヶ月平均線を下から上に突き抜ける
② デットクロス:12ヶ月移動平均線が24ヶ月移動平均線を上から下に突き抜ける

4. 出来高・信用取引の買い残と売り残の推移

  • 高値圏にって出来高が急増した場合は人気絶頂の合図
  •  信用残の残高も急増していればなおさら
  • しばらく横ばいだった株価や出来高が、突然出来高を伴って動き始めた場合は、何らかの合図の可能性がある

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