2013年3月18日月曜日

中国経済のバブルは崩壊するのか? 持ち株をどうするか






やっぱりバブルだよなあ、と思うこのごろ。偶然見つけたアメリカの有名番組60minuteを見てください。
(これ、カナダの不動産高騰がバブルだって関連で探したら、なぜか中国だったというもの)
日本でも同じようなものやっていた可能性もあるが、普段あまりテレビ見ないので…。

英語なんてわからなくても、何が起こっているのかはわかるはず。日本語が理解できる範囲で理解できる、それが語学力ってものでしょう。バブル先輩、日本人なら。

Nobody Comes ぐらい先に頭に入れていれば十分だろう。うわさや雑誌の記事程度で読んだことを目で確認できます。
中国人デベロッパー社長のインタビューだと英語もわかるでしょう。張本人?がバブルと明言。

日経新聞では平均年収の50倍の価格の不動産と掲載されていたと記憶しましたが、47倍まで下がりましたね!! あと40倍?

持ち株をどうするか
原則、バイアンドホールドで心中する覚悟。
元々そのつもりで買っているから。
税金がもったいないから。
持ち株は強力な競争力を保持していると信じており、バブル崩壊後もやっていけると思うから。
(実際、日本でもバブル崩壊後の業績と株価の落ち込みはアンマッチではなかったか)
一方、少しでも売って、バブル崩壊後に、バーゲンハンティングしたい、との衝動にも駆られる。
しかし、バブル崩壊相場が来ないときは、アホ見たい。
投資スタンスは維持する予定(あくまで予定)。
さらに迷うことに、アメリカの経済が少しずつ、改善傾向がみられることです。アメリカ経済はアメリカ国内需要で賄われるシェアがかなり高い(80%以上あるはず)。
しかし、アメリカ企業がアメリカ国内での売上高はS&P500の金融を除いた平均で50%を切っているはずだ(注:但し利益では50%を超えていると思う)。
サブプライムの時は、「アメリカ経済がダメだから、アメリカ株は売りだ」と言っている人に、「フィリップモリスやコカコーラはほとんど米国外の売上だぜ」と白目で見ながら、アメリカ株を買い集めていましたが、「アメリカ経済は内需型だから、心配ない」とわれても、GM、マクドナルドやYum! BrandsにNIKE等はかなり中国依存度が高いはず。 AT&Tやアルトリアグループを買えばいいんですけどね。
NTTKDDIの通信量が落ちるとも思えないし、ピジョンは既に売ってしまったし、デンと構えて、配当他のキャッシュが貯まるのを待つ、ということで臨むつもり。
なんとなく、数回こういう騒ぎがあって(アメリカ経済は強いけど、中国経済は弱いというネタに相場が振り回される)、その都度取り越し苦労で収まって、狼少年化したときに、本当に中国バブルが崩壊するという虚を突かれて、ひどい目に合う、というシナリオが最悪。
バブルが崩壊したら、現政権に反対する住民が蜂起して、その反乱分子を取りまとめる英雄が出たりすると、政権転覆という中国4000年の歴史がまた始まってしまうのか、というワーストシナリオまで想像してしまう。
(サウジアラビアでは、「アラブの春」が起こった時に、軍人の給与を30%以上アップして、軍事クーデターを未然に防いだらしい。おかげで原油が高値で張り付いているという噂)
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2013年3月16日土曜日

アメリカ株(外国株)投資は難しいのか?






外国株は難しい、ということをしばし耳にします。もちろん外国株といっても中国株もベトナム株もロシア株も南アフリカ株も外国株なので、ひとくくりに言えない部分があります。

私も経験上、少しの英国株、カナダ株以外はアメリカ株で、英国・カナダも基本、アングロサクソンなので、アメリカ株しか経験が無い、と言ってもよいかも知れません(中国株は2社ほど投資したことがあるが、イマイチだったので撤退して、それ以降はない)。

したがって、メインではアメリカ株が難しいのか? という点に絞って私見を言わせていただきたいと思います。
 

結論は、長期投資を考えた場合、多分、少なくとも日本株よりは易しいと思います。現在のバリュエーションなら、IBMやマクドナルド株を10年持てば、損する確率は極めて小さいのではないか、と思います。(個人的には7年で株価が倍ぐらいを期待しています。年率計算すれば10%程度)

なぜならば、

1.     国の経済運営が株価をかなり意識していること

2.     経営者も株価を引き上げること(株主還元を含む)に執着していること。短期的な利益と長期的な企業価値をバランスよく考えているように思う(勿論全社ではない)。

3.     企業の経営戦略もシンプルで分かりやすいし、経営者の変化への対応も早い。

4.     世界(先進国)で一番とは言いませんが、株式市場は効率的に運営されていること(私見では英国が一番ではないか)。

5.     投資家の層が厚いこと(効率的と裏腹になりますが)。バフェットを始めカリスマ投資家の存在。日本だとケイレツ系の投信会社とかが主流では?

6.     そして何より、長期投資Buy & Holdに適した企業がゴロゴロしていること(リーマンショックを経て、バリュエーション的に少なくとも10年程度は保有しても大丈夫だと思う)。

7.     したがって、株価は右肩上がりになりやすい素地がある上に、事実、現地通貨ベースでは、(10年~15年程度の踊り場があるとはいえ)株価は歴史的に右肩上がりです。ご存じの通りダウ平均は史上最高値で推移していますね。

8.     こういった下地があり、株式情報が非常に発達している(情報の質はまだらですけどね)こと。

アメリカでもバブルがあったし、株価崩壊もあったじゃないか?という意見。確かに。しかし、あの国は歴史から学ぶ面は日本より多いと思います。金融政策は過去失敗を繰り返していますが、都度軌道修正をして、今日に至っていますので、日本の官僚組織の無誤謬などはあまりなく、日本よりはずっと信頼できると思う。

そして何より、個別のアメリカ企業の経営状態は相対的に健全で、持続的な成長(注:一株利益を指す)をずっと遂げています。これが根本的に株価の上昇要因となっていることを是非理解してください。良い企業、良い市場、良い金融政策、これがアメリカ株投資は難しくない、という根っこにあります(注:「良い」という言葉は比較感、相対的なものです)。


日本株より難しい、あるいは不利な点

1.     ある程度英語力が必要(なくても出来るが、あった方が良いに決まっている)

2.     相場の時間が日本と真逆であること(夜にトレードしなければならない)

3.     手数料が高いこと(マネックス証券辺りだとかなり安い)

4.     為替リスクがあること

でしょうか。

ネガティブな要素のうち、英語力は、多分、日本の大学を卒業されていれば、基本は問題が無いはずだと思います。語彙力は都度ビルドアップしていけばいいと思う。ヒアリングは出来るに越したことはないが、リーディングで十分カバーできる。しゃべる必要性は皆無と言っていいと思う。

大企業なら、日本法人のHPでは、日本語で決算の和訳がアップされているケースが多い。

大半の人は、(いまさら)英語で株をやる、というめんどうくささがもっともアメリカ株を避ける要因のように思います。

夜のトレードである点は、長期を前提とすれば、指値した後は寝るだけだと思いますので、あまり問題ないのかな、と思います。文字通り、寝ている間に資産が増えます(当然減ることもある)。

為替リスクは日本企業に投資しても同じことでしょう、結局。私は今回、米株の上昇率の方が円高の進行率よりも高かったので、全体ではプラスで推移していました。一方、TOPIXや日経平均は沈みっぱなしでしたね。急激な円高になって、企業財務に与える影響にニュートラルになるまで2~3年はかかるので、日本株の方が被害は大きそうですね。


ポジティブ、ネガティブ以上に、何のために株式投資をしているのか、という根っこのところを考えたうえで、こんな人にはアメリカ株の方が有利と思う点を。






1.     持続的に成長する企業に長期でどっしり投資したいDow30種やS&P500の上位企業等ブルーチップ)

2.     財務が完璧に近い企業(つまりいい会社)に投資したい(やはりブルーチップ)

3.     やっぱり勝ち馬に乗りたい(これはグーグルやアップルといったテクノロジー系も含まれる)

4.     これから世界を制覇しそうな企業への成長株投資(かつてのマイクロソフトや現在のFaceBookのイメージ)

5.     グローバルな目線で考える習慣を身につけたい(注:アングロサクソンが世界経済を牛耳っているという事実)

6.     株に投資する以上、経営者は株主の方を向いてくれなきゃいやという人(配偶者からは常にアイラブユーを言ってほしいと思っているような人。この感覚、非常に重要だと思います。)

こんなことを思って株式投資をしたい人は、そこにはターゲットとする会社がゴロゴロしています。


電機や自動車の部品・部材を作る企業は優秀な会社が多いのが日本の特徴だが、アップルの営業利益率は30%もあるのに、その下請けで何か作って、営業利益率5%前後に終わって、「日本の技術が無ければiPhoneは作れないんだぞ」と言ってみてもやっぱりさびしい。


株式投資の中心地がアメリカであり、投資マネーを動かすファンドマネージャーの数と運用資産総額は圧倒的に英米人が牛耳っていると思いますので、その論理で株式投資をやった方が楽でしょう。


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2013年3月9日土曜日

どんな投資本を読むのか お勧め書籍 その2 千年投資の公理 (売られすぎの優良企業を買う)


千年投資の公理(パット・ドーシー著 パンローリング)

 

千年投資の公理
千年投資の公理
著者:パット・ド-シ-
価格:2,100円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る

この本をお勧めする人は少数だったと思います。

これは元モーニングスター社(米国本社)のディレクター、パット・ドーシー氏が同社在籍時代に書いた本です。同社は投資信託のランク付け会社として有名ですが、一方で、個別銘柄の調査・分析も行っています。ドーシー氏はモーニングスター社の個別銘柄のリサーチ部門の責任者でした。
 
同社の個別銘柄の分析法に、Economic Moat(経済的濠)が広いのか、狭いのか、という項目があります。これはウォ―レン・バフェットが好んで用いる投資尺度の一つです。
 
この本では、どのような業種、企業にEconomic Moatがあり、深いか浅いのかということを様々な企業を例に出して、分析、解説してくれます。Economic Moatの要件を分類し、投資決定のプロセスを提案してくれています

経済的濠というのは、一言でいえば競争優位性(Competitive Advantage)を指します。競争優位性があるのかないのか、ある場合、どれぐらい維持できそうなのか、という点を格付けの評価ポイントとしています。

ざっと言えば、この本をマスターすれば「バフェット目線」で個別銘柄をチェックすることが出来るようになる、というのが理想形です。従いまして、優良企業を末永く保有することで、資産を積み上げたい長期投資家向けの個別銘柄選択の基準の解説本としては有用だと思います。


みなさん日常生活でご存じのこの企業のモーニングスター社における評価例を見てみましょう。

NTTドコモ
 
星が5つということは非常に強気で見ているということになります。NTTNTTドコモはニューヨーク証券取引所にも上場しているので、あちらのアナリストもこうやって分析対象としています。

Economic Moat は 「Narrow」になっていますね(しかし、狭くともあるだけよい方)。
 
Economic Moatの概要

1.     インタンジブル資産:特許、許認可、ブランドなどバランスシートに計上しない資産

2.     スイッチングコスト:いったん利用してしまうと、なかなか他社のサービスに乗り換えが容易ではないようなサービス(や商品)

3.     ネットワーク効果:当該企業のサービスの利用者が増えれば増えるほど、そのサービスの付加価値が高まるようなビジネスモデルを保有する

4.     コストアドバンテージ:常に競合他社より割安のコストでサービスが提供できる企業

5.     規模の経済:但し、競合他社に圧倒的な差をつけたシェアを確保している場合に限る

 

インタンジブル資産については、あまり書くことはないでしょう。日本の電力・ガス会社も強力な許認可に(現時点では)守られています。

バフェットの好みはブランド力ですね。チャーリー・マンガーが、リグレーのチューインガムを称賛する場合に、「ガムを買う場合、誰がたった10セントを惜しんで、他社のガムを買うだろうか。そのガムはほかならぬ自分の口に入るのですよ」と言ったのは有名。

スイッチングコストについては、銀行口座を例に引きだしています。いったん利用すると他の銀行に乗り換えるのは、手続きとして非常にめんどくさいものです。原油・天然ガスのパイプラインもこの範疇に入ります。

ネットワーク効果は、あまり広く言われていませんが、バフェット銘柄でいえば、アメリカン・エキスプレス・カードのようなものです。多くの人がアメックスのクレジットカードを使えば使うほど、そのサービスに価値が出てきて、その価値がまた別の客を呼び込む好循環を生み出しています。

コストアドバンテージは例えば、電炉のヌーコアのような企業を挙げています。日本では高炉=鉄鋼業というイメージが定着していますが、皮肉にもそのことが電炉業界に技術革新をもたらし、現在電炉で出来る鋼材の種類が広がりつつあります。他社よりも常に低コストでサービスを提供できることは重要な経済的な濠と言えます。バフェット銘柄でいえば、ウォルマートでしょう。
 
規模の経済は、単純にデカければいいというわけではなく、2番手以下に圧倒的な差をつけている場合は、その規模や基盤のゆえに他社を圧倒できる収益力を生み出せる、というケースです。ニッチ業界で圧倒的な規模を持つ、池の中のクジラのような企業を示唆しています。私は一時期、アイチコーポレーション(高所作業車で国内シェア60%超)を保有していた時期がありました。
 
但し、いったん作った濠が永遠に不滅ではないため、常にモニタリングしていかなければならない、と説いています。コダックもかつては市場を席巻していましたが、技術革新により破たんしてしまいました。

誤解されている濠

経営者の素質や製品の良さは短期的には業績を良くするが、それが長期的な競争優位性を確保するものではないので注意しろ、と警告を発しています。騎手に賭けるのではなく、馬に賭けろと言っています。これもバフェットが、良い経営者だからと言って、沈みかけた企業を立て直せるわけではない、と自らの体験で口を酸っぱく言っていますね(バークシャーは元々繊維の会社でしたが、時代の波に勝てずに、繊維事業を廃業してしまったことを指しています)。

素晴らしい製品、大きなマーケットシャア、無駄のない業務執行、優れた経営陣は、それ自体で濠を形成するものではなく、持続性の有無がカギになります。いくら素晴らしい経営者が存在しても、その経営者の次世代が会社を傾ける例は、身近にありますね(悲しいかな、ソニー、パナソニックは大経営者によって、発展してきたが、今は…。)
 
定量的にはROE15%以上を継続的に出せているのなら、何らかの濠があると考えて良い、と示唆しています(注:アメリカ株の場合)。
 
他にもありますが、長くなるのでこの辺で。

これを日本株に応用することも可能です。例えば、「ネットワーク効果」について。私の頭には、中古車オークション運営会社であるUSS4732、子供供名義で保有するプラネット【2391、などが思い浮かびました(というより、この本を読んでプラネットを発掘して買った)。

 しかし、株価はいずれも「売られすぎ」から、かなり戻しましたね。

著者パット・ドーシー氏について

パット・ドーシー氏は、現在はモーニングスター社を離れて、独立した投資アドバイザーのような仕事をしていますが、いまでもモーニングスター社に出演して解説してくれます。

当然ブルームバーグや他のTV局からも引っ張りだこで、コメントを提供しています。

 
ちょっと早口ですけど、こんな感じの人。


 
 私は彼から、Kinder MorganStrong Buyである、と聞いて、調査を開始して、買うに至りました(他にもいろんな人が推薦していましたが、彼が推薦したことが調査・分析を開始する決定打となりました)。彼が推薦する銘柄は、(決して鵜呑みにしませんが)新規候補銘柄として、重要視しています。基本的にEconomic Moatのある企業を長期投資で推薦しています。

(ビデオではKinder Morgan 以外にAbbott laboも推奨していますね。アボットはモーニングスター社のお気に入りのようです)

MLPは税金問題が煩雑で、どうしたらパイプライン業界に参入できるのかわからず、TransCanadaを買ったのですが、彼がKinder Morgan Inc.MLPではなく普通株投資を通じてMLP投資に類似したリターンが得られると言っているのを聞いて、「まさに探していた要件に当てはまる」と思い、調査して買いました。

日本株でも外国株でも、個別銘柄を長期で構えて、投資したい人にはフィットする本だと思います。


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2013年3月5日火曜日

ピジョン2013年1月期決算と中国での成功

対前年比
売上高+10
営業利益+40.5
当期利益+43.7
EPS   +41
DPS   +31

と久々にかっ飛ばした、という感じ。
ここ2年ほど中国における代理店の取り扱い等で在庫整理に追われていたが、それも終わり、中国に建設した新工場の稼働率も高まったと見えるため、踊り場を脱し、サッカー日本代表、本田圭祐流に言えば、「ケチャップが出た」、ような決算になりました。

この銘柄を買ったのは、20103月ごろ、ちょうど中国での代理店対応に追われていた時期でした。
その後、なよなよした決算を迎えながら111月決算前辺りから、徐々にその課題が整備され、前期は早々と上方修正も出し、株価もアベノミクスにも乗ったようだ。ちょっと割高感があって、なかなか買い増しできない銘柄。

成長ストーリーは中国・アジア市場の開拓によるものである。成長イメージとしてはユニチャームに似た感じだが、私のピックアップポイントは違っていました。

  1. 主力商品が国内チャンピオンであること(哺乳瓶シェア70%。乳首は「母乳実感」と言い本物の乳首をくわえている感触が得られるとのこと。どうやって実感を試したのだろう?)
  2. 強力なブランド力を持っていること(我が家でもピジョン製品はよく買っていた。だから、ブランド力を「実感」していました)
  3. 利益率が相応にあること(営業利益率10%前後。せめてこれぐらいは欲しい)
  4. 株主還元意欲が高いこと(還元性向50%をメド)

国内での安定した競争環境(シェア)、キャッシュフローがあってこそ海外で戦えるのではないか、というのがグローバル日本企業の選択で重きを置く部分です。
ボクシングでいえば、国内無敵になって初めて世界チャンピオンに挑戦できるような感じ。
経営的に言えば、日本で稼いだCFをドンドン海外に投資するイメージ。

海外進出は、その圧倒的国内シェアから成長先を海外に求めたものと、その技術力がシンガポール等華僑系の国に認められたことから、バブル期から細々と進出し、2000年代に一気に中国本土に拡散したというストーリー。

今回の尖閣騒動でも影響を受けていない模様です。電化製品やクルマはわかるような気がしますが、資生堂は影響があって、ピジョンはない、というあちらの日本ブランド選択基準も私にはよく理解できていない。

中国のセレブママには、原則一人っ子たるほかならぬ我が子に自分の乳首以外にくわえさせることが許容できるのはピジョンの乳首だけ、というほどの評判のようです。

これも、中国政府の要請に応じて、産婦人科で出産教室のようなものを開催したり、地道な努力の積み重ねのようです。

中国では、信頼できるのは、自分が良く知っている人の評判(つまり口コミ)である、というのは有名な話で、ピジョン製品も口コミで広がって言ったようです。

やっぱり鄧小平の解放期にうまく潜り込んだ企業は洋の東西を問わず、今中国で成功している大きな要因だと思います。このころの中国は、国家主席が外資に学べと言ったので、外資を熱烈歓迎していたようでした。

90年代ではありませんが、コカコーラは中国にボトリング工場を作って、工場を丸ごと政府に寄付して、その恩でマル秘のシロップ工場を自社保有として中国で拡販することに成功しました(コカコーラが中国に進出した一度目は第二次大戦前、革命後は米中国交正常化の直後)。

ネスレは、多分80年代後半、中国の酪農家に牛乳の作り方を教えて、中国酪農家から安定した品質のミルクを調達することに成功しました(当時中国酪農家は牛乳を作って、政府に納品しても、いつ代金がもらえるのかマチマチな状態だったそうです。

ネスレは「必ずこの日に支払うから、牛乳を作ってくれ。欲しい牛乳の作り方はタダで教える。」と言ったそうです。実際約束の日にお金を支払ったので、ネスレに牛乳を納品する農家が激増したそうです。そこでネスレはネスレ向けに納品する酪農家のために道路を建設して政府に寄付したそうです。そしたら地元ではヒーローとなって、その後の中国での成功の基礎となったとのこと)。

サクセスストーリーには色々なエピソードがありますね。特に中国では「恩を売る」パターンで成功する確率が高くなっているようです。本気で中国に貢献したい、という意思表示を如何に効果的にアピールできるか。

確か、80年代末か90年代初頭に、アメリカが不況に陥った際、ブッシュ(パパ)大統領がアメリカの経営陣を連れて、日本にトップセールスに来たことがありました(GM、クライスラー??あるいはトイザラスなど。同時にトイザラス日本一号店が開店したことを覚えている)。

この時、CEO達は確か、その足で中国にも赴き、やはり同じように売り込んだと思います。その時期に売り込んで、90年代の経済開放時期の波に乗って2000年代を迎えた米国大企業は今、中国である程度の成功を収めているんじゃないでしょうか(GMの中国販売台数等)。

もちろん、理研ビタミン、資生堂、パナソニック等の中国である程度の成功を得た日本企業も同じような時期(あるいはもっと古い)から乗り込んでいたと思います。タイミング、時間、努力が重なって初めて、新興国市場で成功できるのでしょう。



ピジョンでは中国での成功を元にインドを開拓中です。もっと成功して欲しいものの、もう少し株価が安くならないか妄想中です。


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2013年3月2日土曜日

2月の投資状況



日本株の頑張りで、全体では前月比3.3%のアップとなりました。NTTなどの出遅れ株が続伸したことや、花王やピジョンといった安定株が買われていたように思います。

米株は息切れしそうで、踏ん張っているという感じですね。しばらくは安全運転を心がけようと思っています。

全ポートフォリオに対する配当利回りは3.44%、Yield on Costベースでは5.99%と前月比ややダウンしました。これはすでに記載したMID-REITの売却によるものです。

 
日銀総裁は黒田さんに決まりそうな感じですが、元大蔵官僚ということで、賛否両論がありそうです。


賛成論としては、元来のインフレターゲット論者であり、安部さんと同じ意見を共有

反対論としては、所詮大蔵官僚であり、財務省の省益を優先するのではないかという議論

 
後者としては、元来日銀は為替に関知せず、為替は財務省の専任事項だったため、日銀総裁となったのちも、あまり為替を意識した采配を取らないのではないか、というものです。財務省としては円高になって、「為替介入」という伝家の宝刀で得られる既得権益を手放したくないはずなので、為替は政府の介入ではなく、金融政策で決まる、という事実がバレたら財務省は困るから、というもの。

 

アソ―さんは早速、外債購入はないなどと言っていますよね(手段の選択は日銀の独立性に任せるっていう原則論はドーなってんの???

安部さんとしては、小泉政権時代の内閣官房副長官時代に傍から見ていて、信頼が置けると感じたんでしょうかね。しかし、日銀総裁の任期が5年、安部さんの任期は??? これが一番のリスクファクター。日銀法改正に消極的な人がソーリになればオジャン???


個人的には日銀の独立性なんてどーでもよく、官僚組織の「独走」を食い止めることが出来て、個人や組織の利害よりも日本経済の成長を支援できる人であれば、それでいいだけなのですけど。

あと、日銀総裁には市場との対話が出来る人が、当然株式市場に参加するものにとって好ましいと思います。あの貧乏神のような人が出てくるたびに円高株安になっていましたから。


今月の売買

売り:MID-REIT投資法人 

買い:なし

2013年に、売りはない、と思っていたんですけど、仕方ないなあ。自分の銘柄毎の投資ストーリーから外れると売っていく方針に変わりない。
 

予想受取配当金の推移

花王 +2円(3.5%)アップ 25期連続 S&PDividend Aristocrat入り出来る水準に達しました。

Thomson Reuters +1.6% 20年連続。かろうじてという感じ。ビジネス向けサービス銘柄としてホールドしているが、やっぱりAutomatic Date Prospecting辺りがいいかなあ。Thomsonのいいところは、弁護士、会計士、投資銀行等のプロ向けサービスでブランド力がしっかりしている点。BloombergFactsetなど競合も激しい分野ですけど。北米の弁護士稼業もM&Aがイマイチだと景気はよくないようです。

指数の方は、MID-REITの売りが大きく、ダウンしてしまいました。

3

MIDの売却資金で何を買おうか思案中です。概ね候補は決まっていますが、本当にそれでいいのかを精査しているところです。


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