2014年1月18日土曜日

2014年の相場はどうなるのか? 楽天講演会など






ちょっと遅い2014年予想。予想はアテにならないのですが…。

1週間前、楽天の講演会に参加しました。

竹中平蔵氏、堀古英司氏、そして今年は辛坊治朗氏が初見参されました(寺島実朗氏は不参加です)。


竹中氏はあれだけ消費税増税に反対していましたが、みずからしつこく提案されていた地方特区が容認されたこともあり、安倍政権に前向きなコメントが多かったです。

消費税増税をそれなりに乗り切れるといっていました。

3本の矢のうち、1.5本が飛んだといっていました。

規制緩和がなかなか実施されないことが減点対象のようですが、特区で成長実績を作って、岩盤規制に食い込もうとしているような感じを受けました。

日本のGDPは堅調に推移できる、と強気。

しかし、講演上手な方ですね(この道のプロなんでしょうが)


堀古英司氏

私にとっては、楽天講演会の主役のような人ですが(NYでヘッジファンドをやっていて、米国株に投資していますので)、この5年ほど毎年欠かさず聞いています。

いやあ、こんな強気な堀古氏の話を聞いたのは初めてです。去年も強気だなあ、と思いましたが、今年はそれに輪がかかっていました。2012年ごろから強気になりかけていましたが。

彼の米国経済の見通しの基本シナリオは、

2013年はブッシュ減税の廃止と給与減税の終わりが1月にあったので、その影響が-1.0~-1.5%%程度あった。

2014年はこの影響がなくなるので、1.0+2.0%(2013年並み)で3%GDP成長は可能である。


そしてそれから導かれる株式相場予想は・・・。

米国でGDP3%成長できれば、S&P500EPS(一株当たり当期利益;但し、特別損益を除く)は10%~15%程度の成長出来るはずである。

米国のGDP成長率は年々加速している。景気拡大期にある。景気拡大期にある時の株式市場のPERは高めに出る。したがって、PERの拡大余地が残っている。

2ケタの利益成長とPERの拡大を掛け合わせれば、米国株式市場はまだ強気である。

すなわち、EPS12%成長+PER10%上昇すると想定。

2013年のS&P500EPS106ドルであり、

106×112%)×(17.3x×110%)=約2,260

S&P5002014年着地予想が2260の場合、1年間で約22%の上昇が見込まれることになります。

つまり、

堀古氏は米国株式市場が、2014年 22%上昇する可能性がある、と言いました

日本市場については、

円安はまだ続く。日経平均の動きはドル円の動きと同じ。したがって、日経平均も上昇する。2万円になってもおかしくない。

という結論。堀古氏は、私と同じような感じなのですが、最近のマスメディアはひどい。インターネットで誰でも情報が入手できるので、従来型メディアは、同じことを言っていては勝てないので、彼らより、余計に悲観的に(大げさに)書かなければ注目してもらえない。

日々起こっている報道の多くは短視的なものが多く、物事の本質をとらえていなので、そのような報道に惑わされてはいけない、というのがメインメッセージにあります。
(そのくせ、マスコミへの露出も多いなあ)
米国経済は過去10年ちょっとの間に、100年に1度の危機が2回も発生したので、ノーマルになれば、また成長は可能である、というのが考え方のようです。


私は、もっと単純なのですが、大学時代に1年ほど留学していて、あちらで何かを本気でやれば、何でも成し遂げられるような、包容力を感じたので(アメリカンドリームってやつでしょうか)、あの国の可能性を疑ったことはありません。

もちろん、競争も厳しいですが、投資家としてアメリカを見たら、やっぱり一番安心して投資できる先でしょうね。従業員と立場を混同してはいけません。

また、企業のトラックレコードや経営方針は支持しやすいものが多いので、アメリカ株に食らいついている、という感じです。たとえ10%の経済成長があったとしても、中国株には投資したいとは思いません。


辛坊氏はヨットで航海していたらクジラに衝突して自衛隊に救助された話が半分。経済の話が半分という感じ。

冗談のような語り口ですが、なかなか本質を突いていてよかったんではないか。

日本経済には強気でした。

彼は私と同じで、ドル円レートは少し円安に傾いていると考えているようだ。

購買力平価を絶対視するわけでもないが、海外に行くと、やや割高に感じることが多くなったといっています。

100円程度がフェアバリューと言っていましたが、市場は20%前後オーバーシュートすることが多いので、その前提を見誤るな、と言っていましたね。


以上が楽天講演会。3人とも2014年の経済見通しは強気でした。


そして、ケン・フィッシャー氏の2014年米国株式相場の見立ては、Forbesの名物コラムである

Portfolio Strategyでは






これは私が推奨する投資本ナンバー3


550ページ以下を読んでみてください。Forbesのコラムに書いたことの前提調査が書かれています。

具体的に何%上昇するかとは記載されていませんが、S&P500のコンセンサス予想が+6%に対し、上記の様に「Big Surprise」と言っているので、6%に+10%以上の上昇を示唆するようなイメージではないかと推測いたします。

堀古氏とケン・フィッシャーは米国株式市場は今年も大きく上昇する、と言っています

一方、Market Hackの広瀬氏は、2014年の米国株式市場に懐疑的です。

中間選挙の年は毎回政治リスクを織り込むので、あまり上がらない。

投資家が強気で油断しきっている。

金利の上昇が考えられる。


といったことが根拠のようです。

現時点では堀古氏とケンの意見を私は支持しますが、本音は、フィリップモリス株とIBM株が上がってくれれば、S&P500はどうでもいい、という感じですね。


ちなみに、堀古氏は2013年で確か、金(ゴールド)は1トロイオンス2000ドルに達するといっていましたが、外れています。あれだけ金に強気だったんですが、今年はゴールドのゴの字も出てこなかったのではないでしょうか。

個人的にゴールドには全く、1%も興味がないので、どうでもいいのですが、予想は難しいですねえ。


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6 件のコメント:

  1. お久しぶりです(といっても、覚えられていないかもしれませんがw数カ月前にコメントさせていただきました)。

    IBMやPMは、自社株買いをしっかりと行ってくれるので、株価が低迷したら長期的にはラッキーなことだと思います^^

    米国経済に強気な人が多いですが(ブルベア指数も高い)、自分は中国の不動産バブルや日本国債バブルが気になっています。どこかの国で危機が発生すると、ボラも相関も上がって米国株も暴落していきますので。。。

    日本国債バブルに備えるためには、ゴールドは良い投資先かなと思っています。

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    1. こんにちは。コメントありがとうございます。
      私もバブルは気になりますが、アメリカ株のバリュエーションは、まずまずなので、ファンダメンタルズで投資判断を考えるようにしています。 ゴールドについては、ノーアイディアです。
      自分の投資目的に合わないので興味がありません。

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  2. はじめまして。
    私もアメリカの高配当銘柄を中心に投資しており銘柄も共通するものが多く、
    いつも拝読しております。

    以前、Zoetisについて記述しておられましたが、上場してからは低空飛行がつづいています。
    将来的には必ずブレイクするとホールドしていますが、どのように見ておられますか?
    上場したばかりですが、もう少し配当が欲しいですね。。。

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    1. ゾーティス株は、検討していますが、まだ買うには至っておりません。
      ストーリーとしては、世界人口の増加と所得の増加で食糧需要の拡大は確実だと思います。
      所得増加と共に、特に中国人他アジア、肉を食べる機会が増えるので、家畜数も増えていくと思います。
      疫病対策として、アニマルヘルス産業の成長機会があると思います。
      また、ペットの面でも、ますますペットが世界中で過保護になって行くと思いますので、機会はあると思います。

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  3. はじめまして。
    いつも貴重な情報をありがとうございます。
    ケン・フィッシャーのコラムさっそく読んでみました(なかなか英語力がついていかないんですが)。
    米国市場について超強気という割には、ピックアップしているのがCHL、ERJ、それと、医薬メーカー。
    最後の資産運用会社はAMGをショートし、LMをロングしろと言ってるんでしょうかね?どうも、英文が難しくて・・・

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    1. 彼の英文は、かなり砕けているので、私も100%理解しているわけではありません。文面からは、LMは過大評価されているのでショートしたくなるが、強気相場で、空売りは大火傷の元なので、どうしてもショートする場合は、レッグメイソンとセットでやればいい。と言っているように思われます。彼は毎月必ず5銘柄をピックアップしているのですが、だんだん割安株が少なくなったんでしょうかねえ。
      ただし、推奨株の勝率も高い実績を持っています。

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