2015年1月22日木曜日

楽天新春セミナー その3(最後) 堀古英司氏 米国株 S&P500は2400へ+17%上昇






2日連続で雨ですね。雪が降らないので、やっぱり今年は暖冬というべきなのでしょうか?

最後は堀古氏。
主催者側も最後まで引っ張って、会場の来客数を確保したいのでしょうが、「待たされている」身には正直、不便である。

楽天セミナーでは、ずっと堀古氏がしゃべっているようで、あの広瀬氏は今まで見たことはない(過去はあったかもしれないが)。
専門がかぶってしまいますからねえ。

個人的には、(当たるか否かは別として)年齢も出身も出身大学のレベルも堀古氏のほうが近いので、親近感がある。広瀬氏は、年齢もあるが、時折上から目線な点がありますね。

さて、
端的に言えば、相変わらず米国株には強気でした。
EPS+9%伸びて、PER7%上昇するので、S&P500は約2400まで上がると予想していました。
彼は、あれだけメディアに出ているのですが、その割にメディアに対して、かなり批判的です(この点でも親近感がある)。

私見では問題は、そのメディアを見て、我々がどう判断するか、ということでしょう。こっちがバカだからメディアにバカにされるのか、メディアがかしこくならないのか、分かりませんが、、、。

テレビ・新聞・雑誌といった既存メディアの最大の顧客は我々読者ではなく広告主です。しかし、その広告主は、広告宣伝費の予算を既存メディアからfacebook Google Twitter Yahoo!などインターネット企業に移しているからです。

とまあ、能書きはこれぐらいにして、彼がほかに言ったことを
今回も前回に引き続き、米国金利(10年国債)とSP500の益回り(PERの逆数)および配当利回りの長期的な推移のグラフを提示。

たった今現在は、米国債金利とS&P500の益回りの差が4%でこれはここ数十年で最大だった2012年ごろの5%に次ぐ大きさである(つまり国債金利との比較において割安)。
また、配当利回りが米国債金利を上回っているのも、数少ない。

こういった国債金利と株の益回りや配当利回りが高かった時期はその後、株価は上昇している、と。

では、その国債金利がなぜそんなに低いのか、と言えば、「運用難」である、という点。イタリア国債よりも米国債のほうが金利は大きいのです!! ⇒イタリア金利1.5~1.6% 米国金利 1.8~1.9%

このブログでも何度か触れましたが、欧州投資家を中心に、相対的に金利が高く、かつ格付けも高い米国債のほうを選考して投資するようです。

(確かリーマンショック前は、日本の為替介入によるドル債買いと中国による「為替操作」があったのと状況が似ているような気もするが、アメリカの住宅ローン審査が厳しいので、今回はそっちのほうは安心できそう)

私見ですが
「益回り、配当利回りが国債金利より大きいから株は買い」、というロジックは国債の金利が上昇すると一気にその前提が崩壊しますので、米国債が低位安定するという確からしさを得るのに、意見が分かれそうですね。

ただし、堀古予想によれば、この原油安で今年の利上げはないかもしれない、とも言っていました。したがって、上記前提を彼は安泰とみているようです(期待インフレ率が1.3%ぐらいしかない)。

さて、彼が現在想定する市場リスクは、以下のようです。「8つのE」とうまいこと言っていました。ただし、昨年10月時点ですが、今もある程度同じのようです。

1.      Ebola   エボラ熱
2.      Earnings 業績
3.      EU     欧州
4.      Economic 景気
5.      Energy   エネルギー(原油)
6.      Election  米中間選挙
7.      QE     金融緩和終了、利上げ
8.      East    中東他地政学リスク

このうち、6は終了。1は織り込み済み。5は現在進行形。8は2015年でなくとも、いつでもどこでも起こりうる。3はギリシア問題。

原油価格は、5月以降持ち直す(と言っても70ドルがせいぜい)と言っている点は、同じような意見です。この時期はアメリカの大学生が夏休みに入って、社会人と共に、ドライブシーズンになるのでガソリン需要が季節的に大きいのです。現在の急落も秋以降でしたね。

ということで、最大の関心はやはり7となるようです。

市場参加者の皆さんは、やっぱり中央銀行の金融政策に注目しているということのようですね。
あとはドル円レートにも言及していました。

今年はあまり円安にならないと思う、と。彼のロジックでは為替は日米実質金利差で決まる、と。
(これは同じ意見)

それでいけば、今は1ドル113円程度だ。円安になってもせいぜい125円どまりであるが、金融政策の差が大きいので、今ぐらいでもまあまああり得る、という感じ。

購買力平価や実質金利差を用いるレート評価は理論では正しいのですが、「いつから」それを推し量るのか、スタート時点で答えが違ってくるので、悩ましいですね。彼は1990年スタートでした。




さて、国債金利がどう動くか、今のところ世界的にディスインフレデフレ懸念になりつつあるので、そんな感じかもしれませんね。ということは円高バイアスがかかるかもしれませんね。

ちなみに
昨年の予想は外れていますが、これは昨年冬の大寒波が想定外だったから、とのことです。
まあ、上昇傾向は当たっているので、こういう時はあまり気に留めないものですね。

(上がるといって暴落したら、総スカンを食うだろうが)

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2 件のコメント:

  1. 一番気になる堀古さんのパートの部分参考になりました。個人的には、今年2015年はまだマーケットの大崩れはないと予想しています。期待も込めて。

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    1. エルさん、コメントありがとうございます。
      私も崩れないと思います。
      但し、米国企業の売上高のうち、海外に占める割合は90年代よりずっとアップしていますので、ドル高の影響は結構あるので、そんなにアップサイドも期待していませんが。。。

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