さて、先に佐々木氏を紹介。ご存知JPモルガン銀行の為替部長で、ドル円相場の第一人者と言われている。したがって、当然ながら話題は為替のこと。
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個人的には今回の一番のサプライズだった。佐々木氏といえば、なんだかんだ言っても円高になる、としか言わない人だと思い込んでいましたが、初めのうちは、そんな感じでした。
なぜ円高になったか?
- 貿易収支が黒字化したから。→ 原油価格の下落で、ドル決済資金が減った。
- 今後、日本の海外留保利益(日系企業の海外現地法人が溜め込んでいる利益)が還元されると考えられるから。
- 日本の対外証券投資が一気に膨らんだが、その取り崩しが始まる(最もGPIFはそのまま投資を継続するだろう)。
- ドル指数は歴史的に高い水準にあり、これ以上のドル高はなさそう。大統領選があるが、クリントン、トランプとも保護主義的な政策を主張している(2人ともアンチTPPだったりしますね)。米国はただでさえ、貿易赤字の国なのに、保護主義で対米投資が鈍るようなことをすれば、ドル安になるのがオチである。
そして極めつけは
- ドル円為替は物価の差だ。日米インフレ格差が年率2%ある以上、長期的にはその水準に均衡する。
これは私もその通りだと思います。
中には、ドル安が起こることを見越してすでに織り込んでいるんじゃないか、と思うような材料も見当たりますが(2とか3など)、ドル安材料がてんこ盛りである、というのがその主張。
佐々木氏は年初から円高傾向を主張されていましたからね(と言っても四六時中円高を言っているような気がするが)。
が、耳を疑ったが、彼はこの円高が最後の円高で、今後一気に円安になる懸念を示唆していました。非常にサプライズでした。佐々木氏は(榊原英資のように)円高主張論者だと思っていたので。
その理由はほとんど藤巻さん状態です。日銀が国債を買いまくっているので、政府は安心して国債を発行できる。今の水準は戦前の高橋是清がやったことと同じですでにその水準に達している。
高橋是清は国債の買取をやめようとしたら、軍部に殺された。その後、戦争一直線になって、日本はすべてを失った。
戦前のドル円は、4.25円だった。戦後一気に360円になった。ハイパーインフレ、ハイパー円安。
今のヘリコプターマネーでは、これが起こるとも限らない。
アメリカは2017年から2018年にリセッション入りすると考えられている。黒田氏の任期は2018年3月、安倍氏の任期は2018年9月であり、この時期前後に可能性があるかも?
そんな内容でした。
意見感想。
- 藤巻さんが言った場合、「ああ、またか。」としか思わなかったが、佐々木氏が言ったら、信ぴょう性が増してしまいました(笑)。
- 私は実質金利差説がそのまま続くと思いますけど。日本のインフレ率が米国のそれを上回る状態が仮に継続すれば、佐々木/藤巻説もあり得るかもしれませんけど。
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