2019年5月17日金曜日

「市場の圧力」 次期エネルギー論争 投資との関係性





週刊東洋経済の今週号
「脱炭素時代に生き残る会社」


という特集を興味深く読みました。

私には、自分自身が矛盾しているのか「分散投資」なのか、わからなくなってきた。

東洋経済の特集の内容はざっくりこんな感じ


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世界的な環境意識の高まり(持続可能な循環経済社会の形成のためにCO2排出削減を行って、そのために再生可能エネルギーやリサイクルを推進しようという動き。欧州が中心となって、「サーキュラーエコノミー戦略」など話題となっています。

再生可能エネルギーの推進は、日本でも2030年に電力の25%を再エネで賄おうとしていまして、その一環として、私も噛んでいますが、固定価格買取制度(FIT)を活用して、太陽光、風力、バイオマス等の発電設備の導入を国が促進しています。

FITが切れたらどうするんだ、とか言われていますが、今世界では「RE100」という動きが盛んになっています。

具体的には、2030年とか2040年とか長期スパンで、企業が利用する電力はすべて再エネで賄うことを宣言している企業が続出しています。

米国配当株投資家なら絶対知っている、P&G、ユニリーバ(EUだけど)、JNJ、3M、JPモルガン、ゴールドマン・サックス、アップル、NIKE、グーグル、SAPのような企業に加え、

日本企業でも、
ソニー、富士通、コニカ・ミノルタ、イオン、積水ハウス、大和ハウス、花王などが追随しています。

また、先日エフピコ(プラスティック容器の日本ナンバーワン企業)の社長も、「再生プラスチックで作った容器をスーパーに提案したところ、非常に前向きに検討してくれている。成城石井では一部導入済みだ。他社も前向きだ」と発言。

さらに、「一度エコに舵を切った企業は、継続的にエコと向き合わざるをえなくなるので、長期取引が期待できる。とにかく何かエコをやっているとPRしたいという企業が多い」と鼻息が荒かったです。

スターバックス等もプラスティックのストローを廃止するとかニュースになっていました。

つまり、何が言いたいのかと言うと、「エコ・環境に優しい」というのは(少なくとも先進国の)消費者の心を掴んでいるということです。

その意識の変化を察知した上記グローバル企業はいち早くRE100とか宣言しているわけです。

しかも、日本の花王が宣言したのは、P&G、ユニリーバなど海外ライバル企業が先に宣言したからであり、アップルやソニーのようなメーカーが宣言した、ということはその下にぶら下がっている「協力企業」にもエコのプレッシャーがかかることを意味します(ソニーの半導体工場の電力をどうするのかはソニー自身も頭が痛そうでしたが、台湾の台湾セミコンダクターはアップルから協力要請を受けているそうです)。

一方、政府(特に日本)では、石炭火力でもCO2効率が良い技術が出来ているから大丈夫、とか原子力発電は大事、とか「周回遅れ」で、供給サイド(電力会社寄り)の意見がまかり通っています。

グローバル目線のユーザー(大企業)と相変わらず、内向きな政府・電力会社という構図が見て取れます。

しかし、大企業が脱炭素に向き合っているのは、自分たちの顧客がそれを望んでいるからですが、肝心の我々は、その再エネ賦課金に不満がある、という矛盾した心理があるようです。

RE100が成立する前提として、ユーザーの電力が再エネである証明が必要なのですが、仮想通貨でお馴染みのブロックチェーンを活用すれば、「電気に色」をつけることができるようです。

ITってすごいなあ。

そこで、このブロックチェーンを活用できれば、例えば、「私は原子力で作られた電気は買いません」と主張すれば、原子力以外の電源の調達が可能にならないのか?

原発はほしくないけど、他に選択がないから許容しているのだと思いますが、「私はバイオマスの電気がほしい」とかできれば、原発は無用の長物になって、「市場の圧力」で日本から廃炉にすることができるんじゃないかなあ、なんて思ったりしました。

とは言っても、自分の投資先にChevronとかKinder Morganとか化石化燃料の権化のような投資先が含まれていたり、インフラファンドや太陽光発電所を所有していたり、「二股」状態、いや、分散投資、をしています。

ただ、FIT期間終了後もパネルが使える限り、太陽光発電を継続できそうなイメージが持てました(その頃は70歳を過ぎているが、、、)。

暖かくなって太陽光発電がフル回転していて、エコに貢献しながら、CFが生み出せる、、、。エコなんて考えずに、安全リターン投資としか考えていませんでしたが、いい感じ。

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