2019年5月21日火曜日

事業承継問題のリアル 






日本経済新聞 17年10月6日号より
よく言われるこのフレーズ。最近、身近でよく聞くようになった。特に運送業で顕著なようだ。

運送業者は、ヤマト運輸が給与引き上げ、配送料も値上げで、その後各社が追随した。

私が聞いた限りでは、運転手はやはり、稼ぎがいい建設関係のドライバーが一番人気のようで(免許とかあるが)、運輸業者はその次の様です(従って、オリンピックが終わってしばらくすると、ドライバーがまた宅配等に戻ってくるとか?)。

運輸業者も大手はまだ確保可能(それでも人手不足のようだ)でも、中小となるともっと人手不足のようです(そもそも社会保険や有給休暇制度などが整備されていない会社も多い)。


スポンサーリンク


この前は、運転手がいないから、今後はお宅の地域には運べません、と言われたというのを聞きました。

オーナも高齢で、後継ぎがいない運送業者は会社を売りたがっているようです。

私が聞いたところでは、結構よいお客さんと長年取引をしている運送業者さんが、社長の旦那さんがなくなり、奥さんが切り盛りしていたようですけど、奥さんが70歳を迎え、会社を売却されました。

売却価格は、上場企業のM&Aのような高値ではなく、ずっと割安でした(倍率とか)。奥さんは価格ではなく(と言っても、ゆうに億り人になるので、その価格なら十分余生を楽しめるけど)、「信頼できる先」に譲りたい、ということのようでした。

買収先は、地場の大手で、非買収先企業が保有するトラックの台数を3割削減しても、既存の自社ネットワーク内で荷物がさばけるので、割安で買収して、かつ、シナジーがあるようです。良い買収だったと聞いています。


日本経済が効率化していくのか、人手不足で成長が阻害されるのか、会社を売りたくても売れない(ような財務が駄目)会社など、玉石混交のようですが、事業承継問題の最前線を見たような気がしました。

ただ、やはりある程度しっかりした経営(せめて財務とか何が自社の強みか等)は確保しておかないと、買い手もつかないと思いますので、赤字にならないうち・景気がよいうちに決断したほうがいいと思います。

売却するオーナーが多い一方、「やっぱり売るのをやめた」(マリッジブルー的なノスタルジーの末、現状維持を継続)というオーナーさんも多く、うる側にも決断力が求められると思います(そりゃ、自分の人生を懸けた会社/または親父等の代から受け継いだ会社を売るんですから、仕方ないと思いますが、決断は経営者の唯一最大の仕事)。

応援お願いします。
にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ
スポンサーリンク








0 件のコメント:

コメントを投稿