このところ相次いで、よく情報収集している方ががんになって、中にはご逝去された方や現在闘病中の方などの話を聞きます。
敢えて固有名詞を出すのは、避けますが、皆さん大変優秀な方で、私も生き方、考え方など大きく影響を受けました。
何を隠そう、私自身も2014年(もう10年前になるのか)に悪性リンパ腫と診断され、半年間、抗がん剤治療(+リツキマシブというバイオ薬を組み合わせた治療:専門的にはR-CHOPといわれる)と放射線治療により、幸運にも完全寛解になり、今日まで生活しています。
自分がり患するまで「悪性リンパ腫」なんて病名すら知らなかったのですが、その後、高倉健さん、松方弘樹さんなどがり患しています。
寛解して5年以上も経過すると、徐々に記憶も薄れていくのですが、こうも自分に影響を与えた人々の報道を受けると、さすがに自分も不安になってしまう、というのが本音です。白血病とリンパ腫なんて、同じ血液がんで、兄弟のような病気ですし。
「がん」と告知され、その後の治療がうまくいくかいかないかは、誰にもわかりません。私はたまたま幸運だっただけです。
(悪性リンパ腫の中でも私は「びまん性」という種でしたが、「びまん性」の中でも寛解確率が低いタイプだった。当時の少ないデータでは、R-CHOPを経て5年で完全寛解に至る確率は20%~30%程度と見積もられていました。再発が多く、死に至る方もいます)。
当時、自分の検査結果を基に主治医に、どれくらいの確率で寛解できるのかを散々詰め寄りました。
主治医は私が理詰めで質問攻めにしたので、
「たとえ、5年生存率90%だったとしても、私にはあなたが90%の側にいるのか、10%の側にいるのかわかりません。余計なことを考えず、治療に専念するのが一番です。体調が悪くなって、治療が計画通りに進まないと、それだけがん細胞の増殖の復活が早くなるだけで、不利です」
と諭されたことがあります(悪性リンパ腫の場合、抗がん剤治療を6回~8回継続し、イメージとしては、何度も投与することでがん細胞を少しずつ、なるべく根絶するような治療になる。がん細胞自体は、日々どんどん増殖するので、出来るだけ短期間に一気に抗がん剤を投与したいのが治療側の本音。しかし、もし、激しい副作用や、感染症などで体調を崩すと、抗がん剤の投与を一時中断せざるを得なくなる。したがって、抗がん剤治療中は「健康第一」と悟りました)。
また、一度がんになると、体質的にがんになりやすい(これは医学的根拠が希薄だと思う)ようであり、やはり不安です(渡辺謙さん、白血病2回、胃がん。与謝野馨さん:悪性リンパ腫、直腸がん、前立腺がん、下咽頭がん、など)。
何を言いたいのかわからなくなってしまいましたが、何が起こるかわからないのが人生です。自分が再びがん宣告をされたら、その時どう覚悟が出来るのか、今から想像できないです(初回よりは驚かないと思うけど)。
さりとて、この年齢にもなれば、日々自分に出来ることをやっていこう、と思いを新たにするよりほかありません。
亡くなられた方にはご冥福をお祈りいたします。
治療中の方は寛解を応援しています。
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