トランプ大統領が関税を引き上げる、と言い出し、市場が混乱しています。
最近では、パウエルFRB議長をクビにするなど、利下げを強要するコメントが出ており、「米国売り」(株式、債券、ドルのトリプル安)が進んでいます。
Make America Great Againが合言葉だったのですが、これまでの言動がブラフなのか、本気なのか区別がつきにくい点です。
関税をかけると、結局、消費者に最終価格が転嫁されて物価上昇圧力が加わります。
そしたら国民は輸入品ではなく、米国産のモノを買うのか?
例えば、ナイキのシューズで輸入品が150ドルとして、関税が+30%(輸入国次第ではもっとかかるはず)だとほとんど200ドルになります。
では、米国でおなじ機能のシューズを作ったら、200ドル以下になるのか?
(そもそもシューズを作る外注先から探さなければならないが)
米国産が150ドルだったらそもそも海外生産する必要ないですからね。
結局、物価上昇→金利上昇→ドル高、しかし消費停滞→スタグフレーション
が予想される、と考えられています(いました)。
(これまで3か月で履き替えていたシューズをもう1、2ヶ月履いてみようとか)
しかし、パウエルさんの解任騒動に至っては、金融市場を独裁する気か? という解釈にも聞こえます。
その結果、ドル安と米国債の信認低下となっています。GreatなAmericaと真逆の評価。
ドル安は大統領が望んでいることかもしれませんが、基軸通貨としての信認は残したいはずです(そもそも貿易赤字の削減はドル高要因になるのが経済論理ですが、何をしたいのかわからず、無茶な要求をするので、米国売りになった)。
何しろ、アメリカの強みは、軍事力・英語・ドルですから。
行き過ぎた左派的思想(ジェンダーとか環境とか)を制止する程度で、経済を動かそう、と思いこまない方がいいと思うけど、、、。
個人的には、これまでの状況でも十分アメリカ一強だと思っていましたが。
産業構造の高付加価値化が進んでいると思いましたが。自動車などのレガシー産業は、彼ら自身の競争力の問題、というのは通説のような気がします(それでもアメリカ人は未だにGMとか買ってるし)。
投資の観点で言うと、これからこの混乱の影響が数字で出てくるので、その辺まで待った方がいいのか、今が買い時なのか、迷ってしまいますね。
数字で出てくると、リセッションになるので、もう一段落株価の下落もあり得るという感じです。
トランプ大統領は、まだ減税と規制緩和に関しては、あまり語っていないので、「トランプ・プット」への期待は残ります。
一方、国内は日銀の独善的なインフレ見通しが気になりますが(余計な円高要因)。
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