1日早いですが、これにて締めさせていただきます。
今月、原油価格の暴落で、もっとも被害を受けたのは、JT・日本たばこ産業株だったりして。ロシアでたばこシェアトップのJTはルーブル安の影響を受けると懸念されて株価は暴落してしまいました。それが全体のPFの足を引っ張った可能性があります。
JTの社長もルーブル安の影響を認めています(注:タバコのルーブル建ての売上高・利益を心配しているのではなく、為替による会計上の業績を懸念していますので悪しからず)。
(注:この記事はロシアでのたばこ市場の減少を懸念していますが、それはロシア政府の政策的な禁煙対策によるもので、たばこの出荷量が減っても、たばこを値上げしますので、最終利益はむしろ増えるというのがたばこ会社の収益構造であることを知らないのだと思います。小泉社長は為替による悪影響にしか言及していませんよね)
さて、アメリカは第三四半期のGDPが+5%とエンジン全開モードに入ってきましたね。しかし、長期金利は2.25%でインフレも全然懸念がなく、なんか変な感じがします。もうQEが終わったんですけど。
シェール革命による原油・天然ガスの輸入減少(貿易収支の改善)、欧州の投資家の米国債買い(自分の国の国債より「高利回り」)などが考えられます。
米ドルは、昨年末より12%も上昇しました。
そして日本。しっかりと事実を計量的に分析しているエコノミストの論文などでは、ゆっくりとジワジワと景気回復の芽が出ていますね。中間層の実質賃金の上昇は後なんですよ。今は雇用のすそ野が広がって、失業率の減少が先なんですね。これ以上安い賃金で働き手がいなくなれば賃上げというのが一般的。
アメリカでは、雇用統計の発表時に、失業率と雇用の増減が注目されますが、よく聞いていると、残業時間や賃金の増減なども分析されていて、それによって、景気の将来動向を予想するようなことが「普通に」行われています(CNBCを聞いていればこんな話ばっかり)。
自分のPFですが、S&P500・13%+ドル高円安14.5%+配当?=約30% と説明できるでしょうか? 実際には米国株が7.8%とダウ平均よりも悪く、日本株は+23%とTOPIXに圧勝という意外な結果でした。
米国株は個別銘柄の直撃弾が多すぎました(PM、IBM、CVX、Ford、HSBC等)。
今月の売買
売り:なし
買い:MasterCard(MA) 買い増し。10月の調整時期に買いそびれた分を12月の中ごろに買いました。ちょっと割高圏内のような気もしますが。
配当関係
月初に、Kinder Morganの合併関係の処理(KMRの株がKMIに交換される)が実施された関係上、KMIの新規購入、KMRの売却という形で処理しています。
したがって、今月もアップ要因は円安という事になります。これで月10万ちょっとの配当になります。
今月の増配
Enbridge Inc +33%
キヤノン +23% (65円→85円) 正確には期末配当だけ85円に引き上げると発表されていますが、計算上は来期の中間配当も85円になるとみなしています。
両社ともちょっと予想外でしたね。増配率が。
Enbridgeは配当性向も引き上げました。カナダの資産を同社のインカムファンド(カナダ版MLPのようなものと理解)に“Drop
Down”していくそうなので、将来予定していた増資額を抑制できるのだそうです。すなわち希薄化しない分配当に回す、というような解釈をしています。
KMIが株式会社形態一本で勝負する、と言って株価が上がったことに対抗したのかな?
キヤノンは、正直来年売却を考えていましたが、こうも配当を引き上げられると、後ろ髪をひかれる思いになりますね。1単元だし、持っておこうかな。
今年はこれが最後です。来年も引き続き、よろしくお願いいたします。