日本経済新聞(電子版)のこちらの記事から
預金残高ついに1000兆円 回らぬ経済象徴 2017/6/10
この記事の預金残高はゆうちょ銀を含まない、と言っているので、同行の預金残高約175兆円が含まれていないことに留意する必要性がある。
記事は、たとえわずかでも預金ではなく投資に向かえば、経済が良くなるのに、という論調で締めくくられている。
スポンサーリンク
別途、日銀統計から見た、家計部門の金融資産残高推移の過去推移を見たら、リーマンショックの時に株式を中心に残高を減らした都合上、金融資産残高全体は減少したものの、その後は現金・預金、株式等、投資信託などが増加し、金融資産残高全体は2006年のピーク時を超えたかもしれない。
但し、当時よりも現金・預金の増加額は大きいかもしれない。1998年からざっくりですけど毎年2.5%ぐらいで増加し続けています。
実際、2016年時点の上記金融資産の内訳は、現金・預金52%、保険・年金・定額保証29.1%でこの2つを合わせて81.1%と8割を超えます。
株式、投資信託はそれぞれ9.3%、5.4%で合わせても14.7%に過ぎません(ちなみに我が家の全体の金融資産残高は多分8割以上が株式等有価証券です)。
やっぱり高齢者世帯のカネ余りということなんでしょうかねえ。年金が不要な人の貯金残高が溜まっているとか、配当金が溜まっているとか、使い切れないのか溜めたいのか。
一方では、老後破綻する人もいるそうで、この年になると格差にも遠心力がフルで作用しますので、極端な事例が多そうです。
私が銀行員時代(1991年~2000年)の経験・実感から見ても、特にボーナスが入金される6月、12月ごろは銀行の支店の預金残高がピークを迎えることが多かったです(特に6月は年金と重なる)。
ここから想定できることは、大半の人のお金の使い方はここ何年も変化がない、ということでしょうか。
記事では、ベンチャー資金等に向かえば、経済活性化につながるのだが、という趣旨のことが書いてあるが、そもそも高齢者の退職金などをリスクマネーに回すことは、却ってよくないような気がしますので、難しいですね。
今の高齢者の方の多くは、給与体系的には終身雇用制度の恩恵をフルに受け(年功序列賃金体系や確定給付型の退職金・企業年金の受益者)、バブル崩壊の爪痕を体験している(したがって株式市場への不信感が強い)ので、守りの姿勢を貫くのは、大勢としては、すごく当然かと。
但し、銀行に預金しているだけでも、まだ「リスクテイカー」かもしれませんね。何も信用しない人は「タンス預金」にするそうですから。そのタンス預金残高も増えているって話でしょ。
参考記事
リスクテイクした経験のない人にリスクテイクを促しても容易ではない。
投資を呼び込んで経済を活性化するというのなら、むしろ、成功したベンチャーの経営者のような人(代表的なのが孫正義さん。彼をベンチャー起業家と呼ぶにはやや疑問があるが、ゼロから成功した起業家であるには変わりない)が、例えばビル・ゲイツ財団のようなものを組成して、社会貢献できるような枠組みを作ったほうが早いと思いました。
リスクテイクで成功した経験を持つ人が増えれば、お金がもっと投資に向かう意欲が増すし、そういった方面で政府が支援できればいいのでは(エンジェル税制とかありますが、もっと大胆でもいい)。
今はクラウドソーシングとか、VALUとか、まだどうなるのかわからない仕組みがありますが、健全な経営者による健全な成長が望まれますね。
これから投資を始めたい人、投資経験が浅い人は、段階的にリスクを取ればいい。
但し、個人的には若い人が、これから投資をする際、いきなりクラウドソーシング系に資金を注ぐのではなく、まずは、インデックス系の市場連動型を積立形式で始め、自分なりに資本市場が理解できはじめたら、個別銘柄などもやってみる、それでもリスクテイクが物足りないなら、クラウドでもビットコインでもやればいい、と思います。
つまり、投資のリテラシーが上がるにつれ、少しずつ、リスク許容度を引き上げていくのがいいと思います。
何事もPlan Do Check Seeを回していく、投資も同じでしょう。
日銀統計より |
別途、日銀統計から見た、家計部門の金融資産残高推移の過去推移を見たら、リーマンショックの時に株式を中心に残高を減らした都合上、金融資産残高全体は減少したものの、その後は現金・預金、株式等、投資信託などが増加し、金融資産残高全体は2006年のピーク時を超えたかもしれない。
但し、当時よりも現金・預金の増加額は大きいかもしれない。1998年からざっくりですけど毎年2.5%ぐらいで増加し続けています。
実際、2016年時点の上記金融資産の内訳は、現金・預金52%、保険・年金・定額保証29.1%でこの2つを合わせて81.1%と8割を超えます。
株式、投資信託はそれぞれ9.3%、5.4%で合わせても14.7%に過ぎません(ちなみに我が家の全体の金融資産残高は多分8割以上が株式等有価証券です)。
やっぱり高齢者世帯のカネ余りということなんでしょうかねえ。年金が不要な人の貯金残高が溜まっているとか、配当金が溜まっているとか、使い切れないのか溜めたいのか。
一方では、老後破綻する人もいるそうで、この年になると格差にも遠心力がフルで作用しますので、極端な事例が多そうです。
私が銀行員時代(1991年~2000年)の経験・実感から見ても、特にボーナスが入金される6月、12月ごろは銀行の支店の預金残高がピークを迎えることが多かったです(特に6月は年金と重なる)。
ここから想定できることは、大半の人のお金の使い方はここ何年も変化がない、ということでしょうか。
記事では、ベンチャー資金等に向かえば、経済活性化につながるのだが、という趣旨のことが書いてあるが、そもそも高齢者の退職金などをリスクマネーに回すことは、却ってよくないような気がしますので、難しいですね。
今の高齢者の方の多くは、給与体系的には終身雇用制度の恩恵をフルに受け(年功序列賃金体系や確定給付型の退職金・企業年金の受益者)、バブル崩壊の爪痕を体験している(したがって株式市場への不信感が強い)ので、守りの姿勢を貫くのは、大勢としては、すごく当然かと。
但し、銀行に預金しているだけでも、まだ「リスクテイカー」かもしれませんね。何も信用しない人は「タンス預金」にするそうですから。そのタンス預金残高も増えているって話でしょ。
参考記事
リスクテイクした経験のない人にリスクテイクを促しても容易ではない。
投資を呼び込んで経済を活性化するというのなら、むしろ、成功したベンチャーの経営者のような人(代表的なのが孫正義さん。彼をベンチャー起業家と呼ぶにはやや疑問があるが、ゼロから成功した起業家であるには変わりない)が、例えばビル・ゲイツ財団のようなものを組成して、社会貢献できるような枠組みを作ったほうが早いと思いました。
リスクテイクで成功した経験を持つ人が増えれば、お金がもっと投資に向かう意欲が増すし、そういった方面で政府が支援できればいいのでは(エンジェル税制とかありますが、もっと大胆でもいい)。
今はクラウドソーシングとか、VALUとか、まだどうなるのかわからない仕組みがありますが、健全な経営者による健全な成長が望まれますね。
これから投資を始めたい人、投資経験が浅い人は、段階的にリスクを取ればいい。
但し、個人的には若い人が、これから投資をする際、いきなりクラウドソーシング系に資金を注ぐのではなく、まずは、インデックス系の市場連動型を積立形式で始め、自分なりに資本市場が理解できはじめたら、個別銘柄などもやってみる、それでもリスクテイクが物足りないなら、クラウドでもビットコインでもやればいい、と思います。
つまり、投資のリテラシーが上がるにつれ、少しずつ、リスク許容度を引き上げていくのがいいと思います。
何事もPlan Do Check Seeを回していく、投資も同じでしょう。
投資判断は、個人でお願いしますね。
応援お願いします。
0 件のコメント:
コメントを投稿