色々考えて、結局することになりました。資産運用の目的が、将来の安定的なインカム狙いである点で、その手段として株式の配当金、中でも米国株というものを中心に据えていました。
ただ、どうしてもインカム狙いの王道であった不動産は捨てきれず、色々検討していました。
不動産投資には株式投資以上に、カリスマ投資家が幅を利かせており、そういった人は「投資塾」を開催して、ノウハウの伝授や情報の共有などにいそしんでいます(というか彼らの金儲け)。
私も、思い切って(といってもその経費も損金で落ちますけど)、ある人の「塾」に通い、ノウハウや情報提供を受けて始めました。私が通った塾は25万円と、業界の中では「良心的」な価格設定でした。
(子供の「塾費用」にブツブツ文句言っているくせに、都合のいいおやじだ)
私が今回投資したのは、北関東に位置する築古(築20年)の戸建物件です。物件価格500万円、家賃月額8万円という条件です。いわゆる表面利回りは19.2%になります。
多分市場価格より安いと思います。これはいわゆる「任意売却物件」だったからです。
案件の概要を説明しますと、
- 持ち主は銀行ローンを延滞している。しかし、その家に住み続けたいと思っている。
- 銀行は担保権の実行を迫っていた(競売準備をしていた)。
- 持ち主は、競売価格以上で買ってくれる相手を探していた。
- その相手への条件は、引き続き今住んでいる物件での居住を許可することだった。
私はその条件をのんだ。その代り上記の価格と賃料を持ち主に承諾させた。
賃借人は、世帯主のご主人ではなく、近所の医療施設に勤務する配偶者の方。
なぜ住宅ローンの返済に窮したか?
- 住宅金融公庫のステップ返済(6年目以降元本返済がスタートするやつ)で無理なローンだった。
- 子供が3人いて、うち下2人が同時に私立の高校・大学/専門学校に進学した。
- 2000年代初頭の金融恐慌の時にご主人はリストラに会った。リストラ後職に就いたが、年収が大幅減、教育費用高騰、ローン返済難となった。
銀行は今回待ってくれなかった(リストラ時に一回リスケしてもらっていた)。
なぜ私はそれでも契約に踏み切ったか?
- 下の子供2人がこの春私立の学校(大学と専門学校)を卒業するので学費負担がなくなる(一番上はすでに社会人)。
- 奥様の勤務先は医療施設でしっかりしている、また、賃貸となると家賃補助が出る。
- 第三者の家賃保証制度を利用してもらうので、一応とりっぱぐれはないような仕組みにした。
- 3度ほど面談を重ね、「たぶん大丈夫だろう」と腹をくくった。
- 売主夫婦は自宅に非常に愛着があるようだ(長く住んでもらえる)。
こんな感じです。この情報も「塾」経由でした。塾代の効果はあったと思います。
今回の取引で、ご夫婦は借金が多分1500万円以上棒引きとなる。銀行も不良債権を最終処分ができる。Win-Winの取引となる。
どうやって売り抜けるのか?
ここが最大の課題です。今のところ口頭ベースですが、学校を卒業し、定職に就いた子供名義で私から売値で(譲渡所得税率が軽減される5年後以降に)買い戻す、というのがコンセンサスになっていますが、未知数です。
取引は昨年の秋でした。順調に家賃は入金されています。
維持費は、不動産会社への管理手数料(延滞した時に矢面に立ってほしいから。月4,500円)、固定資産税と火災保険料ぐらいのものです(時々「会議費用」と称して不動産投資家同士、居酒屋で「会議」をしていますが)。
固定資産税は「年間」3万円、火災保険料も地震カバーで3万円弱/年でした。初年度だけ不動産取得税がかかりました。約10万円(2年目以降かからない)です。
向こう数年間修繕の必要がないだろう、と奥さんは言っていましたが、最近ちょっと問題になっているけど、プロパンガス屋を変えることで、給湯器と洗面台はガス屋さんに無料で新品に交換してもらえました。
この費用は賃借人がガス代に上乗せして払うことになります(賃借人は納得している)。
減価償却費も計算がややこしいですが出せますので、期中の所得はかなり低く抑えられます(但し、売却時の簿価も落ちます)。
固定資産税は「年間」3万円、火災保険料も地震カバーで3万円弱/年でした。初年度だけ不動産取得税がかかりました。約10万円(2年目以降かからない)です。
向こう数年間修繕の必要がないだろう、と奥さんは言っていましたが、最近ちょっと問題になっているけど、プロパンガス屋を変えることで、給湯器と洗面台はガス屋さんに無料で新品に交換してもらえました。
この費用は賃借人がガス代に上乗せして払うことになります(賃借人は納得している)。
減価償却費も計算がややこしいですが出せますので、期中の所得はかなり低く抑えられます(但し、売却時の簿価も落ちます)。
「自治会費用」とか、「共同下水道代金」とかそういう類の経費は本件では借主さんが負担してくれます(本来所有者負担なんですけど、購入経緯が経緯なので)。
案外うまくいったので、また検討してみたいと思っています。仮にもう1件やれば、株の配当金よりも多い収入になりそうです。
こんにちは。とても興味深く記事を読みました。こういう不動産投資もあるんですね。私自身は不動産投資には手を出さないですが(というか出せないというほうが近い)。うまくいけば、住んでいる方を含めて全員がハッピーエンドですね。
返信削除投資家Kさん、コメントありがとうございます。
削除いや、まだまだ賃貸契約は始まったばかりです。
ただし、戸建て投資自体は結構堅実だと思ってはいます。