アメリカトランプ政権は、新型コロナに対するワクチン開発計画として「ワープ・スピード作戦」を発表。
米ワクチン開発の名は「ワープ・スピード作戦」…トランプ氏、年内実用化目指す
(読売新聞オンライン 5月17日)
以下抜粋
記者会見でトランプ氏は、「できるだけ早く開発、製造し、供給したい。できれば年内に実現したい」と訴えた。開発計画を「ワープ・スピード(ものすごい速さ)作戦」と名付け、国立衛生研究所(NIH)や軍、製薬会社などが参画。100億ドル(約1兆700億円)規模の関連予算を確保したという。
計画では、複数の有望なワクチン候補について絞り込みを進め、政府の認可手続きを迅速化する。また、通常は薬事承認後となる製造ラインの整備を開発段階から行い、供給までの時間短縮を図る。
抜粋終わり
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そして昨夜、米医療ベンチャーのモデルナ社はワクチン開発の臨床試験フェーズ1で良い結果を得たと発表し、米S&P500株が3%以上上昇した。
トランプ大統領の発表とモデルナ社のニュースのタイミングが良かったんでしょうか?
「まだ」フェーズ1の時点でここまで期待を寄せる臨床試験も珍しい。
(出所:厚生労働省「臨床研究に関する現状と最近の動向について」2018年)
上図は日本国内での統計らしいので、本件に当てはまりませんが、参考に。
今、臨床試験の段階なので、承認されるまで28/70=40%の確率になりますね。
一方、経済産業省が2018年にバイオベンチャー企業の価値のあり方のような研究をした際に出された「バイオベンチャーと投資家の対話促進研究会」の最終報告書によると、
フェーズ1が成功したあとは、資料A、資料Bの平均成功率だと、36%×75%×96%で約26%(計算合っているかな)の成功率と低くなっている。
さらに、下段の疾患・治療毎のリスクでワクチン(下から3段目)は24.4%と少し低くなっている。
つまり、モデルナ社の開発中の新型コロナワクチンの成功率はまだざっくり30%前後といったところだろう。
開発期間は、「ワープ・スピード作戦」ということもあり、米FDAも「優先開発権」を付与しているので、あらゆる審査よりも先にやってくれることになる。
リーマン・ショック後の新薬承認促進計画の中で米FDAで策定されたプログラム。
株価があそこまで反応したのは、ワクチンへの開発期待というより、米政府の「やってみなはれ」方針が投資家にConfidenceを与えたのかもしれません。
読売新聞の記事によると、「通常は薬事承認後となる製造ラインの整備を開発段階から行い、供給までの時間短縮を図る」と記載があります。
まだワクチンとして良いか悪いかが分かる前に、製造施設を作ってよいし、その資金をバックアップするようです(1兆700億円の予算を確保)。
多くのワクチン計画はまだフェーズ1の段階かこれからフェーズ1の状況です。
成功確率が30%もない、全く成功しない確率もある、段階でとにかく開発をバックアップするからやってみろ、とトランプ政権自身がリスクを取って、イノベーションを鼓舞している、これに株価が反応したのかもしれませんね。
政治家も経済学者も科学者も投資家も、アメリカという国の将来展望を信頼しているからこそ取れるリスクテイクだと思いました。
危機になると団結して前に進む国、リーマン・ショック後もそんなことを覚えました。
やっぱり株式投資はアメリカ株ですねえ。
けど、もっと下がってほしいな、という矛盾した自分がいますね(笑)。
トランプ大統領の発表とモデルナ社のニュースのタイミングが良かったんでしょうか?
「まだ」フェーズ1の時点でここまで期待を寄せる臨床試験も珍しい。
(出所:厚生労働省「臨床研究に関する現状と最近の動向について」2018年)
上図は日本国内での統計らしいので、本件に当てはまりませんが、参考に。
今、臨床試験の段階なので、承認されるまで28/70=40%の確率になりますね。
一方、経済産業省が2018年にバイオベンチャー企業の価値のあり方のような研究をした際に出された「バイオベンチャーと投資家の対話促進研究会」の最終報告書によると、
ちょっと見づらいですね。下段はフェーズ2→フェーズ3 32.9%、フェーズ3→申請74.3%、 申請→承認100%となっています。 |
フェーズ1が成功したあとは、資料A、資料Bの平均成功率だと、36%×75%×96%で約26%(計算合っているかな)の成功率と低くなっている。
さらに、下段の疾患・治療毎のリスクでワクチン(下から3段目)は24.4%と少し低くなっている。
つまり、モデルナ社の開発中の新型コロナワクチンの成功率はまだざっくり30%前後といったところだろう。
開発期間は、「ワープ・スピード作戦」ということもあり、米FDAも「優先開発権」を付与しているので、あらゆる審査よりも先にやってくれることになる。
リーマン・ショック後の新薬承認促進計画の中で米FDAで策定されたプログラム。
株価があそこまで反応したのは、ワクチンへの開発期待というより、米政府の「やってみなはれ」方針が投資家にConfidenceを与えたのかもしれません。
読売新聞の記事によると、「通常は薬事承認後となる製造ラインの整備を開発段階から行い、供給までの時間短縮を図る」と記載があります。
まだワクチンとして良いか悪いかが分かる前に、製造施設を作ってよいし、その資金をバックアップするようです(1兆700億円の予算を確保)。
多くのワクチン計画はまだフェーズ1の段階かこれからフェーズ1の状況です。
成功確率が30%もない、全く成功しない確率もある、段階でとにかく開発をバックアップするからやってみろ、とトランプ政権自身がリスクを取って、イノベーションを鼓舞している、これに株価が反応したのかもしれませんね。
政治家も経済学者も科学者も投資家も、アメリカという国の将来展望を信頼しているからこそ取れるリスクテイクだと思いました。
危機になると団結して前に進む国、リーマン・ショック後もそんなことを覚えました。
やっぱり株式投資はアメリカ株ですねえ。
けど、もっと下がってほしいな、という矛盾した自分がいますね(笑)。
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