アノマリーとは、株式相場などで、よく当たる過去の経験則のことです。
今年はアメリカの中間選挙の年です(11月9日)。アメリカでは4年に一度の大統領選挙の真ん中の年に国会議員のうち、下院議員は全員、上院議員は3分の一が選挙になります。
中間選挙の年は、株式相場は年の前半はマイナス圏、後半にプラス圏になることが多いようです。これが中間選挙のアノマリーと言われるものです。
今、アメリカ議会の上院、下院とも民主党が過半数を占めていますが、中間選挙では共和党が上院・下院の両方、あるいは下院の過半数を取るのに有利ではないか、と現時点では予想されています。
バイデン大統領は民主党なので、バイデンが自分のやりたい政策をやろうとした時、上院、下院のどちらかが共和党が握ると法案が通りにくくなります。これは「悪いニュース」です。日本でも評論家は「アメリカ政治が混乱する」など言っています。
民主党は、企業に厳しく、庶民に手厚い政策を掲げていて、大統領が民主党のバイデンで、民主党が議会でも優勢だと、企業に厳しい法案(増税など)が通りやすくなります。
しかし、共和党が議会で主導権を取ると、民主党が主導する法案に通常反対しますので、民主党がやりたい法案が通りにくくなります。
これは投資家にとって「よいニュース」です。企業収益はこれまで通りの予想でいいからです。
中間選挙の年は、11月9日を待たずに選挙の大勢がわかると、相場は上がりやすくなるというアノマリーがあります。
また、年の後半は「ブラックマンデー」「クリスマスラリー」など、アメリカでは最も株価が上昇する時期です。
中間選挙アノマリー、クリスマスラリー、日本も外国人観光客の賑わいで消費が上向きになっています。年の後半は期待できるのではないでしょうか。
あとはインフレ動向とそれに対するFRBの発言内容などでしょうね。金曜日はウォールストリートジャーナルが、FRBは12月の利上げを0.75%から0.5%に引き下げるのではないか、というリーク記事が株価を上昇させました。
とは言っても、年明けは景気が本格的に悪化しそうで、厄介な相場環境になりました、
年末までは上昇、年明けはまた調整、という感じかな?