2019年4月20日土曜日

ミドルの出向・転籍社員の悲哀こもごも






今のプロジェクトは、ある企業のある種経営アドバイスのようなことをやっています。

その会社は業界では一定の名が通っていますが(非上場です)、いろいろあって人材不足に悩んでいます(イマドキすべての企業で人手不足なのですが)。

特に管理職クラスでも人材が不足するため、取引銀行や取引先企業のシニアクラス(50代が多い)を出向・転籍で受け入れることがしばしあります。

出向先は誰でも名前を知っているメガバンク・地銀、グローバルメーカーだったりします。

某銀行の元支店長、某メーカーの技術参与とか肩書はご立派です。

しかし、いざこの企業に来てみると、、、、

合わない人が多い(勝率? ある企業から見て「来てもらってよかった」と思える確率 は20~30%程度です)。

理由は、よく言われることですが、


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  • 従前の大企業にいたままの姿勢で勤務する(郷に入っても郷に従わず?)
  • 現業の不満を口にする(給与が安いとか平気で言う人もいるようだ)
  • 仕事のやり方を変えない


そして

  • 元の大企業でも「使えない」人だった→これが一番大きい


受入企業では気を使って、例えば元々管理部長候補として来てもらったけど、向いていないので営業部長をやってもらうことにした元銀行員の人は(実は私のいた銀行の数年ぐらいしか年次が変わらない)、他の部署からお願いされたことを半年もいろいろ理由をつけて着手しないとか、、(案件を握る)。

別のエンジニアは元の企業でも、技術分析はそれなりに評価されていたが、部下の評判が悪い人だったようです。

その方に、研究開発と工場の管理をさせたら、作業員の離職率が格段に上がってしまい、現場が麻痺したとか。

また別のエンジニアは、元の企業では「試しにやってみよう」という程度の予算に過ぎないが、この企業では「かなりの大型案件」となるにもかかわらず、技術オリエンテッドで投資採算とか運営管理などあまり気にかけずに進めようとするらしいです(俗に「誰が責任持ってやるの?」という状態になるそうです)。

受入企業では、取引の都合上「使えないからお返しします」とは言えず、あっちこっちの部署にまわしてなんとなくお茶を濁すケースがあるそうです(たらい回しになるので、各部署で悪評が立ってしまう)。

最悪なのは、取締役会で例えば、銀行金利をもっと下げろ、という方向の話になると、銀行出身の役員から「そんな金利を承諾するとは思えない」なんて発言が平気で出てきて、「お前誰から役員報酬をもらってんだ」という状態になります。

ポジティブな評価の人は、その企業に足りないノウハウ/技術や制度を、出身企業で得た知識・経験を受入企業の人たちと寄り添って(そのレベルに合わせて)、ダウンロードしてくれる人のようです。

自分と3歳程度しか年齢が違わない人もいますが、大卒以来、転職歴のある私はここまでクセはないだろうなあ、と思いながら話を聞いている次第です。

こういうのを見ていると、銀行をやめてよかった、と思えるかもしれません。

その企業では、出向受け入れ前に「インターンシップ」を設けようか、と真顔で議論し始めています。新卒と同じやん。

「使えない人」しか来ない自社にも問題があるかもしれません(もっと主張してもいい)。

私も経営アドバイスの余地がたくさんあって成果が出やすいかもしれません、、、。
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