2019年4月25日木曜日

OccidentalがChevronのAnadarko買収に対抗提案し、買収合戦に発展







<米国>アナダルコが急騰 オキシデンタルが570億ドルで買収提案 (日経電子版)

<引用>
同業のオキシデンタル・ペトロリアムが24日、アナダルコに対し負債を含めた総額570億ドルで買収を提案した。アナダルコは米石油メジャー、シェブロンの買収提案を受け入れているが、その提示額を70億ドル上回る。
(省略)
オキシデンタルはアナダルコの全株式を1株76ドルで買収すると提案した。シェブロンの買収価格(65ドル)を17%上回る。現金と株式交換を組み合わせて買収するが、現金比率はオキシデンタルが50%とシェブロンの25%より高い。
<引用終わり>

(注:私は長年のChevron:CVX株主です)


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いやあ、出てきましたね。

多分、CVX経営陣はある程度、こういう展開を予想していたと思います。
前回の約500億ドルの企業価値(EV:純有利子負債と株式価値の合計)は少し安いかも?って思っていましたので。

但し、Anadarko(APC)経営陣は先にCVX経営陣の提案を支持しています(今の所、その変更声明は聞いていないけど)。

したがって、Occidental(OXY)の提案は、「非友好的」(敵対的)買収提案、ということになりそうな流れです。

個人的な予想では、ちょっと粘って、CVXが少し価格を引き上げて再提案(Bit Up)して、その後OXYがどう出るか(再び引き上げるか?)、はたまた、第三者が乱入するか、などあります。


簡単な財務比較です。
売上高で比較すると、OXYとAPCはCVXから見れば、ほぼ同じです。

総資産でも同様です。

利益や借金などはAPCのほうがイマイチです、というよりAPCは健全とは言えません。
シェールオイル投資で少し痛手を負ったようです。

OXYも米テキサス州のシェールオイルが盛んな地域を主戦場とする石油会社なので、彼らの主張はシェールオイルでよりシナジーが引き出せる、というもののようです。

しかし、OXYがAPCを買収した場合(単純合算した場合)、財務体力的に結構きつそうな印象を持ちます。

単純合算した場合、有利子負債が260億ドルに対して、売上高も320億ドル、営業利益は70億ドル、純資産は300億ドルと、悪化します。

一方、スーパーメジャーの一角、CVXだと、そのへんは余裕ですね。

APCの株主として、お婿さんに、ガッチリ盤石な大企業を選ぶか、従来のライバル企業を選ぶか(そちらに行くと借金がきつい)。

現在、CVX、OXYのいずれの提案も株式交換が少し入っていますので、APCの株主は一旦いずれかの株主になります(比率は違いますけど)。

そう考えると、CVXならそのまま保有するのも有りかなあ、と考えるでしょうか? 

完全に現金買収でない点が、単純な価格比較だけでないかもしれないため、APCとその株主の決定がややこしくなるかもしれませんね。

まあ、裏でCVXからAPCの経営陣に退職金をいっぱい上げる、とか、買収後も引き続き一定の役割を与えるとか囁いていると思いますけど。

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