やっと「ご決断」された。という感想。
引き際は難しいですね。
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近所にヨーカドーがあるので、よく行きます。本屋さんなどに行くと(セブン・イレブンでも)鈴木会長の経営本がよく置いてある。
読んだこともないが、「なんかちょっとなあ」と思わざるを得ない感があった。
もちろん、コンビニエンスストアなる業態を日本に植え付けて、セブン・イレブンを勝ち組に仕立て上げた経営手腕は見事だと思います。
ただし、セブン・イレブンとヨーカドーの資本のねじれを解消するのに持ち株会社化したこと、百貨店の買収、外食の買収、など一連の資本政策ははっきり言って失敗だと思います。
ウオーレン・バフェットが常々言っている通り、経営者の最大の仕事は資本の配分であり、よい演奏者が良い指揮者になれない、という最たる例かな? とずっと思っていました。
経営者の後継者決定も、(もちろんアメリカ的なロジックで決めろ、とまではいわないが)ここまで「株主不在」だったのか、と思わせますね。
もちろん、社長をだれにするかは取締役会が決めるのですが、「会社はだれのもの」議論は無きに等しいですね。
伊藤名誉会長なる方の影響力もすごいですが、彼は鈴木さんにボロボロになりかかったイトーヨーカドーを救ってもらったんじゃなかったか?
資本のねじれ解消の時(かつてセブン・イレブンはイトーヨーカドーの子会社で、時価総額で圧倒的に割安のヨーカドーの株を買収すれば、時価総額の大きいコンビニの株が手に入るので、セブン・イレブンを安く手に入れられる、という状態があった)、本来ならセブンがMBOなり自社株買いでヨーカドーから分離独立するのが筋だったと思いますが、鈴木さんは伊藤さんに義理や恩義があるから、経営統合という形で、ごちゃまぜにしちゃったのですね(その後はGMSはコンビニの子会社のように扱われて、立場逆転しましたが)。
もう、はた目からはよくわかりませんね。
こういった会社のIR担当などは結構大変だったと思います。投資家からは「なぜ儲からないGMSや百貨店なんかとコンビニがくっついているんだ」と叩かれて、うまく回答できなかったと思います。
私もローソンの株を買おうと思ったことは再三ありましたが(結局買わなかったけど)、一度もセブン&アイ の株を買おうと思ったことはありませんでした。コングロマリットディスカウントは嫌ですからね。
しかしながら、鈴木さんがいなくなったセブン&アイはどうなるのか興味深いですね。
ところで、セブン&アイのネットショッピングのHPは全然ダメ。店頭で売っている商品が掲載されていないケースが多いし、更新も遅いし、楽天やアマゾンと比較すると全く買う気にならない。顧客としてみた場合、息子さんがやっているネット関係は現時点ではオムニチャネルの先鋒としては失格ですね。買収した通販会社の業績も全くダメ。
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