XOMの特徴などを
経営戦略的に当社の特徴というのは、リーダー戦略で総合的に何でもやります。
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バリューチェーンも上流(Upstream;採掘、生産)、Refining 精油(Downstreamと言ったりする場合もある)、販売、潤滑油に加え、Chemical(石油化学:基礎石化、スペシャリティケミカル)と全方向に展開しています。
数年前、米石油会社のコノコフィリップスが下流部門をフィリップス66と分社化し、石油業界にも分社化の兆しが見えましたが、後に続く企業は出てこなかった。
実際、今回の原油バブルの時は、投資家の中には上流部門と下流部門を別会社化し、それぞれ(採掘・生産と精油・小売りなど)に専念したほうが投資家の利益になるといわれたとがありましたが、今のような原油安では精油・販売部門の利益が会社全体の利益を支える構造になっており、経営側の判断は間違っていなかったかもしれません。
適当な図がなかったので、わかりづらいかもしれませんが、セグメント別利益の推移表です。
2011年の純利益41,060百万ドルのうち、Upstreamは34,439、Downstreamが4,459、Chemicalが4,383、間接部門が▲2,221となっています。
2015年はそれが各々、7,101、6,557、4,418、▲1,926となっています。原油価格の急落でUpstream部門の利益が1/5にまで急落しましたが、Downstreamは46%アップ、Chemical部門はおおむね横ばいで推移しています。
さて、今後の見通しですが、これだけの原油安となってしまいましたが、今後数年の生産高のうち、「高値掴み」してしまた最近のプロジェクトの石油や天然ガスが占める割合が増えてくるため、マージンの悪化が避けられないだろう、とMorningStar社は言っています。
しかし、一方では新規投資は厳しく抑制されるため、キャッシュフロー的には少し改善するはずだと思います。
問題は産油国の動向です。イランの増産が盛んに取り上げられていますが、イランとて、従来以上の増産には投資が必要になるはずです(生産施設・港湾施設の老朽化や設備の拡張投資等)。
こういった投資を補えるだけの予算があるのかという点が疑問です。
サウジアラビアほかの産油国は、生産に対するブレークイーブンポイントは低いと思いますが(1バレル30ドルでも十分利益が出る)、彼らは石油売却収入が国家予算に直結しており、国家予算が財政赤字になっています。
したがって、安い油価は歓迎できないはずです。
まだ在庫調整時期が続くと思いますが、いずれ油価は60ドル~70ドルぐらいに戻ると勝手に思っています。
目先はアメリカの夏のドライブシーズンに向けた実需増加時期なので、先高観があると思います。本格的な在庫調整が済んだのかは秋にならないとわからないような気がします。
安定的な連続増配投資にあって、セクター分散の観点からは外せない業界ですが、ちょっとシクリカルですね。それだけに、こういった鉄板銘柄への投資が安心だとは思います。
最後にこの図を見れば、目先のシクリカルは我慢できるかも???
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