2017年10月21日土曜日

東証セミナー 「インフラファンド 投資入門① 投資のための基礎知識」を受講 2/2 インフラ法人投資の留意点




前回に続き(前回の記事はこちら)、東証のインフラファンドセミナー入門編です。
10月15日現在上場している銘柄。もう1銘柄が近日上場予定(カナディアンソーラー)
今回は、インフラ投資法人への投資のデメリットと言いますか留意点・リスク要因についてです。(現在の配当利回りは7%を切ってしまいました)


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①インフレに弱い。

通常、株式はインフレに強いとされています。日本株もバブルの崩壊とデフレとともに、さっぱり(長期では)伸びが止まってしまいました。

また、固定価格買い取り制度(太陽光発電の認可をした際、電力を買い取ってくれる単価が以降20年間同じ)はインフレ調整しないので、当然インフレになれば不利になります。

さらに、売電買い取り単価が年々下落していき、土地の価格が下落しなければ、②パネルの調達コスト力次第で採算面に影響が出る

しかし、新規参入事業者には参入障壁となって、既存業者には有利な側面もある、と言っていました。
(案件リターンが下がったり、パネル調達力が問われると、新規参入がしづらくなってしまうから。一方、既存大規模業者は安定安価なパネルの調達先を確保済み)

③市場制度が未整備な点
インフラ投資法人は20年経過すると、通常の法人と同様に法人税が課税されるそうです(まだ先の長い話なので、私は無視している)。

今のインフラ投資法人としてのメリット(当期利益の9割以上を配当すれば法人税を実質免除)を受けるためには、2020年までに上場させる必要性がある。

市場規模が小さい(上場している3つの投資法人の時価総額は3社合計でも200億円内外)ため、機関投資家は参入しずらい。

また、設備の売買は市場が発達していないため、投資法人の保有する④資産の流動性が課題(中古市場の流通量が小さい)。さらに、各発電所の鑑定価格も理論上の価格であり、実際の流通市場ではどのような評価になるかわからない(売却損の発生可能性)。

→これは、不動産REITだと保有不動産の鑑定評価や売買市場が発達しているため、投資家は、対象REITの時価ベースのバランスシートの評価が可能であるのに対し、インフラ投資法人では、法人の時価ベースの資産の把握が容易ではないということ。

また、流通市場の未整備は、各投資法人はスポンサー企業からの案件供給を受けるほかなく、⑤スポンサーの力に依存せざるを得ない

最後に分配金のうち、資本の払い戻しに相当する部分は各投資法人の任意決定なので、言い換えると何かあればすぐに撤回されるリスクがある、とも言っていましたが、私には限定的な気がしました。
利益超過分のところですね
などです。

制度的な課題(固定価格買い取り制度や20年限定の投資法人の仕組み)は、関氏の個人的な見解では、市場が大きくなるにつれ、市場に配慮した制度に設計変更されるのではないか、と言っていました(J-REITも最初はそんな感じだった、とのこと)。

政府は、再生可能エネルギーが全エネルギーに占める割合を2030年には22%~24%にする、という長期のエネルギー政策をすでに発表しているが、再生可能エネルギーの中で一番シェアを占める太陽光発電には、もっと頑張ってもらわないと困る立場にあります。

また、市場が大きくなり、投資家層が多くなると、それをなくそうというインセンティブは働きにくいだろう、と述べられていました。

したがって、
インフレに弱い

発電所の売買流通市場がまだ未整備なので、鑑定価格と取引価格に齟齬が生じやすいため、売却損の発生リスクが不動産より多い

というのが、インフラ投資法人投資の留意点でしょうか。

スポンサーの信用力という点は不動産REITと同じ留意点であるため、あえて上記に挙げませんでした。

11月14日(火)に東証で、上記の3法人の担当者を読んで、関氏がパネルディスカッションを行うそうです。これも1000円です。仕事が片付いたら、行こうかなと思っています。
2017/11/14 【特別企画】インフラファンド投資入門②~上場銘柄の運用方針を知ろう~ 【東京】

何が何でもアメリカ株がいいぞ、なんて言いません。分散投資でNISA枠内程度なら、今だと十分投資妙味はあると個人的には思いましたし、そのように実行しました。今のところまずまず以上の成果です。

各投資法人もIPO直後から収益も軌道に乗って、分配金も実績として出てきているような段階です。

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