2017年10月14日土曜日

サウジアラムコのIPOと原油価格




さて、毎年恒例のOPECの秋の総会は11月30日に行われます。
OPEC加盟国の原油生産量(減産)調整が継続するかしないか、が争点とされているそうです。

サウジアラビアはアラムコのIPOに対し、どういう考え方でいるのかが減産の継続の判断に影響を及ぼす可能性があるかもしれません。

サウジアラムコとはサウジアラビアの国営石油会社です。石油大国サウジアラビアの心臓部分と言ってもいいかもしれません。
その巨大さは
東洋経済オンライン
エクソンやシェルのはるか上で我がシェブロンは子供のようです。


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そして、IPO時の気になる時価総額予想は
ブルームバーグ

サウジアラムコの評価額、予想の2兆ドルを大きく下回る可能性(ブルームバーグ)

石油埋蔵量がエクソンモービルの10倍以上なので、時価総額もエクソンモービルの何倍もあって然るべし、という発想のようですが、トホホな予想になっています。

(アップル、グーグル、マイクロソフトが束になっても勝てない時価総額企業がサウジ側が考えるアラムコの「本源的価値」のようです)

まだIPOを考えているならば(原油価格が下落しているので、国家財政の安定化に株式売却代金を欲していると言われています)、OPECでは引き続き減産を要求すると思われます。
出所:楽天証券


32,500千バレル/日が昨年取り決めた生産量です。夏場以降、同協定は守られていなかったようです。
出所:楽天証券

サウジアラビア単国の原油生産量ですが、同国は守っていたようです。
楽天証券
サウジアラビアのOPEC内における原油生産量のシェアは約3割。

しかしながら、減産協定はここ数か月、サウジは死守するものの、なかなか守られていないようです。

シェールオイルの生産が落ちないので、OPECが減産しても追いつかないともいわれています。

OPECの生産協定がなくなると、また原油価格が下落するかもしれません。しかし、ロシアも含めて、結構生産調整を行っている国が多いため、そろそろ需給がバランスするという発想もあります。

毎年の油田の生産量を横ばいに維持するためには、投資が必要になりますし、埋蔵量は3%~10%減っていくと言われています。埋蔵量を維持するためには、投資して新しい油田を見つけるか、既存油田の採掘量を増やすようにしなければなりません。

現在、国営石油会社も民間石油会社も投資を抑制しているはずです。そのときは原油価格は反転することが予想されますが、在庫調整があとどれぐらいかかるのか、なかなか予想がつきません。

ちなみに、Chevronに関しては、北海ブレント価格が50ドル以上であれば、今期の業績予想は達成可能だ、と言っていました。

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