2018年1月25日木曜日

元祖「物言う株主」 カール・アイカーン氏、富士フイルムを揺さぶる



アメリカのレジェンド的な投資家???である、カール・アイカーン氏がいよいよ日本企業とのかかわりを持つようになるのでしょうか?
アイカーン氏 私のイメージに合う写真を選びました

アイカーン氏とディーソン氏、ゼロックスCEO解任と戦略変更を要求(ブルームバーグ 1/23

カール・アイカーン氏が率いるファンドは、米ゼロックスの9.7%を保有する筆頭株主とのこと(「変な虫」に噛みつかれました)。

また、3位株主で6%程度保有するダーウイン・ディーソン氏と共同で、ゼロックスに対し、販売不振の責任や合弁会社の富士ゼロックスとの提携解消を求めているとのことです。

富士フイルムHDが75%出資し、米ゼロックスが25%出資する合弁会社富士ゼロックスが、昨年会計不正問題が発生し、富士ゼロックスの取締役が引責辞任した件があります。

富士ゼロックス会長ら解任 不適切会計375億円 上層部が隠蔽 富士フイルム古森氏、会長を兼務 (日経新聞電子版 2017/6/13)
    
アイカーン氏はこんな会社と合弁契約をしているのはケシカラン的なことを言っているようです。


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ゼロックス経営陣に「富士ゼロックスの持ち株を富士フイルムHDに買い取ってもらえ」と暗に進めているのだと、個人的に推測します。

富士フイルム側も、買い取ることには(本音では)異論がないような気がしますが、バックに「変な虫」がいるので、慎重な対応をするでしょうね(高値を吹っかけられる)。

私が聞いた話では、この富士ゼロックスの会計不正は、富士フィルムHDでは、事前にある程度把握していたようで、一気に踏み込んで富士ゼロックス経営陣を追い出して、富士フイルム側の経営陣を送り込む権力争いの具に使われたとか(単なる噂ベースですけど)。

権力争いゲームが、アイカーン氏登場とは、予想がつかなかったでしょうね。

以下、Wikipedia からの抜粋

2015年9月末時点でアイカーンは投資総額約1兆7000億円のファンドを運営し、企業の経営権を取得する「乗っ取屋」として有名である。

たとえば1985年にトランス・ワールド航空を買収した。このころ、アイヴァン・ボウスキーやマイケル・ミルケンと並び、ガルフ・アンド・ウェスタンなどの買収をめぐりウォール街市場でのインサイダー取引を疑われていた。

2000年以降、アイカーン・エンタープライズは年平均22%の運用成績を収めている[8]。2004年、マイラン株を買収して議決権を増やし、マイラン名義でKing Pharmaceuticals を買収した。

2006年2月、ラザードCEO と作成した343ページに及ぶ企画書にタイムワーナー買収を盛り込んだ。また、2010年6月までブロックバスター (企業) の重役であった。

同年7月にメンター・グラフィックスの14%を買収し、2011年2月に買収提案までした。2012年10月31日、ネットフリックスの10%を買収した。2015年11月23日、ゼロックス株の持分7.13%を公開した。こうした例に見られるよう、近年は少数持分を取得した上で経営改革を迫る手法をとるようになった。

抜粋終わり

これ以外で私が印象に残っているのは、

米Yahoo!の株を買って、マイクロソフトに売れ、と迫った(2010年ごろ?)。アイカーン氏が株主になる前にマイクロソフトがYahoo!に買収提案を仕掛けて、撤退してしまった後。

eBayの株を買い占めて、PayPalとの分離を主張し、実現させる(2014年ごろ)。私はこれに乗じて、PayPal株主になりました。

モトローラの株を買い占めて、携帯電話部門(モトローラ・モビリティ;のちにグーグルが買収)と通信機器部門(モトローラ・ソリューションズ;ゼブラ・テクノロジーズが買収)との分離を実現(これもモトローラ株を買って、分社後2社とも売却して利益を得ることが出来ました)。

アップルの株を買い、その後の値上がりで多額の利益を得た。

他にもたくさんありますが、今の「物言う株主」のハシリのような存在です。

10年ちょっと前、日本で暗躍していた、スティール・パートナーズのウォーレン・リヒテンシュタイン氏は、アイカーン氏にアクティビスト投資家の教えを乞うた、と言われています。

ご本人は、コーポレートガバナンスを正すため、と「ウオールストリートの水戸黄門」(と個人的に勝手に名づけているが)のような振る舞いですが、昔を知る投資家はみな、「乗っ取り屋」「アセットストリッパー」と思っていると思います。

インサイダー等の疑惑を何度もかけられていますが、証拠は見つかっていません。

個人的には、eBay、モトローラと儲けさせてもらったので、彼に文句はありません。

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