JPモルガンの佐々木氏も恒例になってきました。情報量がすごいし、傾聴しています。
株価見通しを論じるうえで、為替(金利)は切っても切り離せない要素だと思います。為替の前提を無視した株価予想(特に日本株)をする人の意見は全く傾聴に値しないと思います。
佐々木氏の結論は、
スポンサーリンク
「2019年に限っては」、ドル円相場は「フェアバリューは90円台半ばだと思う」と前置きしたうえで、19年年央には最大115円程度まで円安になってもおかしくないほどの「歴史的な円安局面」も考えられる。
ただし、いったん米経済がリセッションに陥ると、急転円高となる可能性は留意しろ、とも言っていました。どれぐらい円高にシフトするかは、米経済のリセッションの深さ次第。
ドル高になる要因(注:ドル高とは対円相場だけではなく、ドル以外の通貨全般に対する上昇を意味する)
この2パターンのみ。
2018年は、特に2Q、3Qは減税効果が出ていて、米経済は強かった
GDP成長率 米国 EU (ヒアリングベースです)
18年2Q 4.2% 1.7%
同 3Q 3.5% 聞き取れず
2019年の米経済はまだまだ堅調であることが予想されている。
にもかかわらず、FRBは利上げをやりづらい状況に追い込まれている
したがって、市場では19年は利上げはなしを現時点では予想している。
(つまり、今後ファンダメンタルズを見直して、利上げを実施した場合、円安になるかもしれないと言っています)
イールドカーブが逆転する可能性
逆転しただけでは、株価は下落しない。逆イールドになってから1~2年してリセッションになる。
むしろ逆イールドになってから向こう1年間、株価は10%以上のリターンの実績
(つまり19年に米経済のリセッションの可能性が低いと言っています)
ドル円相場の需給関係
貿易黒字の減少に留意(11月に続き12月は貿易赤字が予想され、年間の黒字幅も大きく後退)
経常収支は大幅に黒字だが、経常収支と貿易収支の差額は所得収支であり、所得収支の内訳は、海外投資の配当や金利などである。
これらは国内に還流されるものと、再投資されるものがあるが、大半は再投資されている。
したがって、貿易収支が縮小~マイナスになるということは、円の買い手が減少するということで、需給面で円高に傾くことは容易ではない。
むしろ、海外直接投資(日本企業の海外M&Aや設備投資など)がアベノミクス以降急増しており(毎年10兆円ぐらいあるらしいです)、円高ではなく円安を下支えしている。
つまり、景気が普通に推移していれば、円が海外に出ていく要因はいくらでもあるが、円を買い戻す要因は減少しており、円高になりにくい体質になっている。
ただし、リセッションになれば、海外証券投資を行っている日本人投資家の手じまいの円買戻し、があり、またそれに便乗した円買いもあり、円高になる。これが円高を誘発する最大要因だ。
(具体的な統計数値はわかりませんが、米国投資家と日本投資家が母国以外で証券投資する額は世界で突出しているらしいです。したがって、日米投資家が資金を引き揚げる、という動きは、各々ドル高、円高を誘発する大きな要因である、と佐々木氏は述べています)
以下まとめると
19年はまだ「歴史的な円安局面」が継続する可能性が高い
理由は
ただし、ドル円のフェアバリューは90円台半ば。米経済がリセッションになった場合(2020年以降は可能性がある)、そのマグネチュードの大きさに応じた円高になる可能性に留意しろ。
19年はオッケー、20年は要注意、という感じでした。
ただし、いったん米経済がリセッションに陥ると、急転円高となる可能性は留意しろ、とも言っていました。どれぐらい円高にシフトするかは、米経済のリセッションの深さ次第。
ドル高になる要因(注:ドル高とは対円相場だけではなく、ドル以外の通貨全般に対する上昇を意味する)
- 米経済が突出して、他国経済よりも強い場合
- 他国は利上げ見通しがなく、米国だけ利上げしている場合
この2パターンのみ。
2018年は、特に2Q、3Qは減税効果が出ていて、米経済は強かった
GDP成長率 米国 EU (ヒアリングベースです)
18年2Q 4.2% 1.7%
同 3Q 3.5% 聞き取れず
2019年の米経済はまだまだ堅調であることが予想されている。
- 米国のGDP成長率は2.4%程度の巡航速度
- 実質金利はまだゼロ付近にすぎない(インフレ率とFFレートはイコールぐらい)
- 賃金はさらにアップが予想される
にもかかわらず、FRBは利上げをやりづらい状況に追い込まれている
したがって、市場では19年は利上げはなしを現時点では予想している。
(つまり、今後ファンダメンタルズを見直して、利上げを実施した場合、円安になるかもしれないと言っています)
イールドカーブが逆転する可能性
逆転しただけでは、株価は下落しない。逆イールドになってから1~2年してリセッションになる。
むしろ逆イールドになってから向こう1年間、株価は10%以上のリターンの実績
(つまり19年に米経済のリセッションの可能性が低いと言っています)
ドル円相場の需給関係
貿易黒字の減少に留意(11月に続き12月は貿易赤字が予想され、年間の黒字幅も大きく後退)
経常収支は大幅に黒字だが、経常収支と貿易収支の差額は所得収支であり、所得収支の内訳は、海外投資の配当や金利などである。
これらは国内に還流されるものと、再投資されるものがあるが、大半は再投資されている。
したがって、貿易収支が縮小~マイナスになるということは、円の買い手が減少するということで、需給面で円高に傾くことは容易ではない。
むしろ、海外直接投資(日本企業の海外M&Aや設備投資など)がアベノミクス以降急増しており(毎年10兆円ぐらいあるらしいです)、円高ではなく円安を下支えしている。
つまり、景気が普通に推移していれば、円が海外に出ていく要因はいくらでもあるが、円を買い戻す要因は減少しており、円高になりにくい体質になっている。
ただし、リセッションになれば、海外証券投資を行っている日本人投資家の手じまいの円買戻し、があり、またそれに便乗した円買いもあり、円高になる。これが円高を誘発する最大要因だ。
(具体的な統計数値はわかりませんが、米国投資家と日本投資家が母国以外で証券投資する額は世界で突出しているらしいです。したがって、日米投資家が資金を引き揚げる、という動きは、各々ドル高、円高を誘発する大きな要因である、と佐々木氏は述べています)
以下まとめると
19年はまだ「歴史的な円安局面」が継続する可能性が高い
理由は
- 米経済は堅調
- イールドカーブは逆転してもすぐにリセッションにならない
- ということは日本の証券投資家も円の買戻しは起こらない
ただし、ドル円のフェアバリューは90円台半ば。米経済がリセッションになった場合(2020年以降は可能性がある)、そのマグネチュードの大きさに応じた円高になる可能性に留意しろ。
19年はオッケー、20年は要注意、という感じでした。
応援お願いします。
スポンサーリンク
0 件のコメント:
コメントを投稿